「私はなぜ山に登るのか?」登山の原点と山が好きな理由を改めて考える

驚くべきことに、約1カ月ほど山に行っていません!

1カ月登山しないだけで、山から離れたなぁという感覚がすごいですね。

正確には、友達と「山頂で餅つきをする」という理由で山に行きました。

山頂で餅つきができるって知ってました!?

でも、いわゆる「山が好き、写真が好き。」的な意味での登山はもう1カ月してないんです。

山へのモチベーションが下がってる?

ふと、山に行かなくても充実した生活をしている自分がいる事に気が付つきました。

自転車日本一周アフターストーリー、「ブランドマネージャー」としての挑戦!」で紹介した通り、新しい仕事に挑戦して、仕事を楽しんでいるからです。

“最近は仕事が忙しいぜ”という月並みの言い訳を自分にしつつ、山に行かなくても意外と楽しいじゃん、そう思う反面で、やっぱり山が恋しい。

 

「私はなんで山に登るんだろう?」

 

・・・この2年間で本当にたくさんの登山をしてきました。

だからこそいま、自分はなぜ登山をするのか原点を考えてみたいと思います。

山に登り始めたきっかけは「何となく」と「スポンサー」

なんで登山を始めたんだっけ??

・・・きっかけは自転車日本一周のスポンサーとして株式会社エバニューさんの応援が決まったことです。アウトドア系のスポンサーを探していた私にはビッグニュース。エバニューさんはアウトドア用品、特に日本の老舗メーカーとして登山用品を多く扱っています。

「日本一周しながら、ぼちぼち登山もできたらいいな」

はじめはそんな思いでした。でも、エバニューさんがスポンサーになったからにはしっかり登山もして情報を出していかないと、そんな思いで登山の世界へ。

初期に登った山のチョイスがすばらしかった

どんな趣味でも、はじめた頃にどれだけ楽しめるかって重要ですよね。楽しくて心動かされる。それが没頭できるかのポイントだと思うんです。

そんな私が登った山のラインナップは以下の通り。

  1. 男体山(栃木県)
  2. 磐梯山(福島県)
  3. 蔵王山(宮城~山形県)
  4. 早池峰(岩手県)
  5. 十勝岳(北海道)

いずれも景色最高なすばらしい山々。

山好きなら誰だって知っている名峰揃い!特に、磐梯山十勝岳は素晴らしかったですね。

“絶景とはまさにこのことだ!”そう思える景色でした。磐梯山から眺める猪苗代湖や裏磐梯、十勝岳から望む富良野岳や遠く大雪山。「山すげぇな。」と心から思ったんです。

山に登る究極的な理由は、絶景に出会うこと

景色に関して言えば、短期間であまりに多くの景色を見過ぎて、どこか達観してしまっている自分がいます。

それでも、山だけは今でも私を心から感動させてくれるんです。登山道を歩きながら、今日はどんな景色と出会えるだろう、そう思うと心が躍ります。

結果として、想像を超えてくるんですよねぇ、山の景色は!!

写真集やインターネットを見れば素晴らしい景色があることは分かります。でも、自分の目でその景色に出会う事に価値があるんです。

感動で泣きそうになることだってあります。毛穴がぶわって開くあの感覚、驚きと喜びで叫びたくなる時もあります。それくらい山で見る絶景にはインパクトがあるんですね。

モルゲンロート、荒天が好転したときの好天(「こうてん」って意味多いなw)、夏の緑、冬の白、秋の錦、雲海、アーベントロート、残照、星空、ビーナスベルト、そしてまたご来光へ・・・。

私が山へ誘われてしまう一番の理由、やはりそれは山で出会える景色です。

山が見せる素晴らしい景色を、自分の足で見に行き、写真に納める。このプロセスが、たまらなく好きなんですね。

山の大きさ、自然の深さに「圧倒」される

山の大きさは比類なきもので、大きな山体に対峙した時の威圧感はたまりませんよね!

小仙丈から望む仙丈ヶ岳。南岳から望む穂高岳。水晶岳から望む槍ヶ岳。三俣蓮華岳から望む鷲羽岳。立山から望む剱岳。唐松岳から望む五竜岳、枚挙に暇がありません。

山の大きさは写真では伝えられない、見た人だけがわかる魅力の一つです。「大きい」ということが山の魅力の一つなんです。圧倒されたいのかもしれません。山に圧倒される感覚が好きなんです。

同時に、山は深い森でもあります。

山頂から眺める緑の深さも格別です。

祖母山、黒見岳、三嶺、早池峰、大雪山、トムラウシ。これらの山から眺める自然の深さは一級品でした。辺りを見渡せば、空と、山と、森のみが広がる世界。

私は比類なき絶景を求めて山に入ります。でも、私が登山をする理由はそれだけではありません。

「登頂」というかけがえのない達成感

苦しい思いをしてまで私は山の頂を目指します。

時に息が切れながら、足が鉛のように重くなってまで、危険を冒してまで山に登ります。その先にある「登頂」の快感を知ってしまうと、山に行かない訳にはいかなくなるんです。

道のりがが厳しい程、登頂した時の喜びは何倍にも跳ね上がります。

厳しい道の先には、いつも絶景が待ってくれていました。

それは景色が素晴らしいだけじゃなくて、自分の足で歩いた先に見る景色だから、自分の力でやり切った達成感があるから、一層美しく見えるんだと思うんです。

山とは、不便を楽しむこと。

往々にして山は不便なものです。

でも、それがいいんです。

便利過ぎる世の中になり、不便だと感じる機会はほぼ消滅しました。と言うかですね、私が産まれた昭和後期なんて時代はすでに、不便とはかけ離れた世の中だったと思うので、もはや私が不便を感じられるのはですね、文明が及んでいない山の上か海の中くらいしか残っていません。北海道や佐賀の超田舎でさえ携帯の電波は入ります。

日本一周もそうでした。

便利な世の中だからこそ、不便ってすごく楽しいんです。水道も電気もない。水は川から汲むか雪を解かすか、火器は自分で持ち運ぶ。ふかふかのベッドもない、自動販売機もない、コンビニもない。そういった不便が山には残されており、今でも経験することができます。

それだけではありません。

山では自然の力と脅威を存分に感じる事ができます。

風が吹けばテントは軋み、雨が降れば不安になる。

山は不便を楽しめる場所。自然の力を乗り越えながら、自分を強くすることができる場所でもあります。山の中で雨に打たれながらテントを張っても社会で役立ちませんが、人として強くなることはできると思っています。

「自分の殻をまた一つ破ったんだ」そんな風に思える事ができるんです。

人のいない山は、究極的な孤独を楽しめる

究極的に孤独になれるのが山のいいところです。山でテント泊をして、周りに誰もいないという経験をよくしてきました。

読者の方はここ数年、「完全な孤独」になったことはあるでしょうか??普通はなかなか無いと思います。周りに人がいない、会おうと思っても会うことができない環境、下界では作ろうとしても存外難しいものです。

孤独を味わうからこそ、普段周りに居てくれる人の意味を感じる事ができます。私はそれを日本一周を通じて痛感しました。

日本一周なんて規模でなくとも、登山を通じて孤独を経験できる機会はあります。前項の不便さと併せて考えても、山は人間力を上げてくれる場所なんだろうって思うんです。

山では中途半端が通用しない、でも、それがいい。

縦走登山では途中リタイアができないことが多々あります。下山したくても下山できない。帰りたくても帰れない。近くに登山口が無ければ帰れないし、携帯の電波が入らなければ助けすらも呼べません。

登山では中途半端が通用しません。山頂まで歩き、自力で登山口まで帰る必要があるんです。安全に山に登り、かつ楽しむには、自分自身の成長が不可欠。山に対する実力を付ける必要があります。

様々なエッセンスが詰まった厳冬期の登山はまさにその代表例ですよね。どんなに登りたいと思っても、クライミングの技術が無い私には谷川岳の岩壁は登れません。

登山って実力主義だよなって感じます。実力を付けて、経験を踏めばどんどん楽しめる範囲が広がります。

難しい登山が偉いわけでも、必ず厳しい登山を目指さなければならないわけではありませんが、中途半端だと、中途半端な登山しかできません。

だからこそ、何度でも山に行って、色々な経験を積みたいと思えます。難しいからこそ、乗越えた先に素晴らしい景色があるからこそ、挑戦したいと思えます。私はそういう気質なので、登山とは相性がいいんでしょうね。

山がない人生なんて、考えられん!

登山を通じて得た経験と、山で見て来た景色の素晴らしさ。これらを私の人生から差し引いたら・・・想像できません、ただのポンコツなきがします(笑)

登山は疲れます。時に、死ぬほど疲れます。

登山は気軽な趣味ではありません。登山口までの移動はたいてい遠いです。

登山は金がかかります。雪山ブーツは最低5万円はします。

登山は過酷です。死ぬほど寒かったり暑かったりします。

登山は不便です。コタツもエアコンもありません。

登山は危険です。最も死亡率が高いものの一つです。

登山は不潔です。たまに原始人かと思う時があります。

それでも、また山に行きたいと思える。何度でも通って絶景を見たいと思える、そう思える達成感と景色が山にはあるからです。

私が登山をする理由、それは絶景が見たいから、登頂という達成感を味わいたいから、そして登山を通じて自分自身が成長したいからです。

山は、素晴らしい。山が、私を呼んでいます。

ブログ書いてたら早く山に行きたくなってきました!

私のブログが山へのきっかけとなり、日本の素晴らしい山を見て、経験して、その絶景を味わってもらえたら何よりです。

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コメント一覧 (4件)

  • しっかりしてますね~。
    私に娘がいたら、こういう人と結婚しなさいと言いたいです。
    初期体験のインパクトって大事です。
    私の初・北海道一人旅のことをちょっと思い出しました。
    初めて山に登ったのは…礼文岳でしたかね。
    民宿に一緒に泊まった人が利尻富士に登ると言うので、同じ時刻に鏡を持って行き、交信しようぜ!っていうノリで。
    その交信は、うまくいかず、帰り道迷って遭難しかかり(礼文岳で遭難する奴居ない!)…と散々でしたが、なぜか思い出した頃に一人山へ。
    下調べもなにもせずに出かけるので、怖い目にしょっちゅうあって、なんとなく遠ざかってしまいました。
    清宮君のブログを読んで、最初は「また登ってみたい」などと思ってしまいましたが、これだけ用意周到、準備満タンに出来る自信もないので、きっとまた怖い目にあいそうなので、ブログにて楽しみたいと思います。
    怠け者のおばちゃんは、平地でウロウロしてます。
    最近平地でもウロウロ出来てないので、ちょっとストレスですが。

    • ありがとうございますー!
      おお、娘さんがいないのが残念でなりませぬ涙
      十勝さんも昔は登山されてたんですね!樽前山など歩きやすそうなところならまだまだ行けちゃんじゃないですか!?
      私も最近怠け癖が出てきているような気がするので、ムチうって動かないとです。。
      本州の山紹介は引き続き任せておいてくださいね(๑╹ڡ╹๑)p♪

  • 清宮さん こんにちは。
    う〜ん!まず、この文章の全体に散りばめられた写真は本当に素晴らしいの一言ですね。北は北海道から南は屋久島まで厳選されており、何度も見返したくなります。と言うか何度も見返しました。これを生でその場で観てるんですよね。
    いやーそれはハマリますよね。
    山登りってキツイのにその魅力にとりつかれた私も少しでも絶景に巡り会えるようになりたいです。
    素晴らしい写真をありがとう〜‼️

    • これまでに撮った写真を写真集にするのが今年の一つの目標なので、
      その時に一覧で見返したらぐっとくるものがありそうです。
      それくらいたくさん写真撮ってきたので、まとめることも大事だよなぁと。
      仰る通り、これを生で眺められると本当に美しいです。
      ゴルゴさんだと九重山が一番アクセスいいですかね?
      あそこは山小屋もありますし、ぜひ絶景を楽しんでみてくださいね(๑╹ڡ╹๑)p♪

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