雪山テント泊ってハードル高いですよね。わたしも登山を始めた頃は「まさか雪の上にテント張って泊まる」なんて日が来ようとは、夢にも思いませんでした。
楽しくも厳しい雪山テント泊ですが、夏山テント泊と大きく異なるのは「寒さ」です。晩秋でも氷点下となることはありますが、厳冬はマイナス10度が当たり前の世界。
一般的な冷凍庫は温度がマイナス18度らしいので、雪山テント泊で冷え込みが厳しいと、冷凍庫の中で寝るようなイメージとなります。
今回は厳冬のテント泊で睡眠を妨げる末端の冷えにおすすめな、貼るホッカイロと象足のコンビネーションをご紹介していきます。
睡眠に大きく影響する「足先の冷え」をホッカイロで防ぐ
厳冬のテント泊でダントツ、ぶっちぎりで冷えるのが足先です。もちろん手も冷たいのですが、足先の冷えは比較にならない程で、何もしないと耐えられないような痛みを伴うことも。
そんな足先を劇的に温かくする方法があります。貼るホッカイロです。
使用するホッカイロは薬局やコンビニで売られている一般的な物。アウトドアに特化したものではありません(そんなのあるのかな??)。
足先の冷えには「くつ下用のホッカイロ」を使用。くつ下用は1袋に2枚入ってまして、これを3袋持っていってください。
ホッカイロの重さは数十グラムと全く大したことありませんが、効果は劇的!
くつ下用貼るホッカイロの貼り方
貼り方は写真の通り、つま先表側に一枚、裏側に一枚、かかとに一枚使います。直足ではなく靴下の上から貼ってくださいね。直に貼ると火傷の恐れがあります。
この張り方では両足で計6枚、3袋必要という訳です。
くつ下の上にホッカイロを貼り、さらに上からもう一枚くつ下を重ねる事で、寝ている間にホッカイロがズレないようにしてやります。これでかなり温かくなりました。
ホッカイロと象足を組み合わせて極上の温もりを体験
くつ下二枚にホッカイロを使うだけでも温かいのですが、厳冬期にしっかり睡眠を取れるよう、もう一手間加えます。
ここで使うのが通称「象足(ぞうあし)」と呼ばれるフットウォーマー。見ての通り、象さんの足のような見た目をしたフットウェアで、登山では広く象足で通っています。
くつ下二枚履き、貼るホッカイロ3枚/足、さらに象足で足包む事で厳冬期の夜とは思えない程の温もりを感じららるように!象足はダウンと化繊のものがありますが、私は化繊の物を使用。両者にほとんど違いはありません。化繊の方が洗いやすいし乾きやすく、メンテが楽なので化繊を選びました(モンベルで言うエクセロフト)。
低温火傷だけには要注意(マイナス10度で低温火傷もないけど…)
テント内でのガスバーナー使用禁止しかりですが、安全確保のために貼るホッカイロを貼ったまま寝るのは慎むよう注意書きがあると思います。
確かに、この使用法では低温火傷に注意すべきですが、私の感覚として厳冬期での使用で低温火傷はまぁ起こらないだろうと、そう思っています。だってマイナス10度ですもん。
不安な人は寝る前に試してみて、それで熱過ぎたら枚数を減らして調整してください。
貼るタイミングは持続時間から逆算
幕営地に着いたのが思いの外早かったという経験は誰しもあると思います。その時に寒いからといって、貼るタイミングを誤ってしまうと肝心の夜に効果が薄れてしまいます。
くつ下用のホッカイロは9時間持続しますが、さすがに最後の方は温もりが弱まります。就寝時間、起床時間、持続時間を計算してうまくホッカイロを活用してくださいね。
貼るホッカイロ+象足は本当に温かい
貼るホッカイロと象足のコンビは効果絶大です。持ち運ぶ重さを考えたら、持ってかないのはもったいない。厳冬期テント泊登山の知恵の一つとして、知っていて損はありません。
末端の冷えは睡眠を妨げる大きな要因です。十分な睡眠は、体力確保と安全登山に繋がります。試したことがない人は、ぜひお試しあれ。
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