投稿日:2021年2月7日  更新日:

高画素機には画質的なメリットがあるのか?ニコンZ6とZ7を比較検討してみた!

NikonZ6を使っていますが、ずっと気になっている事がありました。

兄弟分であり、高画素機であるZ7を使った方が「いい写真」が撮れたんじゃないか・・・って。

そんな疑念を晴らすべく、Z7のRAWデータを触らせていただける機会を持てたので、Z6とZ7の違いについてご紹介したいと思います。

これからZ6/Z7を買う方の参考に、あるいはZ6を使っている方の参考になれば幸いです。

Z6ユーザーとして抱き続けたZ7への想い

Z6を相棒に選びながらも、常に心の奥底に一片の疑惑を持っていました。

「Z7を買い直した方が将来的には得をするんじゃないか?」

「高画素機へ移行した方がいいんじゃないか?」

「Z7の方がいい写真が撮れるんじゃないか?」

「値段が高い分、画質がいいんじゃないか?」

いずれにしたって、Z7を使えば高画素機への憧れや不安を持つことなく、なんの疑念を持つこともなくシャッターを押すことに集中できるのではないか。何度そう考えたことでしょうか。

そもそもニコンが公式としてRAWデータを公開してくれれば一番なのですが、そうではないので悩んでしまうZ6とZ7の比較。

Z7のRAWデータを触らせていただけることに

Z6とZ7の選択で悩みに悩んだ末、どちらかを購入した人が大半ではないでしょうか?今はオールラウンダーモデルを使っているけど、内心では高画素機が気になっている人、あるいは何となくZ7を選んだけどその優位性を消化できていない方ってたくさんいらっしゃると思います。

私もそんな1人だったわけです。

これはもう自分で直接データを見て検討する他ないと。

Z7を使って素晴らしい写真を撮られている方がTwitterにはたくさんいて、中でも、星景写真のお写真がレベル違いで美しい霧生幻(@kiryu_gen)さんにZ7のRAWデータを何枚か触らせていただけることに!

霧生幻さん本当にありがとうございました(絶景写真が勉強できる霧生幻さんTwitterアカウントはこちら)

RAWデータを比較する意義

そのカメラを知るには写真上手な人が撮ったRAWデータを見るのが一番です。

ニコンはそりゃどっちも売りたいのでRAWなんて公開してくれませんし、両者の違いをゴニョゴニョとしか語りません。ある意味では仕方がない事です。

撮って出し至上主義の人やJPEGで撮る事に優位性のある被写体(動きが早いもの)でもない限りはRAWで撮って現像の余地を残す人がほとんどだと思います。私は風景が被写体なのでRAW撮影が基本です。

だからこそ、カメラを比べる際にはRAWの一次データと現像した後の二次データをしっかり比べる必要があります。

Z7/Z6の比較検討

前置きが長くなりましたが、今回は『ニコンZ6を使っている著者が兄弟分であるNikonZ7のRAW写真を見て・触って・現像した感想』を気になっていた項目ごとにご紹介します。

初めにお断りさせていただくと、Z7のお写真やZ6との写真的な比較はいたしません。言葉で伝えさせていただきますね。

1 画質

一般的な鑑賞状況において、Macbook Pro 15インチで確認した限り、画質的な違いは感じられませんでした。

高画素が得意とされている「ギュッと詰まった高画質」はそもそもZ6でも十分感じるところです。それ以上を求めていたのですが、違いを問われても首を傾げてしまいます。

ヨドバシのフォトレビューでも「画素数以上の高い解像感を目にして、これ以上の画素数が必要なのかと思ってしまった」と紹介されていたり、Nikonから両機のレビューを依頼されていた山岳写真の菊池哲夫先生も「どちらを使ってもほとんど違いはない」と仰っていましたが、私の目で見ても同じ結論でした。

2 クロップ性能

Z7に明らかな優位性があります。

両者の写真には2000ピクセル以上の違いがあるので当たり前といえば当たり前ですが、思っていた以上にクロップ(切り取り)した際の画質には差が出ます。野生動物のようにクロップが必要になる被写体では高画素機の利点は計りしれないように思います。

Z6ではクロップは可能な限り控えたいと思う事が多く、クロップするとしても90%程度までにしています。

Z7なら70%程度クロップしても十分美しい画質を保っていましたので、高画素機の本領発揮といったところでしょう。

Z6のRAW写真サイズ

6048 × 4024 px(30MB)

Z7のRAW写真サイズ

8256 × 5504 px(55MB)

クロップして差が出るということは、当然100%サイズの写真にも画質的な違いは存在しているのでしょうが、感じられるかどうかが一番大事です。鑑賞するのは1ピクセルまで認識できる機械ではなく、目で見る人なわけですから。

3 シャープネス

両者に違いはありません。

むしろ、この辺りの違いはレンズによる差の方が大きいというのは皆さんご存知だとは思いますが、念のため。

4 レタッチ性能

全く同じ写真を比べられるわけではないので私の印象にはなりますが、違いはありませんでした。

どちらも美しく、レタッチ耐性は十分です。

両者素晴らしいということです。

5 ノイズ

お貸しいただいた写真はISO100以下で撮影されているので、基本的に両者に違いはないはずなのですが、私の「肌感」としてではありますが、Z6の方がノイズがきれい(目立たない)な気がします。

高画素機はノイズが出やすかったり、高感度に弱いことが一般的には紹介されますが、ISO100でその差が出るものでしょうか?

なのでこれはあくまで私の肌感です。

6 ローパスフィルターレス

Z6はローパスフィルターあり、Z7はローパスフィルターレスです。

ローパスフィルターレスのカメラはレンズ性能が写真によりダイレクトに反映されるといいますので、大三元のようなハイエンドなレンズを使うのには向いているのかもしれませんね。

一方、私が使っている24-200mmのような便利ズームでは、Z7のローパスフィルターレスがレンズの悪いところを拾ってしまう可能性も考えられます。

7 Lightroomでの操作

高画素機のデータはLightoomで快適に動かないのでは?

そう思っていましたが杞憂だったようです。

私のMacbook Proは「2.3GHz / 8コア / i9」とそれなりにハイスペックなので、高画素機を取り扱っても全くストレスがないことが判りました。

この辺を判断するためにもRAWデータをメーカーが公開してくれると親切なのにな・・・と改めて思いました。

高画素機に画質優位性はあるのか?

今回の記事の本題「画質」というのは主観的な概念です。数値化できるわけでもなく、比較するのは非常に困難。

画質の「違い」をどこまで掘り下げるのかによっても見解は異なるでしょう。

その前提を踏まえた上でになりますが、一般的なサイズのPCディスプレイで鑑賞する限り、Z6とZ7で画質の違いを感じることは難しいと感じました。

物理的に考えて、2450万画素のZ6と4575万画素のZ7には「2125万画素」の違いがあるわけですから、見え方が全く同一な訳はないんです。

Z7はZ6の倍近い画素数があるわけです。

それでも私が見た限りで言えば、一般的な閲覧環境では高画素機に画質の顕著な優位性はないという事が判った、ということです。

例えば、より高精細なディスプレイなら?

写真の撮影条件が異なれば?

同じ写真を同じ大きさでプリントしたら?

違いはあるはずです。

私の見解としては、その違いを感じる『閾値』は思ったより高くて、一般のPCディスプレイましてやスマホで閲覧した場合、違いを可視化するのは容易ではない、そう感じました。

それでは Z7(高画素機)が勧められるユーザー層とは?

  1. 写真を販売する可能性がある。
  2. 大胆にクロップする被写体を撮る可能性がある。
  3. メートルの大きさで写真をプリントする可能性がある。
  4. 8K以上の超高精細なディスプレイに備えたい。

写真を販売したい、つまり他人にデータを託す可能性がある場合はなるべく大きなデータで写真を撮ることに合理性があります。販売先がどのように利用するかわからないため、多用途に合わせられる方が良いに決まっています。

クロップ耐性に相当の違いがあることも紹介した通りです。Z6がクロップできないと言っているのでは決してありません。高画素機であるZ7のクロップ性能がより顕著に高いということです。

私のように山岳写真ではクロップはあまり必要ありませんが、動物やスポーツのように「とりあえず撮ってから構図は後で」というパターンの写真もありますよね。その場合は高画素機の方が有利なことも多いでしょう。

プリントに関しては、画素数が大きいに越したことはありません。上述の菊池哲夫先生の写真展では一番大きなプリントはZ6での撮影データでしたが「数メートルサイズで印刷しなければ違いは感じられない」と先生は仰ってました。

Z6のデータを全紙(A2)で印刷した経験がありますが、1mを超えるようなプリントでは高画素機があった方がベストなんだろうと私も思います。

一般にそこまで大きくプリントする機会があるのかは謎ですが、特大サイズでプリントして自宅に飾りたいという場合は高画素機の方がおすすめですね。

まとめ

心のどこかで高画素機が引っかかっていて、Z6を売却してZ7を購入しても面白いと思っていました(マップカメラで10万円くらいで可能)。そのために初めてZ7のデータを触ってみたのですが、今回は見送ろうと思います。

高画素機には大きくプリントできるという強みがありますし、高精細化が進むであろう将来のディスプレイやプリントに備えるという意味において、高画素であることに越したことはありません。

一方で、現時点においては、高画素機はプロフェッショナルユーズ(販売・特大プリント)であることが改めてわかりました。Z6でもZ7でも美麗な写真が撮れますので、乗り換えでカメラに投資するくらいなら撮影に関わるお金に回した方がいいでしょう。

今回比較した私の目がボンクラで、写真のセンスがまるでない。そう言った可能性も否定はできませんし、あくまで個人的な見解として、Nikon Z6やZ7の購入をご検討中の方や、高画素機への呪縛に囚われている方の参考になれば幸いです。


この記事のカテゴリー カメラ・レンズ・三脚

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