溜まってゆく・・・中途半端にガスが余ったOD缶が積み重なってゆく・・・登山、特に雪山登山で使用するOD缶をうまく消化することができず困っていました。
OD缶というのは写真のようにアウトドアで使用するガス缶のこと。日常で使うCB缶(カセットボンベ)とは異なり、寒冷地でも安定した火力が出せるので雪山登山では必須アイテムです。
火を起こしてお湯を沸かしたりご飯を食べるのに使うのですが、テント泊登山の途中でOD缶がガス欠を起こさないよう、ある程度減ったら新品を用意して使っています。その度に中途半端な量のOD缶が余ってしまうという訳です。
この問題を解決してくれるナイスなアイテムを発見したのでご紹介したいと思います!
Amazonでガス詰め替えアダプターを購入
そんな時に見つけたのがこちらの神アイテム、ガス詰め替えアダプターです。
ガス缶からガス缶へ液化ガスを移せるらしい。これで中途半端に残ってしまい登山に持っていくには微妙なOD缶のストックを減らせるかも!?
早速購入して試してみました。
なお、夏山登山で使っているCB缶は以下の記事でご紹介した通りタコ焼きを食べる時に使って消費しています。
【1】新品の重量を確認
詰め替え作業を行うにあたり、まずは新品の重量を確認します。詰め替えた後に新品の重量でストップするためです。
規定以上の液化ガスを詰め込んで使えなかったり爆発したら困りますもんね(汗)
計っているのはプリムスのウルトラガスです。未開封の新品で370gほどですね。
OD缶にはいくつか種類(ノーマル・ハイパワー・ウルトラ)がありますが、厳冬期の雪山登山ではウルトラガス(ULTRA GAS)があると心強い。
ウルトラガスは気化温度マイナス40℃のプロパンが多く配合されているため、マイナス20℃のような極寒環境でも安定した火力を出せます。
こちらはプロパンガスの割合が少し低いハイパワーガスです。初冬から厳冬期まで使用できますが、マイナス10℃程度までの使用が想定されているようなので、それ以下の気温になる場合はウルトラガスの方が効率的です。
私は基本的に冬季はウルトラガスを使っています。というのも雪山テント泊登山では雪を溶かして水(お湯)を溶かす作業が必要ですが、これがまあ大変な重労働。少しでも高火力のガスが使いたいのでウルトラガスを愛用しています。
ウルトラガスには難点があり、それはインターネット上で販売されていないこと。登山専門のアウトドア用品店(好日山荘・石井スポーツ・カモシカスポーツなど)に行けば間違いなく置いてありますが、一般のアウトドア用品店だとない場合もあるのでご注意を。
【2】中途半端なガス缶の重量測定
さて、こちらが「受け」となるガス缶です。
約半分ほど消費して200g程残っているようですね。このガス管に他のさらに容量が少ないOD缶のガスを移していきましょう。
上記アダプターを購入すると2つのパーツが同梱されており、今回使うのは右側のOD缶 ⇆ OD缶で使用するタイプ。
左側のアダプターはCB缶 ⇆ OD缶で使用できるようです。
【3】アダプターを使ってOD缶を連結
ガスを受ける側とガスを送る側をガス詰め替えアダプターで連結します。下がガスをもらう側、上がガスを送る側です。液化ガスが上から下に落ちてくるというわけですね。
詰め替え方法はシンプルで、タブを回してやるだけです。
漏れなどの問題は一切起こらず、上から下へ液化ガスが流れ落ちている様子が音からわかりました。
【4】途中で重量を測定
ある程度したところで重量を測ってみます。初めてなので勝手がイマイチわからず、まだ30gしか移動していませんね。
同じ工程を繰り返しますが・・・どうやら全てを出し切ることが難しいようなので、商品ページに書いてあった奥の手を使ってみます。
【5】温度勾配を利用して輸送を効率化
受けとなる側(下側)を冷やし、供給側(上側)を温めることで移動がスムーズになるとのこと。受け側は冷凍庫で少し冷やし、供給側をドライヤーで少し温めてみました。
温度差を利用することでガスの受け渡しがスムーズになり、MAXの370gにすることができました。
これで中途半端な量になってしまったOD缶を新品同様の状態に戻すことに成功です!
ほんの少しだけ残ってしまったOD缶は完全に中身を燃焼させてから廃棄します。ごく僅かしか残っていないような音でしたが、イタチの最後っ屁は割と長く続いたので、自宅でラーメンを食べるのに利用してやると良いかもしれません。
まとめ:ガス交換アダプターは登山者の強い味方
ガス交換アダプター・・・OD缶が自宅に山積みになってしまっている登山愛好家には欠かすことができないアイテムだと感じました。値段も安いですし、問題なく利用できたので、同じ悩みを持っている方はぜひ試してみてください。
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