【北アルプス】穂高岳 縦走登山(夏山・テント泊)前穂高岳〜奥穂高岳〜北穂高岳

憧れの北アルプス!中でも圧倒的存在感を放っている、穂高岳を縦走してきました(前穂~奥穂~北穂)!晴天が2日間続きそうという事で縦走決定。この前、涸沢カールから北穂高岳へ登ったことがあるんですが、前穂高や奥穂高は登っておらず。北穂高も山頂はガスガスだったので、リベンジもかねてます。

目次

穂高岳縦走(1日目):上高地~重太郎新道~前穂高岳~奥穂高岳~穂高岳山荘

穂高岳登山の玄関口である上高地、まずはその拠点となる長野県の松本まで移動します。

まずは新宿のバスターミナル、通称「バスタ新宿」から高速バスへ乗り込みましょう。新宿南口はずっと工事していたんですが、バスターミナルをつくっていたとは知らず。バスタ新宿のおかげでかなり便利になりましたよ。JR線からも直結してるみたいでアクセス抜群です。

バスタ新宿

エスカレーターで4階へ行くとこのようにバスターミナルとなっています。新宿のバスターミナルというと西口のイメージだったんですが、新宿~地方へのバスはこのバスタに集約されたようです。

窓口でチケットを買うこともできますが、事前にオンラインで手配してしまうのが簡単。満席だったら困りますしね。

参考情報

チケットの予約はバスタ新宿のHPからそれぞれの路線を選んで、そこから手配できます。新宿~長野だったらアルピコグループですね。チケットの手配/決済から携帯乗車券の入手まで、全てスマホ/PCで操作可能。

松本

3時間ほどバスに揺られ、終点の松本駅前に到着。松本の人は北アルプス近くていいなぁと羨ましいばかり。

ゲストハウス「バックパッカーズ松本の宿」

松本駅から徒歩10分程の所、本日の宿「バックパッカーズ松本の宿」があります。

ここはスタッフさんが本当に素敵な方で、宿泊代も2500円とゲストハウスの中では大変リーズナブル!駅からのアクセスも良いので、とても気に入っています。「外国人旅行客の多さ」が目立ちますね。今日は、ゲストハウスの布団でしっかりと休み、明日から登山スタートです。

松本~上高地

前泊した松本から穂高縦走の起点となる上高地へ移動します。松本から上高地行きのバスは平日だと「7:05」に上高地へ着く便があるので、日帰りでも利用できそう。ありがたや。

なお、繁忙期などは4:45発、6:25上高地着のバスがあるようです。

上高地

無事、上高地入りを果たしました。サクッと出発して河童橋まで到着。

明神や徳沢、横尾方面に行く場合はこの河童橋を左手に見ながら直進しますが、今回は前穂高岳を目指すので、河童橋を渡った先へと向かいます。

上高地の木道を通り、河童橋から前穂高岳の登山道である重太郎新道の入口へと向かいましょう。

重太郎新道(上高地~岳沢~前穂高岳)

上高地から岳沢までの登山道には番号が振られていて、岳沢に近づくにつれて番号が小さくなっていきます。自分がどこまで登ったのか分かりやすくて助かりますね。

実はですね、昨日大型の台風18号が日本を通過。強力な台風で上高地はかなりの被害を受けたようです。上高地全域が停電する事態になったと聞いているので、結構な規模だったようですね。台風は北アルプスの高峰を越えられず、迂回することもしばしばなんですが、今回は容赦なく横断していった模様。

昨日の今日ということで、まだ台風通過後の整備がされていません。

しばらく進むと視界が開けました。西穂高岳や吊尾根を眺めながら進んでいきます。

岳沢小屋

こちらは岳沢小屋のテントサイト。なかなかガレた場所にありますね。お盆やシルバーウィークなど、繁忙期にはテント張る場所がないくらい混むらしい。

岳沢小屋を通過したらいよいよ重太郎新道の始まりです!

重太郎新道は岳沢から穂高連峰へ通じる便利な道です。しかし、短い距離で標高を稼げる反面かなりの急登。上高地から穂高岳までは1500mの標高差があるので、さすがは穂高岳、ハードな登山となりそうです。

重太郎新道は滑落事故がよく起こる場所なので、集中して登っていきます。実際に歩いた感想としては、それ程「超危険」という訳ではありませんが、事故は下山時によく起きているそうです。疲れている所に、油断して「ズルッ」といっちゃうんでしょうね。

前穂高を見ながら着実に標高を上げていきます。突き抜けるような青空が気持ちいい。最高か。

紀美子平

めっちゃキツイ\(^o^)/

それでも岳沢から3時間ほど歩いて、紀美子平に到着しました。重太郎新道や紀美子平は人の名前。”重太郎”とは、これから向かう穂高岳山荘の初代主人であり、まだまだ穂高が秘境だった頃、穂高へ通じる道を開拓した「今田重太郎」さん、紀美子平は重太郎さんの娘さんの名前から付けられているそう。

紀美子平から前穂高岳ピークまでも相当な急登で、スラブっぽい岩が多いので、滑らないように注意が必要ですね。特に雨の時は用心した方が良さそうです。

前穂高岳の山頂付近は巨岩が密集していて、ここが穂高岳なんだと、岩の要塞なんだと実感させられますね。

前穂高岳

前穂高岳、登頂しましたー!!

途中、ガスが流れて来てヒヤヒヤする場面もありましたが、実に気持ちのいい青空が広がっています。最高か。

前穂高岳の山頂はこの通り、実に広々とした、平らな岩場となっています。変わった山頂ですね。

前穂高岳から望む奥穂高岳があまりに絶景な件

ハンパない・・・これはすごい。なんと言う迫力でしょう。前穂高岳から見る奥穂高岳は、一体どれほどの質量を持っているのか、計り知れないほどの重厚感とインパクトで迫って来ます。前穂高岳は奥穂高岳の展望台としてピカイチですね!!

奥穂高岳から涸沢岳、北穂高岳、その先には槍ヶ岳までしっかり見えます。

本当に最高の天気です!やばばばですわ。澄み渡る青い空、神秘的な雲、どっしり構えた山容にこの岩肌。これまでに数え切れぬ登山家を魅了してきた穂高岳。その最高峰である奥穂高岳。まさに今その山に対峙しているかと思うと、込み上げてくるものがあります。

吊尾根(前穂高岳~奥穂高岳)

前穂高からの絶景に後ろ髪を引かれながら、吊尾根を歩いて奥穂高岳を目指します。緩い放物線を描くこの道は、前穂高から奥穂へと通じる道。岩肌をトラバース気味に歩くので、滑落しないように注意が必要です。

それ程難しい道ではないと感じましたが、相手は穂高岳。慎重に進んでいきます。

雲海に浮かぶジャンダルムを眺めながら・・・

奥穂高岳

奥穂高岳(3190m)、登頂しましたー。!

奥穂高岳の山頂も360度の展望が広がっていますが、個人的には前穂高岳からの景色の方が好きだったかなぁ。やっぱし奥穂高岳が見れるのはポイント高いですよね。

穂高岳山荘

さあさあ、奥穂高岳から穂高岳山荘へと急ぎます。だいぶ日が落ちてきて、稜線上はびっくりするくらい気温が下がって来ました。面倒がらずにフリースを着こんでから歩いた方が良さそうです。

奥穂から程なく、奥穂高岳と涸沢岳の鞍部に赤い屋根の穂高岳山荘が見えてきました!今日の幕営地です。ゴールが見えると安心しますね。

穂高岳山荘から見る雲海と夕日

穂高岳山荘あたりからは笠ヶ岳の姿がよく見えます。あたりは大雲海になっていて、3000m級の高峰のみが雲から姿を見せる別天地。

夕暮れ時には雲海がオレンジ色に輝き、この世の物とは思えない絶景が目の前に広がります。なんだかCGの様な光景と言いますか、こんなん、下界では絶対見ることができないような、ちっぽけな私には想像も及ばないような景色です。

涸沢岳の中腹まであがり、奥穂高岳がアーベントロートに輝くさまを眺めました。それにしても、穂高岳山荘はとんでもない所に建ってますね。これを人力で建てるというのだから、当時の苦労は計り知れないだろうと思います。

後はテントに戻り、明日に備えて1日目は終了!

穂高岳縦走(2日目):穂高岳山荘~涸沢岳~北穂高岳~上高地

新しい朝がやってきた!

今日も今日とて雲海が広がっています。

常念山脈から上がってくるご来光に北アルプスの山々が照らされ、それはそれは神秘的。ただ、今になって振り返ると、もっとうまく写真撮れたよな…と、若干後悔している所です。涸沢岳の山頂まで行ってご来光を望むのが良いと思いました。

穂高岳山荘~涸沢岳~北穂高岳

今日もばっちり快晴。さあさあ、涸沢岳を経由して北穂高岳を目指そうと思います。ここがかなりの難易度らしい。さていかがなものでしょう??

こ、これは・・・。(白目)

左側どうなってるの?なんか垂直に切れ落ちてません?こっちは滝谷という超超超断崖絶壁らしく、落ちたらまず助からないであろう険しい道です。

奥穂高岳から北穂高岳への道は、大自然に対する畏怖の感情を覚えるような、ちょっと簡単には通行をおすすめできないような、そんな道でした。

ロッククライミングの要素はないんですが、それでも終始岩の道を両手両足を使って歩きます。これは1mmたりとも油断なりません。

穂高岳を歩く場合は、覚悟が必要、その意味が分かった気がします。

北穂高岳

それでもなんとか、北穂高岳、登頂しましたー。!

前穂高岳から奥穂高岳が見事。自分が歩いてきた道を振り返られるのは嬉しいですねぇ。

山頂からは360度の”超”大展望が広がっています。北穂高岳以上の展望が得られる山って、日本に数えるほどしかないと思うので、ぜひ晴れた日に北アルプスを眺める絶景を楽しみたいですね。

涸沢

北穂高岳から多くのテントで賑わう涸沢まで下りてきました。まだ下山したわけじゃありませんが、穂高岳縦走では、ここまで来ればホッと一息つくことができます。

涸沢~横尾~徳沢~明神

涸沢からは横尾、徳澤と定番ルートで上高地へと戻ります。

 

横尾に着くころにはだいぶ遅くなってしまい、これは今日中のバスで戻るのは難しいかも!?

穂高岳縦走で疲労も溜まっており、今日は無理せず徳沢で一泊して、明日の朝帰ることに。徳沢のテント場って気持ちよさそうなので、一度テント泊してみたかったんですよね。ちょうど良いいかも。

翌日は予報通り雨。徳沢から上高地は歩いて2時間ほどですしね、気楽なものです。

明神あたりで、お猿が普通に、本当普通に登山道を歩いてて笑う。

上高地

上高地まで無事に戻って来ましたー!この頃には雨も上がり、おにぎり弁当を食べながら、登山の祝杯にビールを頂きます。最高か。下山後のビールとか最高か。後はバスで新宿まで戻って、穂高岳縦走、完結です。

コースタイム

—1日目(2016/10/6)—

  • 7:30 上高地
  • 8:00 前穂高岳登山口
  • 12:40 前穂高岳
  • 16:00 奥穂高岳
  • 17:00 穂高岳山荘

—2日目(2016/10/7)—

  • 7:00 穂高岳山荘
  • 7:30 涸沢岳
  • 10:00 北穂高岳
  • 12:30 涸沢
  • 15:00 横尾
  • 16:00 徳沢

—3日目(2016/10/8)—

  • 6:30 徳沢
  • 8:00 上高地

穂高岳縦走を振り返って

何と言っても、穂高岳の重厚でかっこいい姿にくぎ付けでした。前穂高岳から眺める姿は秀逸で、何度でも足を運びたいと思うほどに。

奥穂高岳~北穂高岳の縦走路は、スリル満載の岩稜ですので、色々と覚悟を決めてから臨んだ方が良さそうです。必ずしもここを歩かなくとも、奥穂高岳も北穂高岳も涸沢から登ることができるので、無理は厳禁かなと思いました。

憧れの北アルプス、中でも圧倒的存在感を放つ穂高岳。絶景に胸を打たれる、大変充実した山行となりました。

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お気軽にコメントください

コメント一覧 (5件)

  • あら~!あっさりランキング塗り替えられちゃった。と、北海道に住む身としてはちょっと悔しい(笑)
    どんどんいい経験ができてる証拠ですよね?

    • すみませんー!!!
      最近は登山ばかりしているので、更新が少ないと、本文にランキングのバーナー貼ってないからですかね?
      しかし、自転車旅を再開したらランキング1位目指してまた頑張りますねー(๑╹ڡ╹๑)p♪

  • (ユーゴーさんより)
    いつもながら圧巻の自然の造形美ですね。いやあ、しかし、滑落も氷点下の寒さもなんのその、清宮さんの超人的なバイタリティーにも舌を巻きます。山に魅せられたわけですね。でも、山は降雪期が近づいています。間髪を入れない山行もそーいうわけがあるんでしょうね。私は今、四国を走っています。四国にはアルプスには適わないけど剣山、石鎚山といった名山があります。しかも、四国の山は高い所まで自転車で登っていける山がわりとあるみたいです。今日も酷道439の京柱峠に自転車で行きましたが、反対方向へ進めば千四百数十メートルまで酷道が続き、剣山へはもう一息の場所まで行けるそーです。四国走破の際は、是非とも山男とサイクル野郎とカメラ小僧の一石参丁を狙ってくださいね。

  • (通りすがりさんより)
    初めまして、頂上の写真が本当に素晴らしいですね。
    使用しているレンズは以前の記事でご紹介されていた「AF-S NIKKOR 24-70mm」でしょうか?
    突然の質問で恐れ入りますが、差し支えなければ教えていただけると幸いです。

  • (笑市さんより)
    今日は、奥穂天気に恵まれて、なによりでしたね、北アルプスの絶景!
    自宅にて楽しめるとは有り難いことです。

    早期の自転車ツーリング復帰を、こころ待ちしてます。

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