旭岳野営場にて4時起床です。
昨晩は「Tシャツ、フリース、ソフトシェル、ダウン+スパッツ、半ズボン」で寝たんですが、あまりに寒くて一回目が覚めました。
下はレインウェアを着ないと寒くて寝れそうもありません。
北海道の夏山は昼間温かいですが、夜との気温差が凄まじく、ここまでの気温差は本州じゃ考えられない程だと言います。
朝ご飯は旭川で購入しておいたパンとおにぎりで済ませます。
温かいコーヒーも飲んで、いざ出発!
山麓のキャンプサイトですが、ゴミ箱があるのは本当に助かります。
これから縦走する身としては、できる限り荷を軽くしておきたいので、有り難い限り。
右がトイレ、左が炊事場と非常にきれいなキャンプサイト。
旭岳に登る際、なるべく費用を抑えたいなら宿ではなくここのキャンプサイトを使うのがおすすめですね!
テントを撤収して5時過ぎにはキャンプサイトを発ちます。
ビジターセンターの前を通り、
旭岳ロープウェイ乗り場に到着!
って!
すでに結構人がいます。やはり夏休みシーズンだけあって人は多そうですね。それでも、長野の北アルプスに比べたら可愛いもので、北海道の静かな山に慣れてしまうと、あっちに行ったら人酔いしそうだなぁ。。
ロープウェイの始発は6:00ということで、時間になったら中に入り、チケットを購入します。
片道1800円とそれなりのお値段です。
私は苫小牧⇒札幌⇒旭川⇒旭岳温泉⇒姿見駅とお金がかかっているので、移動費がかさみます。そういう意味で、登山は結構お金がかかる趣味なんですよね(涙)
チケットを買ったら、横にある入山届を記入します。
皆さんここでは記入せず、ロープウェイを上がった姿見駅で記入してましたが、そっちは激混み!
チケット横は何故か空いているので、こっちで書いてしまうのがいいですよ。
入山届画を書いて、お土産屋さんを覗いても6:00のロープウェイに乗れました。
今か今かとロープウェイの前で待ってます。
早く登山したいー。
皆さん同じ気持ちですね。
時間になり、旭岳を眼前にロープウェイで上がります。
姿見駅に到着!
目の前にそびえるのは、北海道最高峰「旭岳」です。
ドンッと構えるその山容、雲がかかってないピークを見て、胸が躍ります!
朝日をバックに旭岳を登る。こんな気持ちいい登山はなかなかありません!
ほどなくして姿見の池に到着!
風もなく、青空、白い雲、旭岳が池にしっかり映り込んでいました。
大雪山は日本で最も北に位置する火山群。
旭岳からは噴煙がモクモクと上がっており、すごい迫力です。
ここからでもハッキリとわかりますね・・・
写真中央日にそびえるギザギザしたピーク、
この縦走における最終目的地、日本100名山の一つ「トムラウシ山」です。
ここから見るとはるか遠くにあるように感じますが、ええ・・・実際遠いのです。あそこまでは何十キロも離れていますが、そこまで歩いて踏破するのがこの旅の目的です。
天気予報通り、本日は快晴!
気持ちよく旭岳を登っていきます。
大雪山は火山群なのでどこもそうですが、ゴロゴロした石が多くてやや歩きにくい。
トレッキングシューズのソールが痛みそうで怖いんですよね。。
7合目あたりから結構傾斜がきつくなります。
でも朝一だから超元気。あれだけ人がいたのに、いつの間にか先頭になってました。
姿見駅があっという間に米粒に!
ガシガシ歩いて、ついに・・・
北海道最高峰「旭岳(2,291m)」、登頂しましたー!!!
やったぜー。
大雪山の登山をしたからには旭岳のピークを踏まないわけにはいかない。念願かなって、日本一周中に達成することができました!
誰もいない旭岳のピークを独り占め!
うだうだ文句言ってたダンボーさんも強制的に記念撮影(笑)
景色も最高ー!
遥か遠くに十勝平野のパッチワークが見えてますね!
忠別岳、化雲岳、トムラウシがはっきり見えます。忠別や化雲と比べてトムラウシの存在感がハンパないですね。
写真右端に並んでいるのは十勝連峰です。
クリアで一番高い山がオプタテシケ山で、そこから美瑛岳、十勝岳、上ホロカメットク山、そして富良野岳まで続きます。
これから数日かけてあっちまで歩いて行くんですよ!
最高ですね。
大雪山・十勝連峰縦走も、いつかはチャレンジしたい・・・どれくらい日数かかるのだろうか?5泊6日くらいかな?
旭岳からの絶景をしばし堪能。
雪化粧した大雪山はもちろんですが、雪渓がない大雪山もまた美しい。
とか思っていると、すぐにガスる。
山頂にいる間にどんどん雲が上がってきました。6時のロープウェイで急いで登ってこれですからね。
"旭岳はいつもガスっている" と皆さんが愚痴るのも納得です。
旭岳にあるのはもちろん一等三角点です。
三角点とは緯度、経度、高度を測量するのに使われるポイントですね。
こちらも記念に撮っておきましょう!
旭岳を堪能した後は、ここから間宮岳、北海岳の方向へ進みます。
後旭岳の方には大きな雪渓が残ってます。
スノボするのに最適な感じの雪質ですっごく滑りました。
(´-`).。oO(傾斜はあまりないので滑落とかの心配はないんですが、ここだけの話、あまりに滑るので2回くらい尻餅つきました)
八月半ばとなれば、大雪山は夏山から秋山に姿を変える時期。
高山植物の盛りは過ぎてしまいましたが、それでもまだチングルマが一部咲いてました!
「後旭キャンプ指定地」です。外国の方がキャンプしていたみたい。
ここに止まって旭岳から朝日を見るのもいいですね!
この坂を上れば、
1回目の大雪山登山でも歩いたことがある、御鉢平に到着です!
以前はこの分岐を見ながらも旭岳には登らなかったんですよね。
こちらが当時、2016/7/13に通過した時です!当時は旭岳方面ではなく、ここで北鎮岳方面に進みました。
お鉢平はすっかり雪渓が無くなって景色が一変してる!
たまたま同じような場所で撮影してました!
左が7/13のお鉢平、右が8/11と約1カ月後の様子。1カ月でここまで雪渓がなくなるんですね。好みもあると思いますが・・・私はどっちの様子も大好きです。
またこの場所に帰ってこれて、二つの景色を見れるなんて・・・旅をしていなければできないことですね。
お鉢平を見ながら空中散歩を楽しみます。
色合いが最高!
北海岳ー!!!
大雪山、帰ってきたぞー!
雪渓がない分、山本来の色が見えるので、こっちの方が迫力はあるかもしれませんね!
間近で見ると、本当に大迫力ですよ!このお鉢平をぐるっと回るコースを取る方も大勢いらっしゃいます。
北海岳にいるとき、ヘリコプターが・・・
レスキューではないかな?写真を撮るためにも飛ぶそうなので、写真かな??
山の日だから偵察してるとか?笑
この綿毛、実はこれもチングルマなんです。
チングルマは夏に白い花を咲かせ、綿毛となり、秋には葉が紅葉する大雪山の四季に欠かせない存在。今回の山行ではほとんどのチングルマがこの綿毛の状態でした。
これが同じ花だとは思えませんね!
チングルマが綿毛に変わっているのを見て、秋の訪れを感じます。
それでも、まだ小さなお花畑は残っていました。
次は紅葉の時期(9月)、新緑の時期(6月)、高山植物ピーク(7月中旬)にまた来たい。
北海岳から白雲岳に進む途中で烏帽子岳(えぼしだけ)がきれいに見えました。
おおー、北海岳~白雲岳の大雪渓もほとんど溶けて、一部が残っているだけです。
何だか見たことない道だなと思うほど、雪渓がないと景色が一変します。
白雲分岐に到着です。
こっち方面に進めば白雲岳ですが、120%ガスってますねぇ。
今はパスして、まずテントを立ててから考えることに。
白雲岳避難小屋が見えてきましたー!
この辺りの道は前回の山行でたくさん歩いているので鮮明に覚えています。
この時期になると雪渓が緩くなったり空洞化している場所も多いので注意が必要です。
踏み抜いたら危ないですからね。
黄色い花が可憐な「ミヤマキンバイ」です。
前回よりたくさん咲いている感じがしたかな?
白雲岳避難小屋の水はこの時期でも豊富ですね!
ちゃちゃっとテントを張って、お昼ご飯にしましょう。
トムラウシ側に張れたんですが、生憎雲の中・・・
さて、今日のお昼ご飯は「コンビニおにぎり」を使った「雑炊」です。
今回の旅ではいくつかの目標を掲げています。せっかくなのでここでご紹介。
本旅の目標!
- 3泊4日の縦走を達成し、無事に帰還する。
- 旭岳から縦走してトムラウシ山を登頂する。
- 料理に一手間加えて、登山の料理スキルを上げる。
"一手間"と言っても本当に簡単な調理で、凝ったものは作れません。簡単なものから初めて少しずつ料理レベルを上げていきたいなと思ってます。
と、いうことで・・・料理第一弾は【コンビニおにぎりの雑炊】です。
料理と言っても超簡単。
おにぎりの海苔とお米を分離します
(ここで失敗しました。ビニールを普通に破くとうまく分離できないので、包装を切らないで海苔を別けるべきでした)
お米の方に水を少々入れて火にかけて、
沸騰したら海苔とわさびを加えて完成!!!
これで料理?と言われそうですか・・・ここは山の上、すべての材料をザックに入れて持ち運びながらの料理なので、いかに簡単に作れるかがポイント。
ただおにぎりを食べるより満足感があり、なにより作るのが楽しい、それが大事なのです。
食後にコーヒーも飲んでお昼ご飯終了!
さて、まだ時刻は14時と時間があります。
ここで暇していてもしかたないので、荷物をデポして白雲岳まで遊びに行きましょう!
私が使っているMontaneのSUMMIT TOURは上部を切り離して15Lのサブバッグにすることができる優れもの。
ここに水とレンズだけ入れて白雲岳に向かいます。
こっから見る限りガスは大丈夫な感じもするけど・・・
近くまでくるとやはり雲が・・・
うーむ。やはりガスってますね。
白雲岳は本当にガスりやすいなぁ。午後はいつもガスがある感じ。"白雲"の名に恥じぬガス・雲っぷりですぜ。
たまーにチラッとだけ見えますが、これはダメかな?
テントに戻っても暇なので、白雲岳山頂にてちょっとお昼寝タイム。
・・・
寒い。
夕方近くになり、急激に温度が下がってきました。ガスも相変わらずなのであきらめて下山することに。
そしてテント場に戻ると、
めっちゃ混んでる!?
なんだこりゃー!
もうテント張る場所がないくらいにぎゅうぎゅう状態。
これから来る人は苦労しそうです。
・・・
周りの方と少しお話しして、18時頃夕食の準備を開始。
夕食の材料はコチラ!
ビッグカツが目を引きます(笑)何しろ駄菓子ですからね。
しかし、こやつがあの料理に変身するのですよ。
まずはフライドオニオンをフライパンに敷いて、
その上に小さく千切ったビッグカツを乗せます。
(´-`).。oO(ハサミがないので手で千切ったら油まみれに…)
シェラカップで玉1個を溶いでおいて、
フライパンに焼肉のタレを一つ投入!
容器の中で破裂してるやつを先ず使いました。くそう、手間かけさせやがって。
小さいチューブ状のものを探してたんですが、スーパーに無くて。次はちゃんと蓋つきのものを探さないとですね。
水を少々加えて火にかけます。
ビッグカツに火を通す必要はないので、水が煮立ったら、
溶き卵を投入!火を弱めて少し加熱すれば・・・
できあがりー。
用意しておいたアルファ米(白米)をシェラカップに適宜移して、上にカツを乗せれば・・・
【ビッグカツ丼】のできあがりー。
これが、
激うま。ヤバうまです。まさか山の上でかつ丼食べられるとは!
ただのアルファ米を食べるより、こうやって一手間加えるだけで絶品料理に大変身。ビッグカツの勝利です!
アルファ米に熱湯を入れて20分放置、カツは10分もあればできるので、あっという間にできるのが魅力的。
キッチンペーパーとギャッツビーボディーペーパー(ウェットティッシュの代わり)で容器をキレイにして、ゴミはジップロックにポイッ!
ジップロックは高い防水性能と防臭性能を併せ持ち、100円で10数枚手に入る日本一周でも使っているスーパーアイテムです。
夜ご飯食べて、周りの方と談笑して、20時にはお休みなさい。
・・・
って、このまま1日を終えられるわけありませんね?
もちろん星を見ますよ!一旦寝て10時になるのを待ちます。
10時頃外を見るとあいにくの曇り空。ありゃ、今回はダメかと諦めてシュラフに入ります。
・・・
完全に寝たんですが、外がうるさくて目が覚めました。時刻は12時頃。山の12時と言ったら平地の4時頃ですからね?この時間に騒ぐとは何事じゃい。
「すごーい!」「こんなの初めて見たー!」などなど。
外を見ると、
満天の星空!
「しょうがねーなー♪」とニヤニヤしながら撮影準備(笑)
この星空を見てしまったからには撮らないわけにはいくまい。
ただ、12時を回っていることもあり、天の川はすでに立ってしまっています。トムラウシとのコラボは望めそうにないので、今回は趣向を変えて魚眼レンズを使っての撮影です。
F2.8の明るさと、12mmの超広角を活かして星を思いっきり強調します。
縦構図でも撮影。大迫力の一枚となりました。
写真右上を見ていただくと「流星」が映り込んでるのがわかるでしょうか?
まるで流星群でも来ているのかと思うような流れ星!星が流れまくりです!
時には「ほうき星」と言えるような明るいものまで!
1分間に2、3個は見えていた感じですが、これを写真で撮ろうとすると案外難しいもの。と、いうかすでに12時を回っており、早く寝ないと明日がヤバイ!笑
満点の星空と流れ星一つは撮れたのでよしとしましょう。
1時頃シュラフに戻っておやすみなさい。
2日目
本日の走行距離 | 0km |
総走行距離 | 4060km |
平均走行速度 | - |
スタート | キャンプサイト「旭岳野営場」 |
ゴール | キャンプサイト「白雲岳キャンプ指定地」 |