三瓶山 残雪期登山(避難小屋泊)島根の名峰をぐるっと全山縦走

島根県の名峰である三瓶山(さんべさん)に登ってきました!時期的には残雪期登山という事になります。男三瓶山からぐるっと周る縦走コースを取り、山頂小屋で一泊して下山する一泊二日の山行です。

百名山には選ばれていませんが、山容/景観ともに素晴らしい山でしたよ!

目次

コースタイム

1日目

  • 9:30 西の原登山口
  • 11:10 男三瓶山 山頂
  • 13:00 女三瓶山 山頂
  • 13:30 太平山 山頂
  • 14:00 孫三瓶山 山頂
  • 14:50 子三瓶山 山頂
  • 16:00 男三瓶山 山頂
  • 21:00 就寝

2日目

  • 9:00 下山開始
  • 9:50 西の原登山口

西の原登山口まで自転車でのアクセスだったこともあり、全体的にコースタイムはゆっくりめです(疲れていたので汗)。日帰りでも縦走可能ですが、せっかくの中国地方登山という事で山頂小屋で一泊してきました。

1日目(西の原登山口~男三瓶~女三瓶~・・・~山頂小屋)

まずは三瓶山の登山口までアクセスします。バスもあるようですが、登山口と下山口が同じなので自転車でアクセスしました。

それなりの距離、それなりの荷物ということで登山開始前から一気に疲れた・・・(白目)

三瓶山は東西南北に登山口がありますが、今回選んだのは最も展望が良い西の原登山口です!

三瓶山は出雲風土記に登場する歴史の古い山で、国引き神話の伝説が伝えられています。

― 八束水臣津野命(やつかみづおみづぬのみこと)という神様が出雲の国を見て「小さすぎる」と思い、朝鮮半島から土地を引っ張ってくる事にしました。

― 朝鮮半島の新羅(しらぎ)という土地を網で引っ張る際、網をかける杭に選んだのが三瓶山、同じく北の国の方からも土地を引っ張りますが、その時に網をかけた杭が大山(だいせん)だったのです。

大山と三瓶山は中国地方を代表する山岳ですが、それは標高や山容だけでなく、神話の世界でも同じだったようです。

9:30 西の原登山口

さあさあ!西の原登山口から登山開始!西の原登山口は広い草原となっていて、三瓶山目指してここを突っ切ります。

左に見えるのが主峰の男三瓶山(おさんべさん)、右が子三瓶山(こさんべさん)です。

三瓶山は家族の様に複数の山が環状に連なって構成されています。このファミリー感は表日光連山を彷彿させます(男体山、女峰山、大真名子山、太郎山)。

まずは樹林帯の中を登っていきます。少し歩きにくい道が続きますが、しばらくの辛抱です。

森林限界を越えるとガレた岩道になります。転ばないように注意が必要ですね。

右手に子三瓶山がドンッと見ててきました!北側(日本海向き)はまだまだ雪が残ってますね。

後ろを振り返れば日本海を含む素晴らしい光景が広がっています。三瓶山は独立峰ゆえに眺めは一級品。いやぁ、壮観な景色です。

男三瓶山の山頂が見えてきたところで一気に雪が増えてきました。下からは見えなくてもこの時期(3月末)はまだ雪が結構残っているので要注意。

11:10 男三瓶山 山頂

11時過ぎに男三瓶山登頂!

標識が落雷にでもあったかのような凄い割れ方している(汗)修理を予定しているそうです。

春独特の霞んだ天気ではありますが、眺望はなかなか。

湾になっている所が出雲大社、先端付近に日御碕灯台がある場所です!

これから縦走すると言うのに既にヘロヘロ・・・いったん山頂小屋で休憩してから再スタートしたいと思います。

こちらが三瓶山頂小屋です!

見ての通り、まだ築が浅いようで非常に綺麗です。入ろうとしたらドアが開かなくて超焦った。引くタイプではなく横にスライドするドアなだけでした。うん、疲れているので少し休もう(笑)

見たままに中もとってもきれいです。これは登山客からしたら有り難い限り。お昼は簡単におにぎりとコーヒーで済ませ、しばし休憩。

ちなみに無人の避難小屋なので売店とかはありません。

女三瓶山に向けて出発(縦走開始)!

さて、これから三瓶山ファミリーを辿る縦走開始です!男三瓶から女三瓶、孫三瓶、子三瓶と歩き、再び男三瓶まで帰って来てゴール。

(逆ルートからでも周れます)

それにしても、島根県ってこう見ると小さな山がひしめき合った地形なんですね。

島根県を俯瞰した所で女三瓶を目指そう・・・ん?ここであっているのかな?

GPS見るとあってるな、木道もあるし?

結構な道ですね(白目)

夏道がどんな感じか分からないんですが、男三瓶⇒女三瓶の取り掛かりはすごい斜面を歩く形になるので、滑落しないように注意しましょう。雪がある時期はアイゼン必須です。

実際、滑落死亡事故も起きているので、自信がなければ引き返す勇気が必要な場所かと思います。

最初の斜面をクリアすれば後は歩きやすい道になるので安心。女三瓶が見えてきました!

(何かすごい色々付いてない?笑)

いやぁ、キツイ!雪の踏み抜きがハンパない。

残雪期のこの時期は雪がどんどん溶け始めているので、「ズボッ」と股くらいまで埋まることもしばしば。

13:00 女三瓶山 山頂

女三瓶山(めさんべさん)登頂。標高は957mと低い山ですが、景色は抜群ですよ!

女三瓶山は非常にパラポラってます(笑)

こんなにでっかいのが密集してるの初めて見たな。あれです、やはり女性ですからね、ヘアアクセサリー的な感じで一杯つけてるんですよ、きっと。

女三瓶山からは男三瓶山の逞しい姿を眺めます。

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右から男三瓶、子三瓶、孫三瓶です!

三瓶山は読んで字のごとく瓶(かめ)を三つ並べたような山容をしていて、(おそらく)この三つの事を言っているのかなと思いました。

左下に写っている凍結している池は、室の内(むろのうち)と呼ばれる火口湖です。三瓶山は火山ですが、最近は活動していないようなのでご安心を。

女三瓶から次は太平山、そして孫三瓶へと縦走していきます。どうやら女三瓶へはリフトもあるようで、夏だと簡単に登れちゃいそう。

13:30 太平山 山頂

太平山に到着!

さーて、孫三瓶を目指すか・・・と思ったら事件が。

先に続く道を歩いていたら何となく孫三瓶へ向かっていないような?

間違って太平山へ伸びる登山路を下山してました(白目)慌てて引き返して孫三瓶へ向かいます。

14:00 孫三瓶山 山頂

孫三瓶山までやって来ました!

ブログでは写真を載せてませんが、基本的に山から山へは登り下りを繰り返すので、結構疲れます。雪の状態が不安定な事も相まって疲労感ハンパないっす。

さあさあ次は子三瓶へ!また一度下ってから登り返しますよ!

大変ではありますが、そえぞれのピークから見える景色が都度違うので飽きることはなく、歩いていて楽しいですね。

14:50 子三瓶山 山頂

ブログを見ている人はどこがどこだけ分からなくなりそうですね(汗)

男三瓶⇒女三瓶⇒太平山⇒孫三瓶⇒子三瓶⇒男三瓶(ゴール)

ゴール手前のピークまでやって来たところです!

子三瓶から主峰の男三瓶を望む。

(・・・男三瓶への登り返しがめっちゃ急登なのだが汗)

写真の通り急登を上がってマイホームの男三瓶へ戻ります。

振り返って子三瓶(右)と孫三瓶(左)です。

こんな風にピークを踏みながら、一つの山をぐるっと一周できる山はそう多くありません。とってもユニークで面白い縦走路だと思います。山好きにはたまらん道ですね。

山好きじゃない人は上り下りが多すぎてキレるかもしれません笑

16:00 男三瓶山 山頂(縦走完了)

男三瓶まで戻ってきました!残雪期の三瓶山、縦走完了です!

達成感ある充実したコースでした。

小屋に戻って夕日を待っていたんですが、残念ながら雲に阻まれて夕焼けとはいかず。

それでも空は神秘的で美しかったです。

いずれにせよ、男三瓶山頂付近からは他のファミリー三瓶を見れないので、夕焼け/朝焼けを撮るのは微妙でしたね。景色的には女三瓶からがベストかな。

豪華なディナータイムの

今日のディナーは何と焼肉!リアルのお肉!昨日スーパーで買っておいたのですよ!

この量でタレ付きで500円ならお得でしょ?アルファ米を戻して焼肉丼にします。

めっちゃいい匂い!!!

今回は焼肉の為にフライパンまで持ってきてましたからね(ニヤリ)。

米とお肉の用意が済んだら、シェラカップに移していただきます。今日は山行に加えて夜ご飯も愉しみたかったのでおビールはロング缶500mLでございます。

縦走した後の宴は最高!

小屋内の温度は-2℃と暖かく、誰もいない世界で一人ゆっくりと休むことができました。

2日目(三瓶山山頂小屋~下山)

朝の7時頃、小屋からガタガタ音がしたので風かと思っていましたが、今思えば誰か朝駆けで登って来たのかもしれません。荷物を広げていたのでお恥ずかしい(汗)

朝ご飯は恒例のラーメンホットココアで温まります。

東の雲が厚くてご来光は望めませんでしたが、下山する頃には気持ちのいい天気になってました!

光の差し込み方がきれいです。

9:00 下山開始

昨日よりも青空要素多めですかね。高気圧が来ているので今日も登山日和になりそうです。

今日~明日で縦走してもよかったんですが、本日は土曜ということで人が多いかと思い、昨日登ったのでした。

行きと同じ道を下って西の原登山口、山の駅「さんべ」に到着!

下山後には天下一品となるコカ・コーラを飲んで、三瓶山縦走登山、無事に完了です!

登山後は3km程移動して三瓶温泉「さんべ荘」に来ました。

宿泊施設ですが日帰り入浴も可能、シャンプー/ボディーソープ付き、露天風呂ありで500円!しかもモンベル会員は100円引きで400円!激安!大山の豪円湯院と言い、中国地方の山温泉まじで太っ腹。

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三瓶温泉、最高にいい湯でした。三瓶山麓から湧き出る天然温泉で源泉かけ流し、露天風呂が大変充実しており、これまで入った温泉の中でもかなりお気に入り。

縦走登山して、三瓶温泉に浸かって・・・「いい人生やなぁ」とか、しみじみ思うのでした。

登山データ

  • 日程:2017/3/24~2017/3/25
  • 行程:2017/3/24 西原登山口 ⇒ 三瓶山縦走 ⇒ 山頂小屋 2017/3/25 山頂小屋 ⇒ 西の原登山口
  • メンバー:単独
  • 天候:両日 晴れ
  • 主なピーク:男三瓶山(1126m)、女三瓶山(957m)、子三瓶山(961m)、孫三瓶山(907m)

交通手段

今回は自転車で西の原登山口までアクセスしましたが、最寄りの大田駅からバスでも行くことができます。その場合は大田市駅で乗って定の松で下車すれば西の原登山口は目の前です。

今回自転車でアクセスしたのは・・・気まぐれです(笑)九州の山はバス利用が多いので、今回は自転車で行くか、と気合を入れて乗り込みました。登山口と下山口が同じでしたしね。

三瓶山登山を振り返って

標高こそ高くないけれど、ユニークな縦走路と迫力ある山容はとても魅力的。個人的には百名山に入れてもいいのではないかと感じた程です(中国地方、大山しかないですし)。残雪という事で雪が残る景色が見れたのも大きかったかもしれません。次来るとしたら、厳冬期に女三瓶でテント泊して三瓶ファミリーの朝焼け/夕焼けを楽しみたいと思います。

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