自転車日本一周169日目の続きです。
さて、話は少し遡り、福井県勝山から大野へ入ると、美し田園風景が私の心を捕らえました。しかし、実はそれよりも気になって気になって仕方がないことがあったんです。それが画像に映っている雄大な山。
福井のこの辺りは四方を山に囲まれており山はたくさんあるんですが、その中でもひと際大きく、容姿端麗、きわめてかっちょいい山があるのです。大野に来たならば誰の目にも留まることでしょう。
少し走ると"名峰「荒島岳」から流れる美味しい水"という看板を見つけて、あの山に違いない、あの山は荒島岳と言うのだと知ります。
"山容からしたら百名山でもおかしくないな。でも、聞いたことないし、二百名山に違いない"と、この時はバカなことを考えてました(笑)比較的近いし登山たいけど、正直そんな余裕はありません。登りたくなってしまうので詳細を調べることはせず、またいつかの機会にと、その場では流して・・・169日目のブログの通り。
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その後はご報告の通り、越前大野城では雲海と天空の城を見ることができず、がっくりしていた時のことです。後ろでお兄さんとおっちゃんが話している会話が耳に入ります。
-脳内で情報が整った瞬間、私の足は動いていました。
と、大野に来て名前も知らなかった荒島岳に惹かれ、越前大野城撮影時に出会ったお兄さんがたまたま荒島岳登山の予定だったので、車で一緒に連れて行ってもらえることになりました!
出会いに感謝!お兄さんに感謝!本当にありがとうございます!
登山、登山だァ!久しぶりの登山だー٩(◦`□´◦)۶
もうね、登山した過ぎてやばかったの。だからね、本当にうれしい!
お兄さんの車で荒島岳登山口へ
日帰り登山なので、レインウェアと軽アイゼンなど、必要最低限の荷物をカバンに入れ、自転車はその辺に停めておき、早速お兄さんの車で登山口へ。
あのカッコいい山が荒島岳ということは分かったが、何せ登ることが30分前に決まったばかりなので、登山口も何もかも把握していない私。とりあえずウィキペディアで調べると・・・荒島岳って日本百名山じゃねえか!笑
マジか、福井県に百名山あったんだ(←失礼)。私の登山は百名山にこだわってないので、実は百名山全てを暗記しているわけじゃないんですね。いや、ほとんどは分かりますよ?本当だよ?
いやでも、山容を見た瞬間「百名山の資格がありそうだなぁ」と思ったので、私の目も捨てたもんじゃありませんね(๑´ڡ`๑)
勝原登山口から中出登山口へタクシー移動
お兄さんの車で勝原登山口に着いたんですが、プランではそこから中出登山口へ移動し、登りは中出コース、帰りは勝原コースを使い、車を回収して帰る予定だと言います。なるほど、これなら二つのコースを楽しめるし、中出コースの方が展望が良いので往路向きと。素晴らしいプランですね(๑´ڡ`๑)
と、言うことでタクシーを呼んで勝原から中出まで移動します(定額3,500円)。
中出コースから荒島岳登山スタート
中出登山口に到着!登山の準備も整って、ここからスタートです。
・・・ちなみに、お兄さんに同乗をお願いしてからココまで恐ろしい程スムーズ、速やかに事が進みました。全てはお兄さんの優しさのおかげ。ここまで自転車移動とあれば、時間もかかるし何せ計画してなかったからさらに時間がかかる。お兄さんがいなければ荒島岳登山には踏み切っていなかったでしょう。
せっかくお休み中にゆっくり登山するところを、登山もご一緒させていただくことに( ;∀;)
福井の名峰、日本百名山「荒島岳」のご紹介
ここで電撃登山が決まった荒島岳についてご紹介です(╹◡╹)
荒島岳は福井県の大野盆地にあり、福井県で唯一の日本百名山に選ばれています。山頂には荒島神社があり、古くから信仰の対象とされてきました。大野に来たら誰の目にも留まるであろう雄大かつ美しい山容を誇り、標高は1,523mと福井の山ではかなり大きい(荒島岳より大きいのは能郷白山と赤兎山)。
登山道は佐開(さびらき)、勝原(かどはら)、中出(なかんで)、新下山(しんしもやま)の4つがあります。
今回は中出コースから登り、勝原から下ります。それではレッツ登山!
中出コースはまず作業道をひたすら歩く。
しばらくするとやっと登山道らしき場所へ。
お兄さんに前を歩いていただき、しっかりと付いて行きます。登山歴的には私の方が多く登っていますが、お兄さん、めっちゃ健脚!実は付いて行くのがやっとでした(笑)
お仕事柄、足腰鍛えられているんでしょうね。さすがっす(๑´ڡ`๑)
荒島岳は標高が1,500mちょっとなので基本的にずっと林道歩きです。その分、たまに展望が開けた時の喜びが倍増。荒島岳からは大野盆地がよく見えます。
そして、こうして見ると大野はほとんどが田んぼだということがよく分かりますね。ちなみに、大野市は福井県で(面積的に)最大の市です( ・ㅂ・)و ̑̑
小荒島岳から荒島岳を臨む
4つあるコースの中で恐らく最も展望がいいであろうコースが、ここ中出コースです。しばらく登ると途中で小荒島岳分岐に到着します。
小荒島岳登頂ー!
小荒島岳からは、これから登る荒島岳の迫力ある姿を見ることができます。荒島岳はその山容から大野富士とも呼ばれますが、ここから見るときれいな形なのがよく分かりますね(๑´ڡ`๑)
小荒島岳からは白山連峰も望むことができます。白山(はくさん)とは石川県にある「超」が付く有名峰です。富士山、立山、白山は日本三名山とも言われ、昔から人々を惹きつけてきました。背も高く、富士山、日本アルプス、八ヶ岳の次に高い山としても有名です。
名前の通り、1年の半分以上が白い姿をしているそうですが、すでにかなり白いですね!そんな白山ですが、来年テント泊縦走したいと思っています(๑´ڡ`๑)♡
雲の流れで山頂からは見れなかったので、ここで見れてよかったです。
小荒島岳から分岐へ戻り、荒島岳山頂を目指します。
ひたすら樹林帯なのでちょーっとだけ退屈な面もありますね。夏山ならブナ林がきれいみたい。
シャクナゲ平に到着!ここは中出、勝原、佐開のコースが合流する地点です。下山はここから勝原におりますよ。
荒島岳登山の難所、もちがかべ
シャクナゲ平を過ぎると「もちがかべ」と呼ばれる荒島岳の難所に取り付きます。ここは急登、鎖、階段で山と高原地図には「危」マークが付いているんですが・・・
歩いてみた感想としては特に危なくはないです。まあ、多少急登かな?という程度。初心者の方でも慎重に行けば全然問題ないと思いますよ(´▽`)
山頂付近で霧氷がお出迎え!
下界からも山頂付近が白いのは確認できていたんですが、上の方はきれいな霧氷ができていました。霧氷(むひょう)とは木の枝などに氷が着床する現象のことですね。まだまだ冬本番はこれからですが、それでも冬山ならではの景色に大興奮!
山肌が白くなってます。美しい、たまらない・・・やっぱり、山が一番美しいですね。
山頂付近は結構雪が積もってます。本音を言えばせっかくだしもっと積もっててくれてもよかったんだけど(笑)
アイゼンが必要なほどではなく、そのままサクサク進みます。
夏は緑、秋は赤、冬は白く変化する山の木々。真冬になればさらに白く雪化粧をするのでしょう。この景色も最高だけど、早く冬山の景色を見てみたいなぁ(๑´ڡ`๑)
荒島岳登頂!
福井県、日本百名山、荒島岳(1,523m)登頂です!
山頂は雪景色とそうじゃない場所が混じり、初冬らしい景色を見させてくれました。季節の移り変わりを感じられる、とてもいいタイミングだと思います。
雪を近くで見てみると、小さいながらもエビの尻尾ができていました!独標や枝に雪がくっついてまるでエビの尻尾のように見えるので、このように言うんです。見たの初めてだから大興奮。
残念ながら白山方面は雲で覆われていますが、山頂はガスることなく、美しい景色を堪能することができました。
ご一緒したお兄さんと記念撮影!
私が今ここに立っているのはお兄さんのおかげ以外何物でもありません。本当にありがとうございました( ;∀;)
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標高1,500mとはいえ、もうすぐ12月。山頂はさすがに寒いので20分程遊んで下山開始。
荒島岳から望む大野盆地と霧氷のコラボ。
シャクナゲ平まで帰って来て、ここから勝原方面へ。
勝原は中出よりコースタイムが短いこともあり、ずっと急な道が続きます。久しぶりの登山なので腿がァ(涙)
なお、痛めていた膝ですが、この登山で悪化することはありませんでした。
連日雨が降っていたので登山道はかなりぬかるんでましたね。登山靴がどろどろです。
勝原コースにはカドハラスキー場があったようですが、既に廃業しています。調べてみると廃業は2010年ということで、意外と最近までやっていたことに驚き。設備の具合を見ると10年は経っているのかと思っていたので。
雪不足や他社との競合、スキー人口減少などが廃業の理由みたい。まあ、場所がちょっと・・・と、いう気はするかな。
勝原コースは最初から最後までまったく展望がないので、正直なところ、歩いていてもあまり面白みがないかもです(・×・)
勝原登山口まで降りてきました!工事していたみたいだけど、何を作っているのだろう??
その後は車で自転車まで送ってもらい、怒涛の荒島岳登山完了です(๑╹ڡ╹๑)p♪
朝、越前大野城の写真を撮っていた日と同日は思えない、まさに電撃登山でした。お兄さんの車がなければやはり厳しかったかなと思います。この場を借りて改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました!
コースタイム
- 8:50 中出登山口
- 10:20 小荒島岳分岐
- 10:22 小荒島岳山頂
- 10:45 シャクナゲ平
- 11:40 荒島岳山頂
- 12:40 シャクナゲ平
- 14:10 勝原登山口
登山データ
- 日程:2016/11/29
- 天候:晴れ時々くもり
- メンバー:2人(清宮、越前大野城で出会ったお兄さん)
- 主なピーク:小荒島岳(1,186m)、荒島岳(1,532m)
荒島岳登山まとめ
大野から眺めても美しく、小荒島岳から臨むその姿は雄大で、迫力ある展望を楽しむことができます。小荒島岳、荒島岳からは白山の連嶺を臨むことができ、特に山頂からは晴れていれば相当な景色が期待できそうです。
登山コースに関しては、勝原は終始展望がないので登りでも下りでもおすすめきません。それなら中出コースを往復した方が楽しいと個人的には思います(๑´ڡ`๑)
福井県で最高の思い出を作ることができました。