ranking

終日雨の夏山登山で鍛えられて気づきを得た話:穂高岳山荘へ1泊2日のテント泊を経て感じたことをメモ

2020年8月30日 

7月某日、上高地から涸沢を経て穂高岳へと1泊2日のテント泊登山へ行ってまいりました。

天気予報としては朝一、日の出にはもしかすると晴れ間があるのではないか!?という一縷の期待を胸に望んだわけではありますが、結果は惨敗も惨敗。これまでの登山の中で一番雨に打たれました。

登山口から穂高岳山荘まで、帰りも穂高岳山荘から上高地までずーっと雨が続く厳しいものでした。登山中に一回もカメラを使わなかったということも初めてですし、これほど長時間雨に打たれることも今後滅多にないでしょうから、夏山における雨登山についてや、カメラ撮影なしの登山について珍しい体験記として記録を残しておこうかと思います。

気持ちが強すぎると人は理解できない行動に出てしまう、という自戒

今回の登山、ヤマテンとしても一瞬の晴れ間があるのではないか!?という予報でしたし、実際に蝶ヶ岳や燕岳など標高が低い山域では一瞬ご来光が見れたと言います。では、穂高はどうだったかと言えば、本当にず〜っと雨が降り続いていました。

悪天候が予想される中で登山に出かけたのは、新型コロナの流行で外出自粛が続いたことでストレスが溜まり、天気が悪くとも登山に行きたいという想いからでした。

いやしかし、後から振り返るとそれはまともな判断とは言えず・・・。

想いが強すぎると訳のわからない行動に出てしまうものだな〜と実感したのです。実際、ヤマテンの最終予想が出る17時くらいまで右往左往するほどに出発は悩んでいましたが、今思えばよく行ったものです。夏山とは言え、タフな工程で終日雨に打たれると低体温症のリスクが高まりますので、ことさら山に関わる判断は冷静に行いたいと、自戒の念をこめてブログの記事を書いています。

撮影を伴わない登山も、たまになら悪くないという気付き

私は登山自体を楽しむことはもちろん、明確に写真を撮るために入山しています。

そのため、今回のようにカメラをザックに入れっぱなしで、黙々と歩くということ自体、初めての経験でした。最近は山の記事ばかりなので意外に思われるかもしれませんが、私はもともと写真が好きで、日本一周の際にアウトドアメーカーのエバニューさんのスポンサーシップのご縁をきっかけに登山を始めました。

だからカメラを持って入山する、山で写真を撮るというのはすごく自然なことでした。

それからは、山岳写真という物自体が主たる活動に移行する訳ですが、だからこそ今回のようにカメラをいじらず山を歩くというのはすごく新鮮で不思議な感覚すら覚えたものです。

山を歩く目的は千差万別、まさに人それぞれであり、そこに良し悪しの区別はないと思っていますが、いかなる目的であっても、山を歩くという行為自体が楽しくないと感じている人はいないでしょう。もしそうであれば、特に撮影が主たる関心事である場合は、たまにはこうしてカメラなしの登山を楽しんでみるというのは悪くないかもしれません。

良くも悪くも、カメラを持って歩くと「良い写真を撮りたい」という想いが先行してしまい、山を被写体として見てしまうあまり、登山本来の「歩く」という楽しみを軽視しがちです(私は特に)。

今回の登山ではシャッターを切ることなく、普段以上に純粋に山を歩く行為自体を満喫することができました。

夏山×終日雨×テント泊は かなりキツイけど良い修行となった

上ではカメラをいじることなく山歩きに集中できたというニュアンスで綴っていますが、実際のところは相当にタフな登山でした。

今回は上高地から涸沢を経由し、ザイテングラートを歩いて穂高岳山荘でテント泊をしましたが、上高地の時点から穂高岳山荘まで終日雨です。上高地から穂高岳山荘までは標高差が1500mあるため、そもそもテント泊の場合は2泊3日が推奨される工程です。単純にテントを担いで1日で登ること自体結構しんどい道です。

その上、真夏。そして、雨。

こうなると汗と雨でウェアは一式びしょ濡れになることは回避できません。

通常より多めのウェアを携帯する必要があることはもちろん、標高差による気温低下や水濡れによる体温の低下による低体温症が結構怖い状況です。

夏山こそ怖い低体温症のリスク:寒さで震えた登山の実体験「5選」

さらにテント泊なので、山荘の乾燥室が使えるわけでもなく、凍えたからで雨の中幕営して、さらに翌日も終日雨となるとかなりストイックな登山となります。

当然、登山靴はびしょ濡れで乾くはずもありません。翌日もびしょ濡れで死にたくなります。

穂高岳山荘からの下りのザイテングラートは事故が多い場所ですので、疲労による転倒にも一層の注意が必要です。

私自身、2日間雨に打たれ続ける登山というのは初経験でしたが、これはキツイぞ、と。相当しんどかったです。

あえて雨の日を狙う必要はないのですが、こんな環境だったからこそ鍛えられた自分がいます。雨の登山を経験することは、自分の山レベルを引き上げるのにはすごく良い環境だからです。

今回は穂高に鍛えてもらった、そんな風に思える登山でした。

新たな気づきもありました。

たまにはカメラを置いて、ストイックに自然や山を感じてみるのも良いのかもしれません。


, ,

\ 気に入ったらシェアしてね /

前後の記事はこちら


                           
こちらもおすすめ


関連記事

登山記録:北アルプス

【北アルプス】後立山連峰 縦走登山(夏山・テント泊)唐松岳から望む夕景の五竜岳

北アルプス、後立山縦走3日目です。1日目は北アルプス初冠雪を白馬大池で経験、2日目は白馬岳山頂へ経ちました。しかし、降雪、凍結の可能性がある ...

登山記録:北アルプス

【北アルプス】五竜岳 雪山登山(中遠見撤退・テント泊)ラッセル苦しみ山頂は遠く…厳冬期の遠見尾根でテント泊

12月も折り返し、2017年も残り僅かという時期。北アルプスは後立山連峰へ行ってきました! 結果、圧倒的な大自然を肌で感じ、雪山の美しさと厳 ...

登山記録:北アルプス

【北アルプス】前穂高岳 雪山登山(初冬・テント泊)上高地・岳沢の美しい三段紅葉と積雪の重太郎新道

【北アルプス】前穂高岳 雪山登山(初冬・テント泊) 最高のモルゲンロートに染まる穂高連峰 昨年に続き、10月下旬に初冬の前穂高岳に登ってきま ...

登山記録:北アルプス

【北アルプス】嘉門次小屋で絶品名物「岩魚の塩焼き」を食して感じる北アルプスの歴史

【北アルプス】前穂高岳 登山(夏山・テント泊)ナイトハイクの果てに望む感動のモルゲンロートと大雲海 【北アルプス】涸沢の紅葉は見頃をすぎても ...

登山記録:北アルプス

【北アルプス】奥穂高岳 雪山登山(初冬・小屋泊)ジャンダルムを眺めに北アルプス最高峰へ!

10月末某日、北アルプス最高峰『奥穂高岳』へ行ってきました! 奥穂高岳というと、私にとっては普段「撮る対象」ですが、奥穂高岳山頂から眺める景 ...

登山記録:北アルプス

【北アルプス】立山 登山(紅葉・テント泊)都内から雷鳥沢へロープウェイやトロリーバスで大移動

紅葉シーズンの立山(たてやま)でテント泊登山をしてきました!年に1回、ごく僅かな期間しか見る事ができない紅葉の鮮やかな景色。兼ねてから行って ...

About me
横須賀育ち横浜在住の30代。山岳写真が好きで北アルプス中心に活動しています。好きな山は穂高岳。製薬企業を退社して2017年に自転車日本一周達成。現在は代理店・EC関係の仕事をしています。
サイトマップ
Site map
youtube
ranking
ranking
特集
Special
youtube
ranking
ranking
ranking
ranking
ranking
カテゴリー一覧
Category
youtube
ranking
ranking
ranking
youtube
ranking
ranking

Copyright © Japan Nomad 〜旅と山と写真のブログ〜, 2015~2022 All Rights Reserved