登山・山岳写真を引退します。山よ、ありがとう。

みなさんお久しぶりでございます。清宮です。

登山活動を休止しますと当ブログでお知らせしてから早いもので1年と半年経ったようです。確かに、登山活動から遠のいて、かなりの時間が経ったという実感があります。それほどに、下界での生活に慣れきってしまい、かつて稜線で感じていた力強い太陽光や目が覚めるような山の風が、昔のことのように思われます。

さて、これまで登山活動を休止してきましたが、この間に、再び山頂に向かおう、山を登ろうという気持ちは、残念ながら私の中に芽生えませんでした。

登山というのは無理をしてでも行うべきものではありません。「いつかまた山に登りたくなるかもしれない」という中途半端な状態はやめて、けじめをつけるために、登山および山岳写真から引退しようと思うに至りました。

とは言っても、プロでも何でもありませんので、本来、引退という言葉は適切ではないのですが、私の時間の使い方として、登山と山岳写真はやめるということです。登山関係の道具はこれを機に、整理・清算しようと思っています。

今後の人生に渡って登山をしないのか、山岳写真を撮らないのか、それは分かりません。数年後、10年後に、再び山に気持ちが向くことがあるかもしれません。それは、その時になってみないとわからないことです。

ただ、いつまでも登山休止としてあやふやな態度を取るのではなく、気持ちがないのであれば、一度きっぱりとやめた方が、心の整理がつきます。また、少なからずブログを読んでいただいていた方にも、音信不通で終わってしまうのではなく、しっかりとお伝えした上で、登山と山岳写真を辞めたいと考えていました。

今となっては7年も前のことになりますが、自転車で日本一周の旅に出かけて、その中で本格的に始めた登山、そして山岳写真というのは、私にとってかけがえのない思い出です。こうして後悔なくスッキリと辞めることができるのも、ひとえに、これまでの活動内容に満足しているからに他なりません。

強いて言えば、穂高の飛騨側の景観も写真集としてまとめたかったのですが、もう一冊写真集を出すには、途方もないエネルギーが必要であり、少なくとも、その意欲が現在はありません。

ただ、それを考慮しても、全く後悔なく、登山と山岳写真に十分満足がいく活動ができたと思っています。

実行と、それに伴うまとめ作業を最後までやり切ることが信条です。日本一周のブログも、山岳写真集も、満足のいくところまで、まとめ上げることができたと自負しています。写真集は現在もAmazonで購入可能ですし、一丁前に国立国会図書館に寄贈までしています。

私は、自転車日本一周の旅に出るまで、とにかくインドア志向な性格でした。実を言えば、遠出が好きではなく、たまに友達と旅行に行くことがあっても、基本は自宅で過ごすことが好きであり、外出しなくても苦になりません。

一方で、人生それだけでいいのかと疑い、日本全国を見て周りたいと思った気持ちが、前職の退社を考えていた気持ちと共振して、日本一周の旅に出たのでした。

旅を機に、私の考えや性格はずっとアウトドア志向になり、日本一周から登山を継続しました。今思えば、とてつもない密度で山に出かけたものです。まだ見ぬ景色を求め、満足のいく景観を写真に収めるため、横浜から何度長野県まで行ったことかと、我ながら驚かされます。

そんな高密度で充実していた山岳ライフがあったからこそ、未熟ながらも写真集を作り、販売することができました。日本一周から写真集発売まで、私の人生をガラリと変えるような出来事の連続で、振り返れば夢のような時間だったと思います。

そして、その思い出をブログで共有し、とてもたくさんの方々から応援していただきました。ブログをきっかけとして、日本各地で素敵な出会いに恵まれた日本一周。日本一周を応援してくださった方、私の写真集を購入してくださった方、改めて、心から御礼申し上げます。

登山と山岳写真については、上記の通り、きっぱりと引退します。カムバックがあるのかどうかは、私自身にも分かりません。こればかりは、今後の人生次第です。

ブログについては、折を見て、ネタを見つけては、たまに更新しようかと思っています。2015年から続けてきた、自分自身のメディアというものを、簡単に終わらせるのはやはり口惜しいからです。

ただ、私の日常生活の中から「ブログ」というものは、ほとんど存在感を失っています。以前思っていた以上に、世間並みにYoutubeに毒され、つまりは動画コンテンツの視聴に時間を割いても、文章を中心としたブログなどのメディアに触れる機会は、正直なところ、ほぼありません。

今後もブログなどの文章コンテンツが消えることはないと思いつつも、動画コンテンツの隆盛に敵うわけもなく、ニッチなマーケットとして、一部の文章愛好家に好まれる存在になっていくのかなと、思っているところです。

ブログのあり方として、以前のようにSEOを意識したり、PV数を意識することはなく、どちらかといえば、昔のブログの在り方がそうであったように、日記に近い形で運用したいなと思っています。少なくとも、私にとってブログというのは、それくらい気軽に更新すべきコンテンツになっているように感じているからです。

最後になりますが、登山活動を休止してからは、自宅でくつろぐ時間がほとんどです。マンションを購入したので、賃貸とは比較できないほど、遥かに快適であり、お迎えしたサイベリアンのノアも1歳と8ヶ月になりました。実を言えば、登山とは関係のないYoutubeチャンネルを作り、そちらを運営しているので、その更新をしたり、好きなゲームをしたりして過ごしています。

ある意味、日本一周前の本来の私が好きだったような、時間の使い方に戻ったとも言えます。とは言え、山が嫌いになったわけでも、写真が嫌いになったわけでもありません。元来、インドア好きな私が、インドアの時間を過ごしているだけで、心の中に、風雪に打たれながら稜線を歩いた自分も、山頂で数時間、一瞬の撮影チャンスを待って極寒に耐えた私も、確かに居ます。

この7年間で、かけがえのない思い出と経験をもたらしてくれた、日本一周、登山、山岳写真。これらの活動に従事することができて、本当に良かったと、胸を張って言えます。

山よ、ありがとう。

穂高 煌めきの稜線より「朝焼けの涸沢」
穂高 煌めきの稜線より「雪稜と流雲」

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