2016年の北アルプス遠征登山、その最後を飾るのは表銀座の縦走に決定!
ついこの間、後立山連峰の縦走登山から帰って来たばかりですが、晴れが3、4日程続くということで舞台は再び長野県へ。松本に前泊移動してもよかったんですが、家でダラダラしてしまい、結局夜行バスで行くことに。
表銀座ってどんな所?どんな山があるの?
表銀座、あるいはアルプス銀座とも言われる縦走路は燕岳からはじまり、常念山脈最高峰の大天井岳を経て槍ヶ岳へ至るルートのことです。北アルプスの縦走路の中では知名度、人気度ともに抜群。
銀座というのは華やかな通りにあてられる言葉ですが、終点が北アルプスのエース的存在である槍ヶ岳ならぴったりですね。
ちなみに、「表」があれば「裏」もあり、裏銀座は烏帽子岳からはじまり、野口五郎岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳などを経て槍ヶ岳に至るルートで、黒部・雲の平エリアに存在しています。
夜行バスで新宿から松本へ移動して真夜中のカラオケへ
夜行バスとは言うものの、この時期の平日は新宿⇒松本(朝着)のバスがないので、夜中の1時に松本入り。松本の駅前には24時間営業のマックやカラオケがあるので夜中に着いても安心です。
横になって休みたかったのでマックではなくカラオケへ。
「カラオケに来たなら少しは歌うか」という貧乏根性が出てしまい、1時間ほど歌ってから寝ました。
カラオケ閉店後、始発の電車まで少し時間があるので誰もいない松本駅でプラプラ。結局3時間ほどしか寝れず・・・めっちゃ眠い(笑)
その後は始発の電車に乗って松本から穂高駅へ移動します。
穂高駅からバスで中房温泉へ
表銀座縦走路の玄関口である中房温泉(なかぶさおんせん)へは、穂高駅から定期バスが出ています。9月や10月の平日だと始発が6:40なので、これに乗っていきます。
1時間ほどバスに揺られて中房温泉に到着!
しかし、穂高から中房温泉までの道路が蛇行に蛇行の繰り返しでかなり酔いました。登山前から試されてます。
中房温泉の標高は約1,500mですが、今はこの辺りが紅葉していて、のっけからいい感じ。
北アルプス3大急登「合戦尾根」
表銀座の舞台は北アルプスの女王とも評される燕岳(つばくろだけ)からはじまります。中房温泉から燕岳に至る尾根は合戦尾根といい、北アルプスの3大急登に数えられる道。
要は急な坂道だということですね。気合入れて行きましょう。
登山口しょっぱなの急な階段道でへばる。ウォーミングアップなしなのできっついよー。
道中いくつかあるベンチで休憩しながら、初めはゆっくりと。
合戦小屋に到着
合戦小屋に到着。ここは宿泊はできないものの、ランチメニューや売店があるので休憩可能。
合戦小屋の名物はスイカ。シーズンであれば松本産の美味しいスイカを頂けるんですが・・・10月も半ばを過ぎたころに売っているわけがなく、今日は合戦小屋素通り。
北アルプス3大急登と言うからには、相当キツイのかと覚悟していましたが・・・全然大したことありませんでした!燕岳は人気の山なので、道がよく整備されていて歩きやすいのと、階段などで登りやすいように工夫されているので、気軽に登れます。
危ない箇所も全くないので、唐松岳と並んで北アルプスデビューには持って来いの山だと思います。
燕山荘に到着!
山小屋人気No.1との呼び声高い燕山荘(えんざんそう)。内装や食事が非常に豪華らしい。
山小屋の真価は泊まってみないと分からないのでしょうが、いろんな人から「燕山荘は本当すごい。ホテルみたい。」と何度も聞いたことがあるので、間違いないでしょう。
ここに1泊してゆっくりと燕岳を楽しむのもアリですね。
北アルプスの女王「燕岳」は超個性的
燕岳は花崗岩で構成されており、随所にこのような自然の造形物がゴロゴロしてます。
こちらはイルカ岩という燕岳の代名詞のような存在。一応撮っておかないと。
花崗岩が所狭しと並んでいて、まるで「造られたかのような」美しさなんですよこれがこんな個性的で芸術的な山は他にない!
寄ってみるとかなりの巨岩で迫力ありますね!超広角レンズじゃないとフレームに入りきらない程です。
そしてこちらが燕岳です。美しさとカッコよさとセンスの良さを掛け合わせたような見た目で超個性的。
どの山も写真より肉眼で見た方が当然迫力がありますが、燕岳はその代表かも。私自身、燕岳の写真は幾度となく見ていましたが、いざ実物を見てみると、ずっと迫力あるものでした。
花崗岩の配置はまるで庭師が設計したかのように整っており、ハイマツの緑と岩の灰色がコントラストになってていいんですよね。
燕岳(2,763m)登頂ー!!!独標がなかった(涙)
空模様がイマイチぱっとしませんが、それでも山頂からはアルプスの山々を見渡すことができました。
何が嬉しいって・・・2016年北アルプス一発目で登った餓鬼岳や唐沢岳、この前縦走したばかりの後立山連峰がばっちり見えてることです。
自分が登った山って愛着がすごい湧くんですよね。
燕山荘に戻ってカツカレーを頂きます。ボリューム満点だし、すっごく美味しい。カツが肉厚で本格的!
入り口はこんな感じ。さすが人気の山小屋。今まで見た中でお土産充実度No.1です。
常念山脈最高峰、大天井岳へ
燕岳で一泊するのもいいんですが、今回は大天井岳まで進みます。
表銀座の縦走路ということでワクワクしますね。常に槍ヶ岳を見ながらのコースなので景色もいいし、岩歩きなど危険もないルートなので安心して歩けます。
しばらく歩くと大天井岳(おてんしょうだけ)が姿を現しました!
大天井岳かっちょいいー!私が大好きなタイプの山じゃないですか、こんなん最高じゃんやだー。
大天井岳は燕岳の縦走路から見る角度が一番。
ここまで歩いた縦走路を振り返る。燕岳も大天井岳も日本200名山に選ばれていますが、「この山容、迫力で100名山じゃないのはなんで」と思った方も多いのでは?
日本百名山を選んだ深田久弥さんも選出には相当頭を悩ませたようです。本著の後記にて「100名山に当然選ぶべき山」として燕岳、大天井岳、餓鬼岳・・・などを挙げています。ただ、これらを全部選ぶと100名山が日本アルプスだらけになってしまいますからね。これらの山は200名山としてカバーされています。
大天荘に到着
大天井岳には大天荘と大天井ヒュッテの二つがありますが、どちらもすでに営業を終えています。暗くなる前に大天荘にテントを張れてほっと一安心。燕岳や後立山連峰を一望できる場所に設営しました。
大天荘から大天井岳の山頂までは10分程!山頂へ夕日を見に行きます。
昼頃より雲が晴れて山脈のシルエットがいい感じじゃないですかやだー。
左の方が穂高岳、ガクッと落ちている場所が大キレット、右手の高い山が槍ヶ岳です。
燕岳と大天井岳の名前の由来
燕岳は雪形が燕(つばめ)に見えること、大天井岳は「高いところには神様がいるという意味で御天所(おてんしょ)、高いという意味で大天井(おおてんじょう)」の二つの意味からきているそうです。一般には「おてんしょうだけ」と言われますが、「おおてんじょうだけ」と呼んでも間違いじゃないそうですよ(大天荘のHPより)。
太陽の近くに雲があるようで日差しは一部しか見えませんが、これはこれでいいですね。濃い青空が残っていて、それはそれは美しい景色でした。
次に目指すは天を衝く槍の穂先。明日に備えてゆっくり休んで今日はお終いです。
コースタイム
- 6:30 穂高駅
- 7:30 中房温泉
- 8:10 第一ベンチ
- 8:40 第二ベンチ
- 10:10 合戦小屋
- 11:20 燕山荘
- 11:50 燕岳
- 13:00 燕山荘
- 16:00 大天荘
- 16:40 大天井岳
お気軽にコメントください
コメント一覧 (6件)
なるほど、山ってアートそのものなんですね。今晩は寝る前に、いい目の保養をさせてもらいました。
お休みなさい。
私の写真でそんな風に感じていただけたなら感激の極みです。
お休みなさいませ(๑´ڡ`๑)
いい歌、歌ってますねー。
ところで他の方のコメント拝見しましたら、鳥海山突入とのこと。
象潟駅周辺で物資補充しておかないと、5合目までほんっっっっと何もないですからご注意を。
自販機すらなかったです。タヌキはいました。
鳥海山の上から愛の種をまき散らして、この星から悲しみ消してきてください。
鳥海山は天気と雪の状況次第ではあります。
鳥海山と月山はできれば行きたいところですね・・・ただ、栃木の男体山ですら冠雪しているので、
悩ましい。自転車旅しながら雪山ってかなりハードだなとは思っているので。
もし行ったら事前の物資購入と悲しみ消すのは了解です。
まだ不思議な力は残ってますから(๑´ڡ`๑)w
お久しぶりです。
十勝岳で会ったmasaです。
燕岳~大天井岳の道のり。
とても、懐かしいです。
9月初旬の、北海道を台風が襲った翌日に長野入りし
まだ暑い中を、とても充実した登山でした。
その後も元気で頑張っているみたいですね。
これから、益々寒くなります。
ご自愛くださいね!
お久しぶりです!最後の北アルプス、表銀座いってきました(๑╹ڡ╹๑)p♪
燕岳も大天井岳もいい山ですよねー!
大雪山にも行きたいし、山好きは行きたいところが多くて困っちゃいます笑
北海道はすでにかなりの積雪だと思いますので、masaさんもお気をつけて☆