こんにちは!自転車日本一周45日目です。
昨日は何もないところで自爆して、ご心配をおかけしました。何とか立て直し、旅を継続できています。ここまでの事じゃなくても、大なり小なり旅にはトラブルが付き物です。慌てず焦らず、冷静に対処して、日本一周を達成できるように、がんばります。
・・・
それでは45日目いってみよー!
…おはようございます。浄土浜と言えば星景写真が有名なので是非とも撮りたかったんですが、残念ながら星ちゃん達を見ることはできませんでした。
朝の3時に一回起きて様子を伺ったんですが、終始曇り空、無念。
代わりに!朝起きたら素晴らしい景色を見ることができました!
浄土ヶ浜のご来光
朝の4時半くらいでしょうか、浄土ヶ浜の岩の裏から真っ赤な太陽が顔を出しました。
上空に雲があるので隠れてしまうかと思いましたが、太陽が欠けることなく、日の出を拝むことができました!
太陽で水面に光の道ができ、岩はシルエットになって最高ですね(๑˃̵ᴗ˂̵)و!
写真を撮って、ぼーっと太陽を見ながらゆっくりとした時間を過ごしました。車で朝日を撮りに来ていたお父さんが1人いましたが、私のようにすぐ目の前でテントを張ると、夜だろうが朝だろうがすぐに景色を見て写真を撮れるので、旅の良いところの一つかなと思います。
テントに戻って2時間ほど寝ていると、風で目が覚めました!
ぬおー!さっきまであんなに穏やかでいい天気だったのに、いつの間にか強風が吹き荒れる天気になっとる٩(◦`□´◦)۶
パニアバッグ中に入れてないからテントが吹き飛びそうや。 テントが壊れないか心配しながらも、旅にも慣れてきたのか、風の中もう少し眠っちゃいました(笑)
昨日、登山好きだというお父さんに差し入れ頂いたパンと、淹れたてのコーヒーで朝ご飯。
しかし!めっちゃ寒い。冬かと思うほど寒い!
さっきまであんなに良い天気だったのにねぇ。
最近、雲の動きが早すぎて天気が急に変わったりするんです。浄土ヶ浜に来て綺麗な朝日が見れてよかった。。
ここは夜真っ暗になるので星景写真には最適。いつかリベンジするぜ。
浄土ヶ浜と言えば、この岩が一番有名・・・だったんです、が!
昨年だか一昨年に、ここに自生していた松が折れてしまった。3.11の津波は耐え抜いたすごい奴だったんですが、その後の強風でぽっきり逝ってしまったらしい(涙)
くう・・・ここに松があればアクセントになっていいんだけどなあ。自然の物だからしかたないですね。しかし、すごい所に生えてたもんだ。
岩泉を目指して岩手を北上
今日は岩泉を目指します!
50kmかぁ・・・岩泉には三大鍾乳洞の一つ、龍泉洞があるのでそこに行きたいんですが、今日中に着くかな?手前の道の駅で考えたいと思います。
おおう。今日も今日とて上り坂。上りますよ駆け抜けますよ!
・・・集中力を切らさないで頑張ろう。!
被災地「田老」
45号線を走ると、ある町を通ることになります。
田老(たろう)という町です。
ここは昔、江戸時代、あるいはもっと前から津波被害に何度も遭っている町です。昔から大きな津波に襲われては町が全壊し、そのたびに再建してきた強い町なんです。
ルートの関係から、気仙沼や陸前高田などの津波被害に遭った町は通れなかったので、今回がこの旅初めて、また、私としても津波被害を見るのが初めての機会となります。
町に入るとすぐ気づくのが防波堤。それと、建物の密度でしょうか。まだ再建中ということで、何もない土地が目立つように感じました。
防波堤を見てまず思ったのが「低くないか?」ということ。
3.11レベルの津波をあの防波堤で防げるとは思えないのですが・・・
そんな風に思っていると、地元の方がいらっしゃったのでお話を伺うことにしました。
清宮「防波堤が低いように感じるんですが・・・」
お母さん「昔は日本で一番高くて長い防波堤だったのよ。でも、ここを高くしたから今じゃ防波堤が低く感じられるね」
清宮「ここというと・・・どこです?」
お母さん「今立ってるここね。」
確かに、そういわれると町から山の方に向けて少し下り坂になっている。
津波の経験から町の高さを上げたので、結果防波堤が少し低く感じられるようです。
でも・・・いずれにしても大きな津波が来たらひとたまりもないのかなという感じがします。あの防波堤の効果はどうなんだろう。お母さんいわく、時間稼ぎしかできないから、津波がぐずぐずしている間に山の方へ逃げるんだといいます。
なるほど。
ここは「たろう観光ホテル」という昔は本当にホテル業をやっていた建物です。
3.11の津波で4階まで浸水。2階までは鉄骨を残してすべて流れてしまったといいます。他の被害に遭った建物が取り壊される中、津波の恐ろしさや当時の記憶が忘れられないように、この建物は津波遺構として保存されることが決まっています。
また、あらかじめ予約すると建物内を見学し、一室でマスコミにも出ていない、現地の方が撮影された津波の動画を見ることができます。色々考えて今回は申し込まなかったんですが、津波を見たことがない人にとって、非常に貴重な映像、経験になるのだろうと想像できます。
しかし、4階まで浸水と言うのは・・・
津波を見たことがない私にとって、想像がつかない高さですね。。
少し走って道の駅「たろう」で一息入れましょう。
この辺りは「かりんとう」が名物なんだとか!
ほほう?どうしてかりんとうなんだろうか?一つ買って後でおやつに食べよっと!
手作りの草団子とコーヒーで休憩。
めっちゃ寒い!やばい、汗が冷えて風邪ひきそうや。
・・・
休憩していると、お父さんが声をかけてくださいました。ここ、田老で育ち、今はカラオケをやっているといいます。私が日本一周をしているので、声をかけてくださり、どうしても見せたいものがあるから少し車で行こうと。
おお!ありがとうございます!ほいほい付いて行って車の中へ。
車で山の上に連れていかれる・・・
と、こうやってブログで書くと心配される方がいるかもしれませんが、付いていくかはその人を見て決めるので、心配無用ですよん。めっちゃいい感じのお父さんです。
何が見せたいのかなと思っていると、お父さんが話し始めてくれました・・・
お父さん「この山の上は「こえた」と言う名前、あそこにある集落は「しずばた」っていうんだよ。」
清宮「ほう?どんな字ですか?」
お父さん「越田と沈畑。はるか昔、江戸時代よりもっと前に、大きな津波がこの山を飲みこんだ、ここの田んぼを超えたから超田。そこにある集落は沈んでしまったから沈畑と名前が付いてる」
清宮「ええー!ここまで?超高くないですか?3.11なんかよりずっと」
お父さん「そうだよ。俺もおじいちゃんから聞いて、おじいちゃんも親から聞いて・・・昔のことだから、記録が残ってないんだ。昔のことは口伝や地名にすることで記録されてる」
この超田と沈畑が地理的に正式な名称かはわからないんですが、実際に今も住んでいる方がそう呼んでいるとのことで、本当にそのようです。
何せはるか昔のこと。ネットがあるわけもなく、電子的には記録がありません。当時は字を書けなかった人も多かったとのことで、本当に口伝でしか伝わってないんですね。でも、地名には何らかの意味があるので、本当にこの山まで津波が来たのかもしれません・・・。
お父さんと津波や被害のあり方、当時の様子などを話し、いろいろと教えていただきました。まさか実際に被害に遭われた方から直接お話を伺えるとは思っていませんでした。実体験は私が思っているよりリアルで、生々しい、辛いものだったんだと、改めて思い知らされました。
「防波堤の設置は懐疑的な人が多いと言います。結局のところ、大きな津波は防げない。防波堤の設置には莫大な、莫大な予算が投じられ、復興と聞こえはいいけれど、建設会社にお金は流出して、町が潤うわけでもない。それなら、防波堤を作るお金を未来に託して、家や船が流されたときに、市が、政府が保証してあげたほうがよほどいいと・・・多くの支援物質が一気に送られてくる。取りたい放題になる。でも、中には心無い人がいて、それらを多く手元に残し、あとで売りさばく。町の人が一番欲しいのは、現金なんだと・・・」
防波堤の建設などで雇用は生まれるのでしょうから、一概に良い悪いは言えませんが、津波を経験して、屍を乗り越えて今を生きる方の声には「確かになと」そう思える説得力がありました。
こういう内容をブログで書くと被害に遭われた方や関係者の方の中には快く思われない方もいらっしゃるとは思いますが、貴重な体験でしたし、お父さんも世の中に情報を出したいけれど、できていないとおっしゃられていましたので、聞いた話の一部分ではありますが、ご紹介させていただきました。
お父さんと別れてから、坂道を上っているとまさかの、驚きの出会いが待ってました!!!
鐵道の写真を撮っている方がいたので話しかけたんですが、
何とお二人とも神奈川県出身!
しかも!男性は!なんと!なんとー!
横須賀市久里浜!!!
えぇーーーーー!!!
絶叫したねこれには。大絶叫。ここ岩手県の岩泉ですぜ?横須賀市の久里浜って!久里浜港のすぐ近くだといいます。めっちゃ地元です。
フェリー覚えてますか?
私が日本一周に出発してすぐに乗り込んだこのフェリー、久里浜港というところから出ています。
そう、男性はなんとうちから歩いて20分くらいのところがご出身。頂いた名刺にも「久里浜」の文字が(๑˃̵ᴗ˂̵)و !
まさか広い日本で、広い岩手県で、久里浜の方とお会いするとは、なんだか運命感じちゃうよ笑
しかも!!!
この方、プロのフォトグラファー!地元のプロカメラマンとこんなところでお会いできるとは。清宮、めちゃくちゃ興奮しております。
今は岩手で復興支援をしていて、今日は写真教室で鐵道を撮っていたとか!
龍泉洞は山の中っぽいので、お昼ご飯を食べておかないと。
最後に見かけたのがこちらのラーメン。たまにはラーメンもいいかと思って入ると、
名物ラーメンはなかなかのインパクト、その名も「浜磯ラーメン」です!
ウニとラーメンを一緒に食べる日が来るとは。そのお味は!?
・・・想像にお任せいたします(笑
ラーメン食べて出発!
街灯なしの山道か・・・暗くなったらやばい奴ですね。
道の駅「いわいずみ」で野宿
5kmほど走って道の駅「いわいずみ」に到着!
この時時刻は14時半。龍泉洞までは10km程。往復で20kmあるし、山の中だし、龍泉洞は写真撮って歩き回ると時間がかかると予想。
それなら明日の朝でもいいかと、今日はここでストップすることにしました。
ブログも滞ってるし、ナイスな判断だったと思います。
道の駅にあった案内板です。
岩手県は広いですし、しょうがないんですが・・・
「盛岡→早池峰山→龍泉洞」コースか、「盛岡→岩手山→八幡平(はちまんたい)」コースかすっごい悩んだんです。八幡平は百名山にも数えられ、乳頭温泉という秘境温泉があるので行きたかったんですよね( ;∀;)
・・・秋田側からいけるかも?八幡平は岩手と秋田にまたがってますからね!
道の駅でかりんとう食べて、ブログ書いて、他の方のブログを読んで・・・
カレーを作ってお休みなさい。
【次回予告】
明日は日本三大鍾乳洞の一つ、龍泉洞へ!
走行距離 | 43km |
総走行距離 | 1583km |
スタート | 野宿「浄土ヶ浜」 |
ゴール | 道の駅「いわいずみ」 |
お気軽にコメントください
コメント一覧 (6件)
安心しました。自転車が直り、旅が無事に続けられていることを大変うれしく思ってます^^
清宮君の運と、人徳ですね^^
先日、私の地元で「日本百名山の旅」と張り紙があるリヤカーを引きながら歩いている青年を発見してしまい、たまらず声をかけてしまいました(笑) 「ヤーマン古川」さん(27)という方で、日をまたいで色々なお話をさせていただいたところ大変楽しく逞しいお方でした^^ 試しにリヤカーを引かせてもらいましたが当然軽くはない。旅をしている方の話って聞いてみないとわからない見えない魅力があるよね^^
近くを通過した、あつし君とも会って話をしたかったなぁ^^;
引き続き応援していますよ~^^
リヤカー引いて日本百名山!新しいですねぇ!
私も日本百名山を各県で登ってますので話してみたいです。
北岡さんが旅人から魅力を感じてくれていると思うと、嬉しいです。
これから遠刈田を通る人はあまりいないかもしれないですね・・・
今皆北海道にいるので、そこから折り返して、時計回りで
日本一周している人は8月辺りが狙い目だと思いますよ!笑
ありがとうございます(๑╹ڡ╹๑)p♪
すいません。
通りすがりの者ですが、
そのヤーマン古川さんと、
いつ、どこで出会いましたか?
実は2014年に彼と出会った者ですが
あれから今どのあたりまで行ってるのか気になってます。
順調だと今年で鳥取県の大山で達成する予定と記憶してます。
しかし凄い出会いでしたね。
様々な偶然が重なって起こることなので
確かに運命的なものを感じざるを得ません。
44日目のブログを読みました。
大変なことが起こっていたようですね。
それを全く感じさせずに走っていたとは!!
今日はどこまで走っているのやら。
ともかく道中気をつけて行ってらっしゃい。
Nomad Blog、見てるぜ!
コメントありがとうございます!
本当に驚きました。まさか岩手県で「久里浜」という単語を聞くことがあろうとは。
旅をしていて基本は楽しいことばかりですが、
たまにあのようなキツイことも起こります。
しかし、自分で選んだ道なので、前を向いて頑張るしかないと思い、
翌日からは気持ち新たに走っていたところです。
ありがとうございます!
内容も大事ですが、まずは日本一周することが大前提です。
気を付けていってきます!
ブログ読んでいただければ、それほど嬉しいことはありません(๑╹ڡ╹๑)p♪
しかし凄い出会いでしたね。
様々な偶然が重なった出会いが生まれると思うので
確かに運命的なものを感じざるを得ませんね。
44日目のブログを読みました。
大変なことが起きていたのですね。
そんなことを全く感じさせずに走行していたとは!!
今日はどこまで走ったのやら。
ともかく道中気をつけて行ってらっしゃい!
Nomad Blog、見てるぜ!