
Apple Watch SE(GPSモデル)を使い始めてから約半年が経過したところで、アップルウォッチを登山で活用できるのか否かを検討してきました。
アップルウォッチといえばApple信者のみならず、現在では幅広い層に支持されている言わずと知れたスマートウォッチの金字塔。
登山地図/GPS/スマートウォッチの連携はまだまだ歴史が浅く今後の発展が望まれますが、登山地図・登山メディアの老舗ヤマレコがApple Watchと提携したのは記憶に新しいですね。

Apple Watchが登山用GPSとして一役買ってくれれば嬉しいのですが・・・北アルプス槍ヶ岳1泊2日の登山で実際に使ってみた感想としては、なかなか厳しいものでした。
オフラインでのGPSマップ表示

電波の入らないオフライン環境でもGPSマップはしっかりと機能してくれました。
自分の現在地が大きなラグもなくリアルタイムで表示されるのはとても便利。これまではスマホの山と高原地図を使って現在地を確認していましたが、腕時計を見るだけで現在地が確認できる恩恵は計り知れません。

Apple Watchのサイズは40mmです。SEだと40mmと44mmが選べますが、40mmでも地図の視認性は十分でした。
それにしても腕が焼けていて汚いですね(汗)8月末の登山だったので日焼け止めは塗らなかったのですが、9月中旬ごろまでは日焼け止めを塗った方が良さそうです。
利便性は文句なし

上高地周辺のように表示施設やランドマークが多い場所では文字表示がややビジーな感じは否めませんが、あくまで腕時計で地図を見ていることを考えれば十分及第点、むしろ時代はここまで進化したのかと驚きを隠せないほどです。
ヤマレコの公式サイトによると、現在地だけでなく「標高・現在のペース・みんなが歩いた軌跡・コース外れの警告」など手厚い機能が備わっているようです(私は現在地表示しか使っていませんが)。トレースが薄かったり難路を歩く場合には特に心強い機能となりそうです。
肝心のバッテリー持ちは?

さて、肝心なのはApple Watchのバッテリーがどれくらい持つのかということ。今回は横浜から新宿までの電車移動、その後さわやか信州号での深夜バス移動、そして上高地から槍沢で槍ヶ岳山頂へと歩いています。
シアターモードを活用するなどして最大限バッテリーを節約したつもりですが、上記工程で途中充電しない場合、槍ヶ岳山荘に到着する時には残バッテリーが44%となってしまいました。
これは結構厳しい結果ですね・・・。

槍ヶ岳で1泊して槍沢を下山中にバッテリーはいよいよご臨終。上高地まで持つことはなく、バッテリー切れとなってしまいました。
多くの方が気になっているであろうApple Watchの登山での実践使用ですが、1泊2日の登山では非常に厳しいと言わざるを得ません(充電しない場合)。もちろん、途中で充電すれば問題ありませんが、Apple Watchの充電器は独自仕様で汎用性がないことを考えると、専用充電器を登山に持ち込んでまでApple Watchを使いたいかどうかは考え方で大きく分かれそうです。
Apple Watch購入時に付属している充電ケーブルはとても山向きではありませんので、持っていくとすれば下記のような小型タイプを別途購入する必要があるでしょう。

Ankerのポータブル充電器なら25g程度と携帯しても苦にならない重量とサイズ感。かつ、Apple Watchのフル充電に必要な容量は300mAh程度と少ないことを考えると、モバイルバッテリーの容量もそれほど圧迫しない。
・・・おや??
それなら意外とアップルウォッチを登山へ導入するハードルは低く感じられますね。今回は途中充電なしでバッテリーがどれくらい持つかを検討しましたが、次回は途中で充電することで「山の道具として使い物になるのか」を別途検討する必要がありそうです。
価格 | 〜 3500円程度 |
重量 | 25g |
サイズ | 5×4×1.5 cm |
mAh | 約300mAh |
登山のためだけにアップルウォッチを購入する必要性は決して高いとは言えませんが、すでに生活の中で活用しているのであれば、工夫次第で登山でも活用できそうですね。
ちなみにiPhoneユーザーの方であればApple Watchは結構便利ですし、値段も結構こなれていますので、導入するのはありだと思います。
登山以外でどんな風に使っているのか併せてご紹介します。
Apple Watch 日常の活用事例

私はApple Watchを「死ぬほど活用しているタイプ」ではございません。とは言え、基本的に毎日使っている程度のユーザーではあります。例えば寝るときには外していますが、外出時には必ず利用する、といった感じです。

私が日々Apple Watchを何に使っているかと言いますと・・・
モバイルPASMO
電車の改札を通過する際にApple Watchを使います。iPhoneでも全く同じことができますし、男性ならiPhoneを使ってもそれほど手間は変わりません。
女性のようにiPhoneをズボンのポケットではなくカバンに入れているという方は相当便利になると思います。
電子決済
最近ではほとんどのお店で電子決済ができるようになりましたね。これもiPhoneでもできますが、Apple Watchでスマートに決済すると何となくおしゃれな気がしています(笑)
マスクを外さなくても簡単に決済できるので、フェイスIDを起動する必要がないという利点があります。
音楽再生 & ランニング
私はApple Musicを使っていますが、Apple Watchとの連携が素晴らしい。Apple Musicの曲をApple Watchにダウンロード可能で、なんと、iPhoneがない状態かつオフラインでも曲再生が可能です。
アップルウォッチだけで音楽が聴ける、そのためにアップルウォッチを持っていると言っても過言ではありません。腕時計で音楽が聴ける時代が来るとは驚きですね。iPhoneと事前に同期しておく必要がありますが、同期自体は勝手にしてくれますので、アップルウォッチで聴きたい音楽のプレイリストを作っておくといいですよ。
【まとめ】アップルウォッチは途中充電すれば登山でも有用

1泊2日のテント泊登山でアップルウォッチを試してみた結果、途中で充電しないとバッテリー切れとなることが判りました。それもかなり節電を意識した行動にも関わらずでしたので、バッテリー持ち関しては当初から懸念していた通り、登山での使用にはまだまだ不安があります。
一方、日帰り登山で使用するのであれば非常に有用ではないかと思います。
Apple Watch用のポータブル充電器が充実してきたようですので、これを使えば登山でもより実践的にApple Watchを活用できそうです。オフライン環境下で登山地図や現在地をGPSで確認できることは遭難防止の観点で極めて有効です。

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