こんにちは!自転車日本一周51日目です。
今日はこれまでで一番の景色に出会えました。しかしその一方で、少し後悔も残る、そんな1日でした。
1日の24時間をどう使うか、サラリーマンでも旅人でも変わりません。「あの時こうしていれば…」そう思うことはよくあります。先を先を考えて、後悔しないで動くというのは、1日自由に使える今であれ、かくも難しいものです。
・・・
さあ、旅51日目!それではスタート!
51日目は渓流の駅「おいらせ」から
おはようございます。昨日は渓流の駅「おいらせ」にて夜を明かしました。
今朝は4時起きで活動開始!
昨日も書きましたが、山の中にはコンビニのようなお店がありません。そのため、今日の分まで計算して八戸にてパンを買っておきました。
ましてや早朝、道の駅も当然オープンしていないため、山で連泊する場合は食料の事前準備が(大げさではなく)命に関わるほど超重要です。
手短に準備を済ませて5時過ぎには出発!
実はちょっと急いでます。これから向かう先は水面への映り込みが美しい、青森県屈指の絶景ポイント「蔦沼(つたぬま)」です!
マップを見ていただければわかる通り、東京からは果てしなく遠く、山の中なのでそうそう来れる場所ではありません。また、天候や時間などがそろわないと見ることができない景色であり、タイミングを逃すわけにはいかないんです。
一昨日雨の中がんばって走りました。全ては今日(晴れ)を蔦沼に合すため。
そ、それなのに・・・少し寝坊してしまった。本当は3時に起きて4時に出発予定でした。
昨日、奥入瀬渓流でハッスルしすぎて疲れが残ってしまいました。不覚です。
蔦川を超えて蔦沼に急ぎます。
今日の日の出は4:08なので、すでに太陽は1時間登ってます。
急ぎたいのに・・・奥入瀬渓流から蔦沼までが思った以上の激坂で時間がかかる!
それでもペダルに力をいれて蔦温泉に到着!
しかし・・・ここで重大なミスを犯してしまう。蔦沼への入り口はこの先にあると勘違いしてしまい、15分ほど進んでしまう。「おかしい入り口がない」と思い、蔦温泉に戻るまで、計20分もロスしてしまうことに。
青森の絶景「蔦沼」
蔦温泉に戻り、蔦七沼の沼めぐりに入れたのが6時くらいです。
とにかく急ぐ。三脚とレンズを持って走ります。
ここ蔦七沼には名前の通り沼が7個あり、そのうち6個を巡る遊歩道が用意されています。
蔦七沼の中でも最も大きく、有名なのが蔦沼です。
ここは日本屈指の「水への映り込みが美しい」場所。
入り口から蔦沼へは歩いて15分ほどでしょうか。清宮は激走しております(笑)
なぜそこまで急ぐのかと言うと、ベストな時間がわからないからなんです・・・景色と言うのは、タイミングが一番大切。とくに水への映り込みは太陽の角度、風などその日の気候が全てを左右するため、本来であれば「日の出」から待機しているのがベストなんです。
くっ。なのにだいぶ遅れてしまった。この先にどんな景色が見えるのか、不安と楽しみが入り混じりながら・・・とにかく走ります。
ドキドキしながら、いよいよ蔦沼へ。
そこで見た景色は・・・
思わず、息を飲む美しさでした。
新緑の緑がこれでもかと煌めき、水面に反射され、そこは緑一面の世界。
まるで画面半分で折り返したかのような光景。「鏡張り」とはまさにこの事。
あまりの絶景に言葉を失います。
自然がつくりだす景色に心から感動しました。
私が蔦沼で写真撮影をできたのは時間にして「10分」ほど。上の写真を撮ったのが6:20頃。
6:35には鏡張りの世界が消失。
遅れてしまったけど、奇跡が起きました。かろうじて、かろうじて間に合いました。
・・・
旅の中で楽しみにしている場所はたくさんありますが、ここ蔦沼はその中でも特に楽しみにしていた場所の一つ。自然が織りなす鏡張りの世界を見ることができる、非常に貴重な場所です。
しかし、この景色を見るのは容易ではありません。いくつもの条件が重なる必要があります。
私が走って蔦沼に着いた時、もう一人写真撮影されている方とご一緒して、色々聞きました。
今日は「本当にラッキーな日」だったそうです。ここまで綺麗に見れることは本当に稀だそうです。
晴れていて、
無風、
日の出から1時間後(沼に太陽が当たってから)の1時間~1時間半という限られた時間
これらの条件を満たさないと水面が波だってしまいます。
何せ、この日は晴天無風にもかかわらず、6:30には太陽が高くなり、気温が上がりることで風はないのに水面が荒れてしまいました。
この景色に巡り合えたことが本当にうれしくて、心から感謝、感動しながらも「若干の後悔」が残ります・・・
あと30分早く動けていれば100%の鏡張りに出会えたのに、と。
私の写真を見ていただくと分る通り、到着した時間が遅いため、太陽が高く登りすでに水面が動き始めています。1日延泊しようかとも考えましたが、明日の天気はイマイチ。
悩んだ末、先へ進むことにします。
沼コースは普通に歩けば1時間くらいで回ることができます。
蔦沼が圧倒的に有名ですが、その他の沼も見応え十分です。
大自然を感じながら森の中を歩くのは気持ちがいい。
すべては「天気」次第。天気を見越して計画を立て、一昨日雨の中頑張った自分を、今日だけは激褒めしてやりました(笑)
コース中に東屋が2つあるので、野宿も可能ですね(電波はないです)。
蔦七沼は「蔦沼、鏡沼、月沼、長沼、菅沼、ひょうたん沼、赤沼(コース外)」ですが、蔦沼以外だと長沼、菅沼が好きだったかな。
最後のひょうたん沼に行くと、
おお!これテレビで見たことある、木の上に卵産むカエルか・・・
見てみたいなぁとか思ってると、
めっちゃありました笑
鏡張りと言えばボリビアにある「ウユニ塩湖」が有名ですね。真っ白な塩の世界に映る青空、一度見てみたい。でも、ここ蔦沼の緑一面の世界も決して負けてないと思う。すばらしい絶景が日本にもあります。
蔦沼が一躍有名になったのは、JRがこの「赤一面に染まる蔦沼の紅葉」をポスターで使ってからですね。
なお、紅葉の時期は「朝の3時、早い人は1時から待機している人がたくさんいる」とのことなので、決死の覚悟で臨む必要があるようです(笑)
・・・
蔦沼を堪能して、出発です。意気揚々と走っていると「…カラン…カラン」と周期的に謎の音が。
???
ギアがおかしいのかな?調整するも変化なし、前輪から聞こえる?確認するも異常なし。しばらく走るも消えないので、おかしいと思い自転車を停め、後輪を見ると・・・
スポークが折れる事件発生・・・!!
折れてるね。ぽっきり折れてるね。
旅で起こしたくない事件、堂々第一位のスポーク折れ、2000km手前で起きちゃいました( ;∀;)
カランコロンうるさいので、とりあえずテープで固定して先へ進みます。
青森市入ったらすぐ自転車屋さんですね。
次なる目的地は酸ヶ湯温泉(すかゆおんせん)です!
木漏れ日がきれいなブナ林。
国道103号を通りますが、蔦沼から酸ヶ湯温泉までがまたしてもすごい坂。
スポーク折れてるのに、1000mレベルの峠越えが待っているとは。
標高がだいぶ上がったところで急に人が増えてきました。
山菜かと思ったら、皆さんタケノコ採り。ちなみに、熊の被害に遭っているのはほとんどが山菜かタケノコ採りのために山に入っている方達。地元の方は逞しい。
スポーク折れましたが、蔦沼のパワーで今日はすごい元気。
ほとんど押すことなく、ぐんぐん上ります。
途中で車がたくさん停まっている場所があったので寄ってみることに。
睡蓮沼というところです。
ツツジと奥に見えるのは八甲田山です。
日本百名山ですが、青森では違う山に登ります。
1040mの峠をクリアー!٩(◦`□´◦)۶
エコーラインとか走ってるから慣れちゃってるけど、積載した自転車で1000m上るってすごい大変です。私も鍛えられたもんだ。
青森県の名湯「酸ヶ湯温泉」
少し下って酸ヶ湯温泉に到着しましたー!
実は、Twitterで知り合った方が応援に来て下さるとのこと!ここ酸ヶ湯温泉で待ち合わせです。
青森のご当地料理、しょうが味噌おでんを頂きます。
これがめっちゃ美味しい!
峠越えしたご褒美にソフトクリームもぺろり。
しばらくして待ち合わせの方が到着、自転車かっこいい!ちょっと乗らせていただいたんですが、普段乗っている積載車との違いに愕然としました(笑)
差し入れにカロリーメイトとMONSTERいただきました。ありがとうございます!
しかも、日本では発売されていないモデルだとか(๑˃̵ᴗ˂̵)و !
折角なので一緒にお風呂に入ることに。
ここ酸ヶ湯温泉は硫黄泉と、「混浴」のヒバ千人風呂が有名です。
こ・・・混浴。やべ、混浴生まれて初めてです。
でもどうせ、おばあちゃんがいるだけよ、ねえ。
そう自分に言い聞かせながらも、ブログでは書けない思いを胸に、いざ温泉へ!
・・・
ふふふ。
男しかいませんでした٩(◦`□´◦)۶ 笑
温泉自体はとてもいいお湯なので、ぜひ入ってみてください。
温泉を満喫し、二人で青森市を目指します。酸ヶ湯から青森市まではずーっと下り。
二人でかっとばします。
道中で青森最高峰、日本百名山である岩木山(いわきさん)が見えました!
遠くからでもわかるその美しいフォルム。展望を拝みに登ったるぜ(北海道の後です)!
青森のB級グルメ「味噌カレー牛乳ラーメン」
二人ともお昼ご飯を食べてないので空腹で倒れそうに。
青森と言ったらこれを食べないとですね。B級グルメ「味噌カレー牛乳ラーメン」発祥のお店、味の札幌大西です。
本当にラーメンに牛乳入れてる(しっかり青森県産なのは好感が持てますね!)。
牛乳、味噌、カレー・・・いずれも主役級ばかりの味ですが、それらが混ざると・・・濃厚で風味豊か!想像していたより1000倍ずっと美味しい。
やばい、超好み。
今日は遠くから本当にありがとうございました!
旅で誰かと一緒にお風呂入ったのも、あれだけ長く並走したのも初めてだったので、すごい楽しかったです。
その後はスタバへ。
目の前の学生がどうやら薬学生っぽい。ワーファリンについて話しているのを懐かしい気持ちで聞きながら、ブログを更新していました。
暗くなる前に公園へ移動して、テント張っておやすみなさい。
走行距離 | 50km |
総走行距離 | 1884km |
スタート | 道の駅(渓流の駅)「おいらせ」 |
ゴール | 野宿「青い森公園」 |
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コメント一覧 (6件)
素敵な写真を毎日ありがとうございます。風景の感動は画像でなく脳裏に刻むべきと強がっていたフィルム世代の貧乏チャリダーには、とてもできないことですね。
さて、今日申し上げておくべきことは、これからの走りの敵、太陽です。
日常生活ではありがたい太陽ですが、これから少なくとも9月頃までは、最大の敵となります。なにより、背中と首筋に降りかかる熱線は、体力を削り取っていきます。
私が全国行脚していた頃はスポーツドリンクもなく、熱中症の知識もなく、生死をさ迷ったことが2度ほどあります。一度は琵琶湖から福井に抜ける峠道。いま一つは、糸魚川から新潟まで延々海沿いを走り続けた時です。実は、後者の経験が、私が自転車を降りるきっかけにもなったのですが。正直、死を覚悟しました。朦朧とした意識の中で、もうダメだ、と腹を据えたのを覚えています。
スポーツドリンクがどれ程効果があるのか、今の自分にはいまいち分かりませんが、水分と共にミネラルが重要ということは、知識としては十分に理解しているつもりです。
またチャリダーさんは今でも、追い風が味方、向かい風が敵と思ってませんか?実は、夏に於いて本当の敵は追い風なんです。走るに添って追い風に乗って纏わり続ける自ら発した熱気の塊は、呼吸困難に貶めるほど厄介です。
向かい風なら着衣を濡らして気化熱で涼むことも可能ですが、追い風はそれすら許してくれません。熱気と湿気が纏わりついて、体力をどんどん奪って行きます。気を付けて下さいね。対策は、早期の見極めと判断しかないと思います。
私は、夏場の走行は暗い内から午前中として、だいたい午前11時以降は自由行動に充てていました。それでも、最低70㎞ぐらいは稼げると思います。シャッターチャンスには合わないかもしれませんが。
そうですね!北海道と言えどこれからどんどん暑くなると思いますので、
熱中症対策だけでなく、たかさんの仰る通り、自転車走行中の風も含め、
体調管理はしっかりしていきたいと思います。
朝早く走って午後はゆっくりするのが無理せず一番ですね。
たかさんは死を覚悟するほどのご経験をされているとのことで・・・
すごいです。そうとう精神力が鍛えられそうです。
無理せずに進んでいこうと思います(๑╹ڡ╹๑)p♪
こんばんは(^^)
お疲れさまです!
あれからちょくちょくブログ拝見しています。
綺麗な写真も多く自分も色々と行ってみたくなりました~
蔦沼へ行ったんですね~
私も先月蔦沼へ行きました♪
エゾハルゼミが鳴き賑やかな蔦沼でした。
行く度に癒されるとっても素敵な場所です。
北海道の後は、また違う良さの青森を見ていってください\(^^)/
反対側も良いですよ!!
ありがとうございます(๑╹ڡ╹๑)p♪
ブログをきっかけでお出かけ下さると、それほど嬉しいことはないですね☆
夏前のセミの合唱に風情があっていいですよね!
人も多くないですし、すごい癒しスポットだと思います。
西側も魅力沢山なので、今から楽しみにしています。
竜飛崎、岩木山、白神山地と行きたいところはたくさんです!
混浴w
俺が入るちょっと前まではいたのよ?いや、マジで・・・
別に何しようっていうわけじゃないけれど、一度でいいからご一緒してみたいよなぁ(遠い目)。
つうかもっとコメントしろや(∩`ω´)⊃))