(無事に旅を続けておりますので、最後まで安心してお読みくださいませ。)
44日目、この日は大変だった。すべては自分が招いた一瞬のミス。一体何があったのか、改めて振り返りたいと思います。
44日目、スタートです。
昨日はキャンプ場で美味しいジンギスカンをご馳走になり、天の川を写真に収めることができて最高な締めくくりでした。
しかし、早池峰山管理棟でお父さんから聞いた言葉「必ず熊がいる」と言う言葉が気になります。キャンプサイトの方に聞くと「時間を問わずにいる」とのこと。
タイマグラキャンプ場から宮古へ抜ける道、子連れの熊が道路に居ついてしまっている。道路脇には熊の糞が大量にあり、ほとんど毎日見かけるほど。しかも朝夕だけでなく、昼もいる。
この道を通らないと先へは進めないので、キャンプサイトの方に車で並走してもらい、熊がいないかどうか確認しながらゆっくり進む。「熊ゾーン」に着くと、両脇には大量の糞、熊が寝転がっていると思われる倒れた草。
・・・
この日、幸いにも熊はいなかった。
しかし、この道が極めて危険なことには変わりなく、今後自転車で早池峰山から宮古方面へ抜けるルートを通るチャリダーは、熊の出現情報を現地の方に確認し、必要であれば車で並走してもらう方がいいと思います。
子供を連れた熊は近づくと襲ってくるそうなので、万が一出会ってしまったら、背中を見せず、熊が立ち去るまで興奮させないようにするしかないようだ。
途中でヘビちゃんが道路に現れた。車に轢かれないように気を付けろよー!
途中、お母さんから差し入れをいただきました!ありがとうございます(๑˃̵ᴗ˂̵)و !
今日はずっと下り坂。透明な海と奇岩が織りなす景観地、浄土ヶ浜(じょうどがはま)を目指します!
選挙カーがこの辺を周っていて、後ろから近づいてくる・・・
「お騒がせしております・・・日本一周!頑張ってください!暑いので、お体には気を付けて!」と、自民党の方に応援していただく。
10分後、
また会った(笑)
「再び応援させてください!日本一周!頑張ってください!」同じ車にまた応援いただいた、ありがとう!
大迫から早池峰山を登って、ここではじめてコンビニを見つけた。この辺りは本当に店が少ないので、早池峰山に登る方は事前に食料を買っておいてくださいね(╹◡╹)
旅に出てから大ブームがきているメロンパンを購入。
今日は、何にもない道をずっと走る。
信号もない、あるのはきれいな山と川だけ。
昨日は朝4時から12時まで起きていたからか、疲れも残っていたのかもしれない。
良い天気。30kmほどひたすら走る。
最近では、重たい荷物を付けた自転車で走ることにも慣れ、車ともうまく付き合い、いいペースで走れていた気がする。
山が綺麗とはいっても、さすがに30km何もないと、自転車で走ることに「飽き」が生じてくる。音楽を聞いたりしながら、何となくぼーっとしていたのかもしれない。
普段、9割以上は車道を走っているのであまり関係ないが、国道106号は歩道が少ない。
そんな中、左手に歩道が見えた。何故かはわからないが、飽きていたからか、歩道に入ろうと舵を切った。
この時25km/hとそれなりにスピードを出していて、そのまま人がいない歩道に入ろうとしていた・・・
が、
一瞬のことだった。誰もいない、車のいない道で、車道から歩道に入ろうとしたとき、ガードレールに衝突していた。
本当になぜかはわからない。こんなところでぶつかるわけがない。気持ちよく走っていただけなんだが、何故だか25km/hでガードレールにぶつかってしまった。
・・・
私は自転車から吹っ飛び、気づいたら歩道に転がっていた・・・。
腰を打ったが、そんなことはまあいい。
すぐに自転車に駆け寄る。
リアのオルトリーブのバッグが一つ、フックが折れていた・・・。
マジか・・・サイドバッグが壊れたら荷物を運べない。二つあるフックの内、一つは生きていたので、普段荷造りしているロープで固定する。これでとりあえず進める。
問題は、
自転車本体だ。
一見、何もないように見えた。
恐る恐る自転車を押してみると・・・
あかん。
前輪が曲がっていた。
前輪が歪み、1回転する間にシューがリムにあたってしまう。
かろうじて乗ることはできたので、何とか進むことはできる。もちろん、このまま旅を続けられるということではなく、どこか修理できる場所まで、最悪の場合、乗れるということだ。
・・・
10分ほど炎天下の中呆然とする。
一体何が起きたのか。なぜガードレールにぶつかったのか。
圧倒的に「緊張感」が欠如していた。自転車に乗ることに慣れきって、走ることもスピードを出すことも怖くなくなっていた。ふらつくことも倒すこともなくなり、もう自転車を乗りこなしている、なんとなく走っても大丈夫だと潜在的に思っていたんだと思う。
だから減速することなく歩道に入ろうとした。どうして歩道に入ろうとしたのかはわからない。たぶん、飽きから来る気まぐれだったんだと思う。
本当に、自分が嫌になる。
パソコンやレンズを壊してもまだ飽き足らず、またやってしまった・・・。
絶望していたが、ここは岩手県の宮古市。呆然としていても誰かが何とかしてくれるわけじゃない。
近くに自転車屋さんがないか調べると、幸い3店ほど10km圏内にありそうだ。しかし、サイクルベースアサヒのような大きな店はない。
1店目に電話するも、700C(スポーツ車)の扱いはないという。
2店目も同じ。ママチャリしか扱ってない。
くそっ。すがる思いで3店目「すがのサイクル」に電話すると「700Cなどのスポーツ車を扱う自転車屋」だった!今ご主人が不在だからまた電話をくれるという。
・・・
すぐにかかってきて、ここまで車で迎えに来てくれるという!
助かった。泣きそうだった。もしこの自転車屋さんがなかったらと思うと、ゾッとする。ロードサービスを依頼するしかなかっただろう。
「今どこにいる?」
「・・・花原市・・・はなばらし?って読むのかな」
「?ハナワかな?」
「ハナワ・・・これでハナワって読むのかな?国道沿いです。」
・・・
何故だかお母さんと会話が噛みあわない。
お父さんから電話がかかってきて、場所を聞かれるも噛みあわない。
近くに駅があったので読み方を確認に行くと、
読めるかーーーーー!!!٩(◦`□´◦)۶
けばらいちー!?
「は」すら入っていなかった。実は、自転車屋さんの近くの地名が「花輪(はなわ)」だったのだ。
・・・
お父さんが来る間、色々考えた。本当に自転車で日本一周できるのか・・・
大いに反省するとして、
ここで自暴自棄になっても仕方ないので、冷静にならないと。
しかし困った。私はソリッドタイヤ「タンナス」を使っているので、普通の自転車屋さんでは対応できない。状態にもよるが、素人目で見ても、フロントリムは交換になるだろう。
普通の空気タイヤを付けて、近くのタンナス取扱店でまた交換するしかない。最寄りのタンナス取扱店はどこだろう。岩手県にあるのか・・・
この時、死にそうな顔をしていたと思う。
絶望の淵に立ち、取扱店を調べてみると、
奇跡が起きた。
私が自爆したのは、この広い岩手県の宮古市。これからお父さんが来てくれる自転車屋は「すがのサイクル」。
タンナス取扱店を見れば、なんと、岩手県の中でこの「すがのサイクル」だけが取り扱っていたのだ!
これは叫んだ。マジか・・・。少しだけ希望が見えた気がした。
お父さんはすぐに来てくたけど、果たしてどうなるのか・・・
自転車屋さんでしっかり見ないとまだ分らないという。
おお・・・
パーツをばらしてタイヤを回してみると婉曲している。
お父さんがスポークの張り具合を変えて調整するが、何かうまくいかないらしい。
それもそのはず、リムだけでなく、フロントフォークが曲がっていたのだ。
・・・
終わったと思った。タイヤだけならいざしらず、本体が曲がっていたら、もう駄目だろうと思った。
しかし!お父さんが奥から帰ってくるとフロントフォークは元通りになっていた!
フロントフォークは自転車の振動を吸収するために、かなり弾性があるようで、人力で直してくれた!
続いてタイヤ。リムを交換したいとこだが、ディアゴナールの規格である700C×32本のリムがない。また、タンナスのピンもちょうどいい大きさが無かった。
ここまでか・・・
「最終手段や。タイヤを直そう!」お父さんはそう言ってタイヤのゆがみを見て、これまた人力で元の形に戻そうとしていた。
厳しくないかと思ったけれど、なんと!綺麗に回るように直してくれた!
マジかぁ!
直った自転車で走ってみると、以前のように違和感なく乗ることができたのだ!!!
フックが折れたパニアバッグは片方を丈夫な紐で固定する。
さらに、外側をカバーする形でロープで固定している。自転車から外さないで使えば、安定して使えることがわかった。
お父さんの腕のおかげで、元ある自転車、元あるパーツで旅を再開することができる!
自分の愚かさを呪うとともに、お父さんの腕に心から感謝した。タンナス取扱店の近くで事故ったことは、せめてもの救い、本当に奇跡だった。
すがのサイクルさんのおかげで旅をその日のうちに再開することができた。
本当に、本当にありがとうございました!
自分への嫌悪感で気分はどん底だが、前に進むしかなかった。
目的地の浄土ヶ浜へはすぐ。
ふう。青空ならよかったが、あいにくの曇り空。
まあ、今日は写真を撮る気分じゃない。海を見ながら馬鹿ように呆けて、「明日からまた頑張ろう」と自分に言って、今日はお終い。浄土ヶ浜レストハウスの近くで野宿です。
こいつは自転車日本一周止めた方がいいんじゃ・・・と言われても仕方ないが、むろん、止めません。
何もないところをずーっと走っていると、飽きてくるのは仕方がない。そうしたら、細かく休憩を取って集中力を切らさないようにするしかない。自転車の操縦に慣れてきたのは良いことなので、後は集中力を切らさないで走る、そのことを意識しようと思います。
とまあ、昨日はどうなることかと思いましたが、なんとかなりました。ダメなところはダメ、同じことを繰り返さないようにするしかないので、大いに反省し、この話はここまで。
話題を変えて、写真の話をしよう(╹◡╹)
写真!やっぱり楽しいですね!
写真じゃなくてチャリに集中しろと言われそうですが、それはそれ、これはこれ。
被写体的には、これから東北・北海道も「ホタル」のシーズンに入ります。1回目は練習もかねて、2回は撮りに行きたいなぁ!時期的には北海道になるかな?
あと、本州はそろそろ梅雨入りですね。そうすると紫陽花の季節もやってきます!北海道は被写体に困ることなんてないと思いますし、ワクワクうきうきしますなぁ(๑╹ڡ╹๑)p♪
自分の備忘録、反省もかね、この前の星撮影を振り返ります。
NIkonD750 (17mm)、RAW、f4、ISO3200、35秒
星を撮るのはこれで2回目ですが、感じたことをまとめてみます。
- ISO3200は常用感度というものの、やはりノイズが気になります。後からノイズリダクション処理すると星の鮮明さがやや欠けてしまう気がして、そこはレタッチでいい塩梅を見つけるしかないのかな。
- f4だとやはり少し暗いか・・・こんな時大三元のf2.8 14mmや単焦点があれば(涙)
でもまあ、ISOをすこし高くすれば上記のように撮れないことはありません。星の撮影では最低f4欲しいと言われるのがわかる気がします。f4ならISO3200かな。最低2000位は必要な気がします。 - 35秒の露光は星を点で写すには長すぎました。ズームすると星が結構動いてしまっています。25秒くらいで次は試してみたい。
- カメラのモニターの明るさが明るすぎた!真っ暗の中で撮影しているので、ディスプレイは一番暗い状態で、どのように撮れているか確認したほうが、きちんとした明るさを見極めることができると思います。
こんなところかな?
次はコンポジットにも挑戦します。雲で隠れなきゃやったんですけどね( ;∀;)
比較明合成のソフトって何がいいんだろう?無料/有料あるんだろうなぁ。
撮影場所についていえば、星を撮るには周りが暗い方がいいんです。光害と言って、周囲が明かりと星がきれいに見えません。東京の都心部なんて星どころか夜中でも昼間かと思うくらい明るいですからね。
こういう山のキャンプ場とか、とにかく暗いところがいいわけです。周りに家がないところ!山とか海岸線とか自然を入れた星景写真ならいくらでも暗いところを探せそうですね。暗い場所でやるのでヘッドライトがあると便利かも。
今回思ったのは、撮りたい場所があるならできるだけその近くでテントを張ったほうがいいということ。夜中に移動するのは嫌なので、撮る場所でキャンプしちゃえばいいわけです。
自転車旅だとそう言うことができますからね!車中泊ならもっと楽なんですが(笑)
フルサイズだとAPS-Cと比べてISOを上げる許容範囲が広いので、その辺はさすがD750といった感じです(╹◡╹)
星は天気させ良ければ季節関係なく撮れるので、いつでも撮れるおすすめの被写体です!私もこれからばんばん挑戦したいと思います!
本日の走行距離 | 58km |
総走行距離 | 1540km |
スタート | キャンプサイト「タイマグラキャンプ場」 |
ゴール | 野宿「浄土ヶ浜」 |
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