【南アルプス】上河内岳 登山(夏山・テント泊) 山頂より望むご来光と迫力ある聖岳を求めて

はじめて南アルプス南部に行ってきました!選んだ山は上河内岳

山頂は360度の素晴らしい大展望が楽しめ、何より目前に迫る聖岳の景観が素晴らしいの一言でした。

今回は縦走をせず、テント泊で上河内岳をピストンして聖岳の写真をたっぷり撮る、そんな山行をしてきました。

目次

【登山概要】2泊3日の上河内岳「山の日」登山

上河内岳(かみこうちだけ)は標高2803mで二百名山にも選ばれている山。有名峰が連なる南アルプスにあってか、知名度はやや霞みますが、他の山域にあれば100名山に選ばれておかしくない景観と山容を持った山です。

奇しくも山の日と重なりましたが、混雑するわけでもなく、静かな山行を楽しむことができました。

上河内岳を選んだ理由は登山口からストレートに登れる山だったことと、何より聖岳の写真を撮りたかったからです。

単座登山で2泊3日もしている理由は、アクセスの兼ね合いで写真撮影&縦走の計画を立てられなかったから。

【1日目】

新横浜(8:21) ⇒ (9:03) 静岡駅 (10:00) ⇒ (13:50) 畑薙第一ダム (13:55) ⇒ (18:30) 横窪小屋(幕営)

[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#919191″ bgcolor=”#fafafa” color=”#000000″ iconsize=”100″]静鉄ジャストライン(南アルプス登山線)を利用して畑薙第一ダムに午後着く場合。椹島方面に行く人が98%でした。横窪小屋に行くのはかなりマイナー&夕立のリスクもありますので、十分経験を考慮してルートを決めた方がいいですね。[/st-cmemo]

 

【2日目】

横窪小屋 (0:30) ⇒ (3:10) 茶臼小屋 (3:30) ⇒ (4:50) 上河内岳 (9:00) ⇒ (10:30) 茶臼小屋(幕営)

[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#919191″ bgcolor=”#fafafa” color=”#000000″ iconsize=”100″]横窪小屋を出発して上河内岳でご来光を望む登山計画はかなり変則的ですが、不可能ではありません。[/st-cmemo]

 

【3日目】

茶臼小屋 (3:00) ⇒ (4:30) 上河内岳 (6:00) ⇒ (7:30) 茶臼小屋 (8:50) ⇒ (14:10) 畑薙第一ダム (14:15) ⇒ (17:50) 静岡駅 (18:30) ⇒ (19:40) 新横浜[st-cmemo fontawesome=”fa-exclamation-circle” iconcolor=”#919191″ bgcolor=”#fafafa” color=”#000000″ iconsize=”100″]茶臼小屋から上河内岳山頂は、ナイトハイクで2時間を見ておけば間違いありません。ご来光を望むのに最高のロケーションですよ![/st-cmemo]

【1日目】静岡駅から横窪小屋を目指す

新横浜から新幹線で静岡駅へ。今日の登山はここからスタートします。

南アルプス南部はアクセスと登山計画を立てるのが難しいことで有名。

静岡駅に着いてからは、静鉄ジャストライン(南アルプス線)というバスで登山口に近い畑薙第一ダムを目指します。

静岡駅のバスロータリーの中の一つが南アルプス線の乗り場になっています。

この時点で10時!!

…朝ゆっくりと寝れるのは良いんですが、このゆっくりスタートのバス発車時刻が南アルプス南部の登山を難しくしている要因の一つ。

山奥に行くのでどんなバスかと思いましたが、意外と普通の中型バス。

もっとバンみたいな小型車を覚悟していたので、とても快適でした。

全体的に、静鉄ジャストラインはサービスがとすばらしくて、また利用したいと感じましたね。

道中かなり狭く、運転に慣れてない自家用車は要注意

静岡駅から畑薙第一ダムまでは3時間半の長丁場。

1時間半もすると山岳地帯に突入し、かなり狭い道を走ります。

【井川駅】トイレ休憩&自動販売機

3時間半の長旅に「トイレは?」と不安でしたが、道中2回のトイレ休憩があります。

2回目は井川駅という電車の駅にとまります。ここが最後の自動販売機&軽食を買える場所。軽食と言ってもコンビニではなく、おでんとか焼きトウモロコシとかなのがお茶目。

ここで自動販売機があるのはありがたいですね。

静鉄ジャストラインは最後にゴミの回収もしてくれるので、山にペットボトルを持ち込まずに済みます。

【畑薙第一ダム】林道歩きからクライムオン

3時間半を20分ほどオーバーして畑薙第一ダムに到着!

時刻は13:50と登山初日としては厳しいスロースタート。

ここ畑薙第一ダムからの入山はメジャーな経路ですが、時間の点で大きな制約があります。

ここでほとんどの人がバスを乗り換えて椹島ロッヂへ向かい宿泊します。その後は聖岳、赤石岳、千枚岳とコースが分岐。しかし、東海フォレスト社と締結しているロッヂか山小屋に宿泊するのが、乗り換えバスの利用条件。この「宿泊条件」が一部の登山者に反感を買っていて、南アルプス南部の登山を複雑にしています。

茶臼岳登山口までは、畑薙第一ダムから文字通りダムの横を歩いて行きます。

まだ先は長いのでちょっと急ぎ足ですが、コースタイム1時間はほとんど短くすることができず、ひたすら1時間ほど歩きます。

【沼平】マイカーが入れる最終地点

30分ほど歩いて沼平というゲートに到着!

マイカー組はここまで来れますが、駐車場はかなり小さいので、一杯なら畑薙第一ダムまで戻りましょう。この日は山の日が重なる三連休なので大繁盛でした。

【雨】夏山の午後は雨&落雷に要注意

沼平から引き続き林道を歩いていると、が降って来ました。。

雨脚は弱いものの、ザックカバーを付けた方がいいレベルです。

止むことを祈りますが、夏山の午後は急な雨や落雷が心配。ちなみにこの後、止むことは無く、むしろゲリラ豪雨的な大雨にまで発展します。

【茶臼岳登山口】高所恐怖症泣かせの畑薙大吊橋

ようやく茶臼岳登山口に到着。

そこで待ち構えているのは畑薙大吊橋という全長180mの巨大な吊り橋。

まるで空中を歩いているかのような高度感に、一人分の肩幅しかない事実、さらには風で揺れるというトリプルアタックで高所恐怖症の人はノックアウトでしょう。

高所恐怖症の人はマジで渡れないかもしれないので、事前に動画などで要チェックです。

【登山スタート】茶臼岳登山口からの登りは体力勝負!

吊り橋を渡ると、ようやく山の中を歩いて行きます。

山ブロガーの記録では大体どこも「超キツイ」と書いてありますが。

マジです。

茶臼岳登山口からの道は「超」が付く、体力勝負・ガテン系の道です。

試されます。

北アルプス三大急登の合戦尾根やブナ立て尾根が楽勝だと思えるくらい、長くて辛いです。

30分ほど上り下りを繰り返してヤレヤレ峠に到着。

ここから一度標高を下げます。

まさに「やれやれ」といったところでしょうか。

標高を上げることができないまま歩き続けると、吊り橋が幾つか出てきます。

ハンドメイド感がすごいのですが、南アルプス南部は台風による被害が甚大で、2018年には吊り橋が流出してしまったそうです。

山小屋の方が修繕してくれています。感謝、感謝。

今回手持ちの水はゼロです。南アルプスはご存知の通り、水がとても豊富なのが大体どこの山域でも採水できます。

荷物を軽くできるのでこの上なくありがたい。

標高が高い所でも水が採れるのは、縦走登山では特にありがいですよね。

すでに結構歩いた感じがするんですが、視界が開けると「全然標高低い!」と打ちのめされたり。

稜線はまだ遥か上空。圧倒的な絶望を感じることができるスポットでした。

【ウソッコ沢小屋】樹林に囲まれた静かな避難小屋

噴き出る汗をぬぐい、無心で歩き続けてウソッコ沢避難小屋に到着!

辺りは樹林に囲まれていて、鬱蒼とした雰囲気です。

ちょっと近寄りがたいですが、大雨の際に逃げ込めるのでありがたい。

今回の登山計画では、横窪小屋まで上がらずに、翌日ウソッコ沢避難小屋から歩くのも手だと思います。

高山植物の盛りは過ぎてしまいましたが、まだ一部の花は咲いていました。

フシグロセンノウという高山植物です。

鬱蒼とした樹林帯を無心で歩き続けます。

夏山の午後は本当に暑い!

【大雨】夏山の午後は大雨に要注意

ポツリポツリだった雨が本降りになってきました。

ザーザー降りだった雨はいつしかゲリラ豪雨のような超大雨に。

これまでの登山歴で雨の中を歩いたことはありますが、史上最強の大雨に打たれ、笑うしかない状態に。

ウソッコ沢避難小屋は遥か下、残された手は幕営地に着くことのみ。

横窪小屋に着く前の1時間には滝のような雨に打たれ、早くも靴が水没する過酷な状況に。

【横窪沢小屋】樹林帯に佇む静かな山小屋(幕営)

ヤレヤレ峠から3時間かけて横窪沢小屋に到着です!

実は計画段階では、コースタイムを縮めて稜線まで行けないかと思っていましたが、予想以上に厳しい斜度だったことと、大雨の影響もアリコースタイム通りの到着となりました。

久しぶりの大雨に疲れ切り、山小屋のご主人と宿泊客とお話を少しだけしてテントへ。

靴の中敷きを絞って水を出し、吸水タオルで最大限乾かしたことは言うに及ばず。

その後はラーメンをサッと食べ、体を温め、20:30には就寝です。

夏山でも雨に濡れ、体力が低下すると低体温症になることも十分あり得ます。夏山の午後歩くことは色々なリスクが伴います、目的地までの道は明瞭か、その後十分処理できるかが重要ですね。

【2日目】横窪沢小屋から上河内岳へナイトハイク

3時間前の20:30に就寝したばかりですが、その日の内の23時には起床です。

夜食/朝食を食べて0:30に出発です!

なぜこんな早くに出発しているかと言えば、上河内岳でご来光を見ようと思っているから。

1日目は3時間の睡眠時間で頑張り、2日目に稜線でゆっくりする計画です。

横窪小屋で幕営して上河内岳でご来光を見るための登山計画です。かなりハードですので、参考にされる際は十分ご注意ください。

真夜中の樹林帯を足早に上がっていきます。

取り急ぎ目指すは茶臼小屋!

しかし、標高はまだ1700mという鬼畜。

あまりにも無慈悲な標高宣告に心が折れそう。

登山口からここまでかなり歩いた感覚があるんですが、標高が付いてきていない。

こんな錯覚を恐らく多くの方が感じるであろう厳しい登山道です。

ナイトハイクでは昆虫やカエルなど日中は大人しくしている生き物と出会えることも。

一方、樹林帯では小さな羽虫や蛾がヘッデンの光に群がってくるので虫が苦手な方はご注意を。

樺段(かだん?)という場所まで来るともう一息!

ここまで等高線が鬼のようにぎっしりとした間隔で埋まっていますが、斜度がすこしだけ緩くなりますよ。

山小屋の気配がしてきました!

登山路にはトリカブトの花が美しく咲いています。トリカブトは水場の近くに自生していますので・・・ということは!!

疲れ切った体に標高2500mを流れる「南アルプスの天然水」が染み渡る。最高に美味しかったです。

ここまで本当にきつかった。

この山をテント泊で登れば相当鍛えられること間違いなし。

【茶臼小屋】幕営の用意をして上河内岳へ

3時過ぎに茶臼小屋に到着。皆さん寝静まっていますが、ご来光を見ようと動き出している人もいました。

私は着いてすぐ再びテントを張ります。

荷物を軽くして、足早に上河内岳を目指すためです。

茶臼小屋から上河内岳へは1時間半かかるので、5時のご来光を迎えようと思うと時間ぎりぎりです。

テントやらシュラフやらを置いて軽くなった荷物で急ぎます。

夜空に浮かび上がるシルエットこそ、これから目指す上河内岳。

ここの稜線は気持ちがいいと噂なので、それは後で明るくなってから味わうことに。

茶臼小屋から上河内岳への道は、ナイトハイクだとやや迷いやすい広い稜線となっています。特に、砂礫帯を下るシーンがありますが、途中で樹林帯の中に入るポイントを見失わないように要注意。

【上河内岳の肩】山頂に向かう最後の急登

上河内岳の肩に到着!

時刻は4:30とご来光の30分前。横窪小屋から上がってきているのですでにヘロヘロですが、最後の力を振り絞って岩稜を登ります。

【上河内岳】登頂

上河内岳(2,803m)登頂しましたー!

急登と大雨に打たれた過酷な登山でしたが、なんとかご来光前に到着することができました。

この登山計画をここまで実行できたことの達成感はすごかったです。

南アルプスと言えば、どこからも美しい富士山を望むことができます。

富士山山頂が白いので、昨日の大雨で冠雪したのかと思いましたがそんな訳ないですよね(笑)

上層の雲がまるで冠雪のように見える不思議な景色。

じわりじわりとご来光が南アルプスを照らしていきます。

実はこの登山、雲海狙いで来たんですが、思った以上に天気が良さそう。

聖岳だけを撮っても単調な感じなので、広角レンズで景色を切り取ることに。

上河内岳山頂には素敵なハイマツの根があり、最高にかっこいいので前景としました。

やはり富士山は日本人の心ですね!

夏山では冬のような真っ赤に染まるモルゲンロートは期待できませんが、少し日が昇った時の青い空、斜光、そして緑の山が美しいコントラストを奏でます。

夏山では山本来が持つ自然な姿が見れる、そんな気がします。

今回初めてNikon Z6を山に持ってきました。

D750が壊れてから登山の機会がなく、南アルプスが登山デビューとなりました。

Z6は映り最高ですね!小さくて軽いし。登山のベストパートナーだとすでに思っています。

上河内岳の山影が大きく伸びて光岳の右側へ。

山影って感動なんです。苦労した山の影って特にいいんです。

南アルプス南部の中でも深南部と呼ばれる領域。中央の大きな山塊が光岳です。

光岳と書いて「てかりだけ」と読みます。

日本最南部の2500m峰であり、ハイマツの緯度限界点でもあります。そういった特徴から日本百名山にも選ばれている山だったりします。

【上河内岳】山頂でまったりという至高の贅沢

ご来光の景色を堪能し、写真もたっぷり撮りました。

今日の予定は茶臼小屋に戻るだけです。

夜中に頑張って歩いたので、今日やるべきことは終了!

山頂でまったりと珈琲タイムです。

聖岳から続く稜線を見ながら昼寝とかしちゃいます。

厳しい縦走登山も良いですが、山頂でゆっくりしながら写真撮れるのが一番幸せです。

昨日からここまで死ぬほどキツかったですからね・・・。

飴とムチ、それが登山の醍醐味なのかもしれません。

時刻は7時。

太陽はだいぶ登りましたが、高気圧に覆われているのでまだまだ雲が湧きません。

【上河内岳~茶臼小屋】ナイトハイクした道を戻る

山頂を満喫した後は茶臼小屋へ戻ります。

ナイトハイクだったので道が見えませんでしたが、気持ちのいい稜線が続いています。

稜線に出ているものの、緯度や標高の関係からか緑が多い気がします。

上河内岳から戻る道で振り返って一枚。

このように視界が開けている場所があり、上河内岳のベストビュー。

【茶臼小屋】居心地のいい山小屋

茶臼小屋に無事帰って来ました。

夜中の3時に張ったテントも無事のようです。

今回、夏山登山で初めてシングルウォールのテントを使いましたが、朝起きると結露した水が若干下に溜まっているかなという感じ。問題となる程度ではありませんが、シングルウォールを通年使用しようと思っている人は参考まで。

茶臼小屋は規模こそ大きくないですし、テントも限界まで貼って35張。

でも、居心地がとても心地が良くて、スタッフさんは皆さん親切で優しい。

飲み物も常に冷えていて、景色も素晴らしく、個人的にはとてもお気に入りの山小屋になりました。

午後になると一気にガスってきました。

ラーメンとビールを食べたり、小川で涼を取ったり、山の上ならではの楽しみ方をしていました。

青空も時たま覗きますが、16時過ぎると今日も雨が降って来ました。

今年は南アルプスの北岳で、落雷による死亡事故も起きています。雪山は雪崩、夏山で一番怖いのは落雷ですね。ご冥福をお祈りいたします。

この時はそんな事故があったと知る由もなく、夕方は気温も下がって来たのでテントの中で乾杯してゆっくりしていました。

昼間はサウナみたいになっちゃってテントの中にはいれたものじゃありません。

夏山の稜線は、自然のダイナミックな変化を感じられます。

今日も17時ごろはザーザーとした雨がっていました。

【3日目】上河内岳の山頂で再びご来光を望む

今日もナイトハイクで同じ道を歩き、上河内岳の山頂を目指します。

“それなら聖岳まで行けばいいのに”という疑問が湧きますよね。

今回の登山計画に聖岳を入れるかどうか最後まで悩んでいましたが、色々な観点から止めました。それくらい、この山域の計画は(アクセスと帰りの関係から)悩ましい。

南アルプスの山は、一つ一つがとにかく巨大でスケールが桁違い!

まるで独立峰かのように山と山が明確に分かれていて、北部から南部まで3000mの巨躯が連なっており、登りごたえも撮り甲斐も半端じゃありません。

素晴らしい景色ですね。

これはこれで、夏山らしい写真が撮れました。

聖岳の前にある谷、聖平小屋辺りは運がいいと雲海が左右に流れるようです。

台風が来ているということ、前日に雨も降ったことから雲海の可能性が高いんじゃないかと期待していましたが、台風は予想より大きく西にそれ、西日本を経由するようです。そんな訳で今日も快晴。昨日と似たような景色になってしまいました。ちょっと残念。

自分たちより上にあるのはどこまでも続く青空だけ。「空に手が届きそう」なんていう言葉がしっくりきます。

上河内岳山頂の景色を十分見納めして、稜線まで戻って来ました。

両側が開けたとても気持ちのいい登山道です。

聖岳や赤石岳もこれで見納めです!

悪沢岳と赤石岳は登山としても、被写体としても一級品間違いなし、いつ狙おうかと計画を始めています。

【茶臼小屋】富士山の見えるテント場

茶臼小屋のテント場は、場所が良ければ富士山が目の前に見える特等席。

富士山見ながら、南アルプスの美味しい天然水が飲めるなんて最高ですね。

【下山】茶臼小屋より畑薙ダムへ

青空と稜線に後ろ髪を引かれながらも、下山を開始します。

畑薙ダムからの帰りのバスは予約済みですが、1日1本で逃せないので、絶対に間に合わせる必要があります。

登りで死ぬほどキツかった樹林帯は、帰りもきついです。

明るい中歩くと余計に長く感じるこのコース。

技術的には難しくありませんが、体力勝負ですね。

登りでもお世話になった横窪小屋へ帰って来ました。こちらも小屋の方が優しくて、麦茶をご馳走してくださいます。

疲れた体と心に染み渡ります。

これ、高所恐怖症の人は本当に歩けないと思う。

ダムの標高まで戻って来ました!

帰りの林道1時間歩きも地獄の時間。

それでも、ボロボロになりながら畑薙ダムの入り口まで戻って来ました。

時刻は14:10、これからまた3時間半のバス旅が待っています。

きれいなTシャツと靴下に着替えて、バスに乗り込みます。

・・・終わってみれば達成感に満ち溢れた今回の南アルプス南部の登山。

茶臼岳の登山道が厳しいというのはブログなどの調査で分かっていましたが、大雨に打たれた影響もあり久しぶりにボロボロにやられました。

下界に戻ってくると、何だかホッとします。

今回は特にでしょうか。

静岡駅から新横浜へ戻る新幹線に乗り込み、これにて上河内岳登山は完了!

上河内岳 テント泊登山を振り返って

上河内岳からは360度の展望と迫力ある聖岳を満喫することができました。

上河内岳は南アルプス南部のデビューにもってこいだと思います。ちょっとハードですが、横窪小屋で1泊、その後ご来光を上河内岳を望んで、その日の内に帰れば1泊2日での登山も可能です。

1日目(2019/8/9 金)
静岡~横窪小屋
新横浜 8:00
静岡駅 9:10
静岡駅 バス停 10:00
畑薙第一ダム 13:50
畑薙大吊橋 14:50
ウソッコ沢避難小屋 16:30
横窪小屋(幕営) 18:30(20:00就寝)
2日目(2019/8/10 土)
横窪小屋~上河内岳~茶臼小屋
横窪小屋 0:30
茶臼小屋 着 3:00
茶臼小屋 発 3:30
上河内岳の肩 4:30
上河内岳 4:45
茶臼小屋(幕営) 10:30
3日目(2019/8/11 日)
茶臼小屋~上河内岳~畑薙第一ダム
茶臼小屋 3:00
上河内岳 4:30
茶臼小屋 発 8:50
畑薙大吊橋 13:10
畑薙第一ダム 14:00

茶臼岳の急登を登って南アルプス南部の洗礼を受けながらも、稜線の景色を見たら再訪を約束しないわけにはいかない、そんな山でした。

一度眺めることで、聖岳や赤石岳への登山意欲も増すこと間違いなし。

100名山ではありませんが、登る価値は大いにある一座だと思います。

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