自転車日本一周アフターストーリー、「ブランドマネージャー」としての挑戦!

春めいてきた今日この頃、自転車日本一周のゴールから早いもので、あれから約200日経ちました。

現在は登山を楽しみつつ、再びサラリーマンとして生活しています。

「ゴール前の準備編が導入、日本一周旅が本編」そして、その後の仕事は「アフターストーリー」あるいは「新章スタート」・・・これは私の日本一周に対する信条なのですが、せっかく準備編から本編まで語ったのだから、どうせならアフターストーリーも紹介したいなと、そう思っています。

これまで「仕事を辞めて日本一周した本当の理由とゴール後のエピソード」にて、私が前職を辞めてまで自転車日本一周の旅に出た理由を紹介して、旅の記録は日々の死にそうになブログ更新にてお伝えしてきました。

そして、この記事で紹介するのは私の現在(いま)です。

つまり、「日本一周したあいつ(清宮)って今どこで何してるの?」について!

流れとして、前職の仕事内容も簡単にご紹介しつつ、そこからの変遷やら何やらを日本一周のアフターストーリとして語っていきたいと思います。

目次

【前職紹介】新薬を開発するお仕事

前職は製薬会社の「臨床開発職」として働いていました。

あまり聞きなれない言葉だと思います。

臨床開発とは、研究職から引き継いだ「新薬の候補物質」の有効性と安全性を臨床試験にて確かめるお仕事です。臨床試験とは、クリニックや病院で、厳格な法律と規制のもと、実際の患者様にご協力頂きながら、一緒に新薬候補物質の安全性と有効性を確かめていきます。

一般的には治験(ちけん)と呼ばれていますね。

簡単に言えば、私の仕事は治験を企画、運営、管理することでした(もちろんチームで)。

仕事の目的は、新薬候補物質を実際の”新薬”にすることです。かなりの専門職だと言えます。

臨床開発は個人戦ではなく、会社のチームで動くもの。病院関係者との関り合いが極めて深く、〇〇赤十字病院といった巨大な病院の院長と1対1で話すこともザラなお仕事です。

よく混同されるのは、病院関係者に医療情報を提供するMR(製薬会社で言うところの営業職)とは異なり、私たちは病院関係者と協力して、治験を実施していく仕事だということです。

ドクターは日常診療や病院経営で多忙であるため、CRAと呼ばれる私たちが実際に病院へ出向き、治験をコントロールしつつ、カルテを読み解き、病院側と協力して、最善な結果が出るように臨床試験を推進する・・・というもの。何となくわかってもらえましたか?。

前職で求められたスキルや経験とは?

科学論文から的確かつ素早く情報を収集してまとめ、提供する力。

医者や病院関係者との高いコミュニケーション能力。

新薬開発のデータを扱う医学薬学的な情報処理能力。

チームで動ける協調性と、その中でも能力を発揮できる主体性。

医学薬学の知識はもちろんのこと、それを関係者に適切に伝える能力が求められます。また、多忙な医者および病院関係者と治験を遂行していく、高いコミュニケーション能力が必要です。

臨床開発というのはチームワークが重要なので、グループの中で協調的に動くことが必要、その一方で自身の能力を発揮して存在感を示す必要もあり、この辺りは悩ましいといいますか、自分でやりたい派の私には歯がゆく感じたものでした。

でも、それはどんな仕事でも同じですかね。

臨床開発のやりがいは「新薬誕生」に自分が携わること

新薬の誕生にはとんでもない額のお金と半端ない数の人が関わります。

そんな中で、臨床開発は新薬誕生の最後ステージ。そこで仕事をするということは、試験がうまくいけば世の中に新薬が誕生する瞬間に関わることができる、自分の担当するデータが大きな役割を果たすことになる、そんなやりがいを感じられるお仕事でした。

私は非常に幸運でございまして、入社して最初に携わった試験がうまくいき、在職中に新薬が誕生し、日本で使われ始めるという体験をさせていただきました。

製薬会社から自転車日本一周、そして再就職へ

Japan Nomad 292日/11724kmの旅路

色々とまとめ切れていない自転車日本一周\(^o^)/

「日本の絶景100選はどうなった!?」と言われたらグーの音も出ないので土下座してお詫び申し上げたいと思います。笑

登山して登山のブログ書いて、とかやっていたらいつの間にか再就職してしまってですね、それからもかなり登山してましてですね・・・とはいえ、私自身自分の思い出である日本一周は何が何でも写真集にしたいと思っているので、必ずまとめ切ります。

再就職先は、まさかの・・・!?

ゴール当日の真っ黒な私とラウダの社長。

 

仕事を辞めて日本一周した本当の理由とゴール後のエピソード」にて、まぁ分かるかな?という形でご報告させていただいたんですが、改めてはっきりご報告です。

私は現在、自転車日本一周でスポンサーだった株式会社ラウダにて働いています。

マジです。

そして驚いてます。

私自身、そしておそらく会社(ラウダ)も。

そんなラウダでのお仕事を紹介する前に、少しだけ日本一周とスポンサーの話をしたいと思います。

自転車日本一周とスポンサー

いずれも懐かしく、とても愛着のある記事ですね。

日本一周関係で最も聞かれる質問に「どうやってスポンサーを付けたんですか?」というものがあります。

答えはめっちゃシンプルですよ!企画書を作って、企業の広報/営業などの部署に資料を送り付け、お会いして、営業したんです

アウトドア関係、自転車関係の企業に送らせていただきました。愛車「ディアゴナール」のメーカーであるアラヤ工業にも送って非常に丁寧に断られたのを今でも覚えております(笑)

企画書を送ったのは10社程度だったと記憶しています。その中で、株式会社エバニューと今働いている株式会社ラウダから「会って話を聞かせてください」という嬉しいお返事を頂きました。

企業様が私を応援してくれた、私なりの解釈

直接聞いたわけではないので完全な推測にはなりますが、上記2社が私を応援してくれた理由付けを探すとするならば、「企画書およびブログがシッカリしていた」「社会人経験があり信頼できた」「〇〇製薬を辞めてまで日本一周することのインパクトが大きかった」と、このあたりかなと思っています。

この当時、Japan NomadのUU/日は、50人くらいと弱小も良いとろでした。(注:Japan Nomadの閲覧者が約50人/日という意味)。

そのため、ブログで製品や企業情報を露出しても、スポンサーとして支援することの損得勘定で言えば、間違いなく「微妙」だったと思います。それでも応援に踏み切ってくれたのは、私の人柄なのか、熱意なのか、正確には分かりませんが、やはり自ら動いて企画書を売り込み、直接会って話をすることができたからだろうと思うんです

スポンサーを獲得したいチャリダーへ

企画書には、「①なぜ挑戦するのか②旅で何をして③どうやって情報を発信して④どのくらい旅をして⑤結果としてどのように企業情報をPRするのか」を必ず含めましょう。いわゆる5W1Hですね。

企業としては、”個人的には応援してあげたい”と思っても、応援するのに「妥当な理由」が必要です。熱意は大切ですが、それを「形」にしてまとめることも大切。

これは旅が終わった後の再就職活動でも同じことが言えると思っています。

もしこれから日本一周する予定であれば参考にしてください。

ちなみに、ラウダはスポンサー活動を推進しています。とは言え、今は中の人として”私”がいますからね、いろいろとハードルは高い気がします笑

スポンサーだったラウダとのご縁

今ではオフィスで一緒に仕事をしています。

 

実はですね、ラウダは日本一周出発前に壮行会、ゴール後にお疲れ様会を開いてくれたんです。

嬉しかったですね、本当に。

ゴールの日も自宅まで来て頂けるとは、さすがのさすがにびっくりで、本当に嬉しかった。

ラウダにスポンサーを依頼したこと、それから現在に至るまでの流れ、ご縁と言う他になんと言えばいいでしょうか!私がラウダに入社を決めたのは、そのお疲れ様会あたりのことでした。

入社理由はご縁だけでなく、需要と供給がマッチしていたこと

ラウダが日本一周のお疲れ様会を開いてくれたのは、私がまさに「そろそろ就職活動始めるか」というタイミングと一致していました。日本一周のゴール後、中央アルプスや南アルプスの登山をしたり、旅のまとめ記事を書いたりして、ゴールから2か月経った頃の話です。

ラウダは超少数精鋭の会社なので、滅多なことでは増員しません。

そんな中、巡り合わせな時期だったのかもしれませんね。

ラウダ:「これからユーチューバー的な感じで独立するの?」

清宮:「いや、企業勤めにしようかと思ってますよ!そろそろ就職活動を始めようかと思ってます。」

ラウダ:「やりたい仕事があるけれど人手が足りないのよね。」

清宮:「ほう??」

・・・簡単に言えばこんな流れです。

英語を使うビジネス

仕事を辞めて日本一周した本当の理由とゴール後のエピソード」でも紹介していますが、私は昔から仕事で英語を使いたいと思っていました。留学経験や語学学校の経験はないのですが、英語が好きで、独学で学んできました。

ラウダの事業の一つは「海外の尖った製品、面白いもの、個性的な製品」を正規代理店として日本で発売する、代理店ビジネスです。私がこれまでブログで紹介してきたスマホホルダーの TiGRA はまさにその一つ。ちなみにTiGRAは自転車用スマホホルダーとして確固たる地位を築いています。

話を聞いてみるとです、人手が足りていないのは、海外のブランドを担当するブランドマネージャーが足りていないのとのこと。

・・・清宮君やってみない?・・・

そういう話になったんですね。

私の感想は「ブランドマネージャーって、面白そうやん!なんか響きもかっこいいし!笑」というもの。もちろん、英語を使う事は超ウェルカムでしたしね。

前職時代には物を売って収益を上げるという経験をしておらず、一方で、自身のブログで収益が発生したり、日本一周中に写真の路上販売をしたりする中で、物を売るという、いわゆるビジネス経験をしたいとも思っていました

それにラウダならば、これまでの付き合いもある。

職場環境としてもこれ以上はないように思えました(登山への理解も超あるし笑)。

ブランドマネージャーとしての挑戦

こうして私は海外のブランドを扱うブランドマネージャーになりました。

業務としてはこれまで経験ゼロ!超絶的な未経験者!よく採ったな!というレベルでして、全てをゼロから学ぶ必要がありました。

でも、新しい事に挑戦するのって楽しいんです。

それは日本一周の時もそうでしたし、今も変わりません。

製薬業界は、おそらく全業種の中でも最もお堅いジャンルの一つだと思いますが、売り買いのビジネスは全く違う様相を呈していて、ご縁なり、駆け引きなり、何と言うか、結果が如実に出る仕事なんですよね。

自分で仕掛けたプロセスが結果に反映されるので、それは良い時も悪い時もですが、面白いんです。 

契約、交渉、輸入、在庫、企画、営業、EC、業販、広告、バックオフィス、カスタマーサポート・・・もちろんすべてを独りで回している訳ではありません。社内に専門の担当者がいる領域もあります。バックオフィスはその代表です。

その中で私は、「ブランドの価値を最大限高めるために、どのような方向性で展開していくかの舵取り」をする仕事。海外メーカー担当者(Key account manager)とのやり取り全般、仕入れ、企画、広告、ECディレクティングあたりが私の主たる業務です。マーケティングやブランディングと呼ばれる類ですね!

私自身が責任者をしているブランドはまだ一つですが、既存ブランドの海外関係のやり取りは一手に引き受けているため、仕事で使うメールや電話のほとんどは英語です。skypeでイタリア人やスウェーデン人あたりと話すことも多く、英語的な観点でも非常にやりがいのある仕事です。

私が担当しているブランドとは?

スウェーデン人とよく話していると書きましたが、私は北欧スウェーデンのブランドであるHoldit (ホールディット)というスマホアクセサリーメーカーのブランド責任者をしています。

Holditは北欧で人気のブランドですが、日本がアジア初上陸でして、2018年から本格的に展開を始めました。

北欧ブランドHoldit

先日、プレスリリースを出させていただきました。

プレスリリース:本物の北欧ブランド「Holdit」のiPhoneケースを新発売! 楽天スーパーポイント10倍のオープニングキャンペーン実施

これを皮切りに日本でどんどん広げて行けたらなと思っています。

大企業だと私がやっている業務はかなりの部署に細分化されてしまいますが、少数精鋭の会社では、それらを「まとめて一人でやれる」のが面白いなと思うんですよね。

大企業なら、仕入れはロジスティクス、企画は事業企画部、プレスリリースは広報、営業は営業・・・と分割されているのが当たり前。でも、それだと一元的にブランドを管理することって難しいように思います。もちろん両者に一長一短ありますけどね。

誰もが持っているスマホケース、だからこそ個性が面白い

Holdit 取り外し可能な2Way手帳型ケース

Holditの多くは2Way手帳型ケースです。面白いのはiPhoneケースと手帳型カバーがマグネットで脱着できること。

このタイプの手帳型ケースって、実はあまりありません。

特にかっこいいブランド物でとなるとなおさらです。

手帳型ケースはカードを収納したり、360度スマホを保護できたり便利なんですが、家にいる時は手帳型だと邪魔だったりします。

外では手帳型、家の中では背面ケースと使い分けができるので、すごく便利ですよ!

背面ケースと手峰型カバーのマグネットはかなり強力なので、落とす心配はありません。一方、クレジットカードやスマホ本体へ磁力の影響はないので安心できます。

売るからには、自信を持っておすすめできるものを売りたい

スマホのケースは今の時代ほとんどの人が使っていますよね。だからこそ、個性的なもの、面白い物、本当に良い物には価値があります。

それに、日本には”北欧風”のスマホケースはごまんとありますが、本物の北欧ブランドの製品って、意外にも少ないんです

せっかくなら本物がいいし、本物を売りたい。

製薬から日本一周、そしてブランドマネージャーへ

これまでの経験、知識、出会い。色々な物が相互作用して、今の自分がある。

どこかのピースが一つ無ければ、今の状態にはなっていないだろうと思うんです。製薬会社で働いていなければ日本一周していなかったかもしれない。日本一周しなければラウダで働くことはなかったでしょう。

今すごく楽しいのは、やはり過去の自分が頑張ったからで、今頑張るからこそ、未来の自分もまた楽しめるはずです。

昔は仕事とプライベートって完全に乖離した感覚があって、楽しみは夜と休日だけ、そんな思いがありました。今は仕事とプライベートが良い意味で融合していて、こうしてブログ内で私自身がマネージャーをやっているブランドの紹介ができるのも、昔では信じられないし、やはりそれって面白い。

仕事とプライベート、それにブログもクロスオーバーして、色々な人を巻き込んで、情報を発信していけたら楽しいよなって思います。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

お気軽にコメントください

コメント一覧 (2件)

  • お久しぶりです!

    どうしてるかなー?と、すっかりご無沙汰していた身でありながらも、ちょっと覗かせて頂きました。

    読ませて頂いて、あらためて思ったのが、とても能力のある方にコーヒーをご馳走になり、その数時間後に一緒に天然の露天風呂に入ったんだなぁと…。

    ほんの少しの時間でしたが、とても貴重で嬉しい経験です。

    ボクは、今年の1月より転職しました。
    今度は、タクシードライバーとして、日々奮闘中です。

    やっと慣れてきたところですが、そろそろ自分のカラーを出したいと思っているところです。
    せっかく乗って頂いたお客様に、何か付加価値を感じて頂きたいなー!なんて思っております。

    今のところ、バカ話をして面白がって頂いてる程度ですが、今後はもっと!もっと‼︎重宝がられるドライバーになりたいと思っています。

    お互いに、頑張りましょう

コメントする

Category
カテゴリー
youtube
ranking
ranking
ranking
youtube
ranking
ranking
Special
特集
youtube
ranking
ranking
ranking
youtube
ranking
ranking
ranking
Prefectures
日本一周カテゴリー
Mountains
登山カテゴリー
Tags
タグ検索
目次