谷川岳 雪山登山(厳冬期・日帰り)白銀の山嶺を求めて天神平から日帰りピストン

2017年2月16日 

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昨日の中央アルプス木曽駒ケ岳登山に引き続き、本日も雪山登山の旅へ!

昨日は弱い冬型の気圧配置だったので、それでも晴れやすい長野南部の山域へ、今日は高気圧に覆われるので滅多に晴れない山域へと向かいます。

【中央アルプス】木曽駒ケ岳 雪山登山(厳冬期・日帰り)絶景を約束された白銀の千畳敷カール

目指すのは群馬県が誇る名峰、登山界隈では知らない人はいないであろう超有名な山「谷川岳」です!

谷川岳とは?

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美しさと厳しさを併せ持つ谷川岳。この山がこれ程までに有名なのは登山というより、むしろ登攀(とうはん:クライミング)のためかもしれません。

谷川岳の標高は1977mと決して高くはないものの、山の東側にそびえる一ノ倉沢、幽ノ沢、マチガ沢など禍々しい岩壁を突き当りに持つため、世界レベルで見ても群を抜いて多くの遭難者が出ているそうです。

その一方、一般登山で利用される天神尾根は危険な箇所が少なく、雪山初心者でも「天候さえ注意すれば」問題なく登れる山だったりします。今回私が歩くのもその天神尾根です。

群馬県水上を目指して電車移動

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昨日の宿は上野駅から程近い快活クラブ。

さすがは大都会東京。入店時は空いていたのに、朝出る時にはフラットシートがほぼ満席という繁盛っぷりでした。

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秋葉原から程近い、上野駅から今日の旅は始まります。

時刻は5時過ぎ、始発電車だというのに・・・サラリーマンの朝は早い(涙)

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高崎でローカルな雰囲気の電車に乗り変え、谷川岳がある群馬県水上(みなかみ)を目指します!

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電車のドアが「手動」だと!?

割と衝撃的な出来事でした。

ボタンを押すタイプの電車は寒い場所なら当たり前ですが、「手で開けて」電車に乗るのは初めての経験です。

日本一のモグラ駅「土合」

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上野から3時間半かけ、日本一の「モグラ駅」と言われる土合(どあい)に到着!

地下鉄でもないのに、とんでもない"地下感"がありますね。

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それもそのはず。ここ土合駅から地上に出るには462段もある階段を登らにゃいかんのです(エスカレーター及びエレベーターはありません)。

谷川岳のためにあるような駅で、ここから既に谷川岳登山は始まっていると言えるでしょう。

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谷川岳に限らず、冬の谷川連峰は本当に危険な山域です。

・・・昨日に引き続き、今日も「山の厳しすぎる現実」に対峙することになりました・・・

全ては命があってこそ。安全登山を心がけます。

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土合駅から出てみると埋もれすぎ!こんなに雪に埋もれた駅、他にないのでは?

この辺りがいかに豪雪地帯であるかが分かります。

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土合駅からロープウェイのある登山口まで15分程歩きです。

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谷川岳ベースプラザに到着!

さあさあ、いよいよ谷川岳登山が始まりますよ!気合入れて行きましょう。

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谷川岳ベースプラザからロープウェイに乗って天神平(てんじんだいら)まで運んでもらいます。

谷川岳 天神尾根

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約7分間、スキー&スノボ組と共にロープウェイに揺られ、天神平スキー場に到着!目の前には真っ白な谷川岳が!こりゃテンション上がりますわ!

ご覧の通り、谷川岳は双耳鋒で左が「トマノ耳」、右が「オキノ耳」と呼ばれています。1977mの最高地点はオキノ耳ですね。あそこ目指して歩きます。

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登山口から振り返ったところ。ロープウェイ駅から登山口がこれだけ近くて、かつ分かりやすいように標識が立っているのは、谷川岳の人気を表している気がします。

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標識に沿って進んでいきます。荒天時には道迷い防止に大役立ちでしょう。

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それにしても、すごい人ですな。これまでの雪山と比べて圧倒的な人の数。団体さんも何組かいたので、ツアーなのかな?

他の方もそうだと思いますが、谷川岳に登るために天気図と睨めっこの日々。

谷川岳は日本海と太平洋の中央分水嶺(どちら側の湿った空気の影響を受ける)にあるため、極めて複雑な気象条件の山。冬の間は滅多に晴れることがない、ツンデレな山として有名なんです。

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だからこそ、快晴の谷川岳は最高!少し登ってその姿がハッキリと見えてきました!

いやいや本当に真っ白ですね。昨日見た3000mを超える南アルプスと比べて「いかに白いか」がお分かりいただけるかと思います。

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昨日撮った南アルプスの写真です。比べてみると谷川岳の白さがよく分かります。

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天神尾根は基本的に危険個所が少ないですが、上の写真の場所だけ要注意。

右側が結構な傾斜になっているので、ズルッと落ちたら・・・。

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上越側の俎嵒(まないたぐら)の美しい景観が望めます。

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まだ先は長そうですね。天神尾根は双耳鋒が見えなくなってからが本番。

急登ではないものの、歩く距離は結構ありますね。

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今日は春を思わせる気温です。半袖で登っている人がいたくらい。というか暑い。

そんな気温のせいか黄砂のせいなのか、春霞になってしまい、上州側はあまり眺望がききません。

左の真っ白な山が尾瀬の至仏山、右手のやや白いピークが上州武尊山。

私はどちらも未踏。至仏山は紅葉の時期に、上州武尊は来年の厳冬期に訪れたい。

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汗をかきながらも天狗の留まり場に到着。後少しですが、一息入れます。

ここまでに「熊穴沢避難小屋」があったはずなんだけど、見逃したかな?埋もれてて見えないのかも?

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さあ、青空に向かってラストスパート!

後ちょっとな様に見えてなかなか到着しない不思議な登山でした。

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谷川岳はバックカントリーの方にも大人気。

ここまでスキー板を担いできた人達が水を得た魚のごとく、気持ちよさそうにシュプールを描いていきました。

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気が付けば標高もだいぶ上がり、上州側の山嶺が徐々に姿を現しました。

頂上まで後少しです。

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山頂手前にある肩の小屋に到着。そしてなんだこれは。巨大過ぎるエビの尻尾が肩の小屋を飲み込んでますね。

エビの尻尾というより鳥の翼にすら見えてきます。

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いかに風雪強く、厳しい山域であるのか想像するに十分な光景でした。

晴れていれば穏やかな谷川岳。

山って天候次第で天使にも悪魔にもなるんですよね。

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肩の小屋の横にいい感じの撮影スポットがあったので一枚。

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万太郎山に続く谷川岳の主稜線。本当にすごい!これが見たかったのよ・・・感無量。

谷川岳に来たら誰しもが目を奪われるであろう絶景ですよ。

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肩の小屋からすぐの所に一つ目のピーク、トマノ耳があります。

双耳鋒の一つクリア!

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次は反対側のオキノ耳を目指します。

肩の小屋までは風が無くて暑いくらいだったのに、さすが山頂だけあって強風です。気温も中腹と比べると驚くほど寒い。

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トマノ耳からオキノ耳まで続く稜線には立派な雪庇(せっぴ)が育っています。

雪庇とは、風下側に雪の屋根ができた状態。雪庇の踏み抜きは雪山登山で最も気を付けなきゃいけない事の一つですね。

ザ・雪庇という雪庇を見たのはこれが初めてです。

谷川岳登頂!

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谷川岳(1977m)登頂しました!日本百名山「谷川岳」・・・昨日の木曽駒ケ岳もそうですが、初登頂が厳冬期というのは珍しいかもしれません。

「谷川岳オキノ耳」と書いてあるのでしょうが、雪に埋もれて"谷川岳"だけ出ているのが可愛らしい。

ちなみに、標識の裏側は恐らく雪庇になっています。あまり奥まで行き過ぎない方がいいでしょう。

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オキノ耳から眺めるトマノ耳が実に壮観!

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万太郎谷の絶景。

谷川岳よりも低い山ですら真っ白に染められ、白銀の山嶺が視界いっぱいに広がる景色は「神がかって美しい」と言えるでしょう。

晴れた日に谷川岳に来れたなら、もうそれだけで大勝利間違いなし。

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肩の小屋まで戻ってお昼タイム。他の登山者の方とお話ししながら記念撮影。

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谷川岳に登ったという満足感と美しい景色に後ろ髪を引かれながらも、下山開始です。

登りと同じ道なので下りは楽ちん。

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ん?

これは振り返っての撮影ですが、下山していたら何だかオレンジ色の突起物が雪から生えてたんです。

それはもうタケノコのように。

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熊穴沢避難小屋ですね。

めっさ埋まっている。ここに泊まるのは勇気要るなあ。泊まった夜に大雪が降ったら・・・

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写真撮ったり景色を愛でている間に、だいぶ日が落ちてきました。

しかし本当、何度見てもすばらしい景色です。

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行きは人がたくさんいたので、帰りに谷川岳の全景を写真に収めました(2枚パノラマ合成)。

右手に写っているのは白毛門と笠ヶ岳。白毛門に登れば大迫力の岩壁が真正面に見えるようなので、冬の白毛門もいずれ登らなければなるまい。

でも、この感じだと角度的にアーベントロートは難しそうか・・・

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下山でご一緒したジモティーの方と記念撮影。山での出会いは良いもんです。

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誰もいないゲレンデに帰ってきました!

ロープウェイ乗り場で買ったコーラが最高に美味かったぜい。

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気が付けば16:30の最終便の時間、ロープウェイで下へ戻ります。

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行きは土合駅から歩いてきましたが、実は谷川岳ベースプラザと水上駅間はバスが出ているとのこと。

知らんかった。

土合駅の階段を上るのも谷川岳登山ではいい思い出になるので、一度は経験した方がいいかも?

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水上駅からは電車を乗り継いで横須賀まで帰ります。

これにて谷川岳登山は完了です!

コースタイム

  • 8:35 土合駅
  • 9:10 谷川岳ベースプラザ
  • 9:40 天神平スキー場
  • 11:20 天狗の留まり場
  • 12:15 肩の小屋
  • 12:40 谷川岳トマノ耳
  • 13:00 谷川岳オキノ耳
  • 14:50 熊穴沢避難小屋
  • 16:10 天神平スキー場

登山データ

  • 日程:2017/2/16
  • 行程:2017/2/15 前泊移動(木曽駒ケ岳 → 上野)
       2017/2/16 上野 → 土合 → 谷川岳 → 水上 → 上野
  • メンバー:単独
  • 天候:快晴(春霞)
  • 主なピーク:谷川岳(1977m)

今回の移動ルート

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谷川岳は電車だけでアクセスできるので最高ですね!

もちろん車でもアクセス可能、その場合は土合駅か谷川岳ベースプラザに駐車となります。

水上からベースプラザまでバスが出ているので、そっちを利用してもいいですね。私は帰りでのみ利用しました。一度はモグラ駅の階段を歩いてみるのもおすすめですよ!

谷川岳登山を振り返って

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「魔の山」と呼ばれる谷川岳を厳冬期に登頂できました。天神尾根からではありますが、やはり嬉しいものです。冬の谷川岳は月に2~3回程度しか晴れないので、事前に天気図を確認して、有休を狙い撃ちで申請しておくしかないでしょう。荒天の谷川岳は滑落、雪庇の踏み抜きと危険な要素が増えるので、かなり慎重にならないとマズそうです。

一方、晴れた日の天神尾根であれば、雪山登山を数回経験している人なら問題なく登れると思います。谷川岳から眺める白銀の山嶺は「死ぬまでに一回は見たい絶景」と言っていいレベルですよ。

谷川岳、谷川連峰は四季折々どんどん攻めていこうと思います。


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