【四国】石鎚山 登山(夏山・テント泊)山頂より望む極上の夕焼け

霊峰、名峰、西日本最高峰として名高い「石鎚山」を登って来ました!西日本で最も高い山として有名ですが、それ以上に、今回登ってみて感じたのは霊峰としての存在感。山頂には石鎚神社の奥宮があり、神職の方が常時駐在して。お祈りを捧げています。

山頂からの景観は抜群!夕焼け、朝焼けと「これでもかと」目を楽しませてくれました。

それでは、そんな登山記録を振り返ってみます。

目次

コースタイム&登山ルート

1日目(2017/6/4)

  • 10:27 伊予西条駅(バス発)
  • 11:26 石鎚ロープウェイ前(バス着)
  • 11:36 西之川(登山口)
  • 13:45 ロープウェイ分岐点
  • 13:55 成就社
  • 14:20 成就者神門(登山口)
  • 15:30 夜明峠
  • 16:00 石鎚案公衆トイレ休憩所
  • 16:30 三の鎖
  • 16:45 山頂(弥山)
  • 17:00 石鎚山頂 最高点(天狗岳 1982m)
  • 17:10 山頂(南尖峰)

今回の石鎚山登山は2泊3日の行程で登って来ました!石鎚山は日帰りでも登れる山ですが、夕焼け&ご来光の撮影機会を増やすために山泊しています。二の鎖近くがテント場になっているので幕営。

登った登山路は最もメジャーな表参道ルート、ロープウェイが走っている北東からアプローチです。他にもスカイラインから土小屋まで車で上がるルート、原生林の最も保存されている面河渓(おもごけい)ルートなどがあります。

今回の登山の見どころは、新緑で彩られた気持ちの良い登山道。石鎚山頂の迫力ある岩壁。石鎚山の代名詞である天狗岳の屹立(きつりつ)した姿。そして、山頂から望む夕焼けと朝焼けです。

それでは、1日目スタート!(前編で1日目、後編で2~3日目をお届けします)

10:27 伊予西条駅(バス発)

愛媛県の北部に位置する伊予西条駅にやって来ました!到着してすぐ目に留まるのは駅前にある水場。

西条は名水の町として知られ、石鎚山系を水源とした水脈が地下を走っています。地下を掘ればどこでも水が湧くんだそう。「うちぬき水」と呼ばれる豊富な地下水は名水100選に選ばれ、「日本一美味しい水」に選ばれたこともあります。

と、水が美味しいのは嬉しい限り。なんだけど・・・駅前には”口で飲むタイプの水道”しかなくて、これをナルゲンやプラティパスに入れるのに苦労しました(汗)

石鎚山へのアクセスはマイカーか伊予西条駅となります。駅前から登山口(ロープウェイ)までの直行便のバスが出ているのでこれに乗ります。

(参考)石鎚登山ロープウェイ

バスがあるのはありがたい話。便は少ないので要注意。

バスに揺られ、気が付けば山の中、辺り一面深い山に囲まれています。これから始まる石鎚山登山への想いを馳せて、ドキドキしながら登山口へ向かいます。

11:26 石鎚ロープウェイ前(バス着)

約1時間のバス旅が終了!石鎚山ロープウェイまでやって来ました!

めっちゃ、いい天気ー!!!

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昨日、オオヤマツミの神にお願いしたおかげでしょうかね?。

石鎚山は登山口から石鎚山ロープウェイが走っているので、「がっつり登山系」じゃない方でも多くの人が登山を楽しんでいます。一口に登山と言っても楽しみ方は様々。利用できるものは利用したらいいと言うのが私の考え方。

とは言え、今回は初めての登りなのでロープウェイは使わずに歩いて登ります。人気の山域なんですが、ロープウェイ自体は古くからあるので、建物の老朽化が進んでますね(汗)

最高か、最高の天気か。

青と緑のコントラスト。やはり山は良い。

11:36 西之川(登山口)

ロープウェイ前のバス停から歩いて10分、登山口までやって来ました!と、言うかバスここまで来てるやんけ(白目)

歩いて登る方は西之川で降車すれば登山口は目の前です。

遭難にご注意

石鎚山系で遭難する方がいらっしゃるという事です。他の山と比べて特段難しいと言う訳ではありませんが、確かに標高が低い下の方は登山路ではない”道っぽい道”が幾つかあったので、間違えて入り込んでしまうのかもしれません。

「普段ロープウェイを使っているけどたまには歩いてみようか?」と、言う方は特に注意が必要かもですね。

新緑の森林浴の気持ちよさ

標高430mの西之川から登山スタート!まずは新緑美しい木々の中を歩いて行きます。

新緑の森林浴の気持ちよさ、病みつきになっちゃいます。

表参道ルートから上がる人は成就社(じょうじゅしゃ)を目指して歩いて行きます。

足元に目をやればお花が点在しています。新緑と花、緑と青空のコントラスト。この時期ならではの楽しみ方。

一度、正規のルートに入ってしまえば道迷いはないでしょう。下の方の分岐点あたり、間違った方向に入り込まないようにするのが大切。

また、西之川の標高は430m、石鎚山は1980mの山ですので、ロープウェイを使わないとすると標高差は1550mにもなります。登山口からロープウェイの終着点までの登りはそれなりに急登かと。

標高が高くなると笹が多くなり、同時にハエが一気に増えます(笑)

13:45 ロープウェイ分岐点

ロープウェイの終着点からの道と合流しました。今見返すと、石鎚山の山頂まではここから更に4kmもあるんですね。下から登るとなると、なかなか登り甲斐のある山です。

ロープウェイとの合流点からは道がよく整備されてます。

13:55 成就社

成就者がある場所まで到・・着?おや??

石鎚山の中継点には石鎚神社の成就社があります。そこはお店や民宿なんかがあって、割と観光地的なムード。こんなに拓けている場所だとは知らず、下界から水を3L運んでいる男が私です(笑)

お店があるならあるで、利用しない手はありません。

かき氷を頂きます!炎天下の山中でキンキンのかき氷を食べれるなんて、幸せか。

14:20 成就者神門(登山口)

成就社にて安全登山を祈願し、神門から先へ。ここにも登山口と書いてある通り、石鎚山ではロープウェイ利用が一般的なので、「成就社から先が登山」と言われることも多いようです。

成就社から先は、下り??

八丁坂と呼ばれる場所で、一度大きく標高を落とします。せっかく登って来たのにぃ。。

山岳信仰の強い石鎚山では、登る方に「おのぼりさん」、下る方に「おくだりさん」と声をかけるのが習慣となっているそうです。今回の登山では使っている人はいなかったかな(汗)

山開き(7月頭)以降だとまた違うかも?

石鎚山の修行場「鎖」

信仰の対象として石鎚山は昔から多くの人が修行をしてきました。中でもこの鎖は一種の名物となっています。山中には3箇所の鎖場が登場します。

上の写真は「試しの鎖」というもので、これを上り下りできれば上記の3箇所もクリアできるだろうと、自身の体力をチェックする場所。

新緑が爆発してますね!何と鮮やかな樹でしょうか。

15:30 夜明峠

樹林帯を抜けて夜明峠(よあけとおげ)という場所までやってくると・・・

ついに、石鎚山その姿が眼前に大きく広がります!

長い登りを上がった先に、石鎚山の岩壁が登場。

岩壁もですが、山頂から放射状に伸びる雲がかっちょいいー!

鎖があっても大丈夫(迂回路あり)

石鎚山には3箇所の鎖場があるとご紹介しましたが、写真のように迂回路も用意されています。左の鎖を登るのも良し、右手の迂回路から登っても良し。

私は、一の鎖は鎖を、二の鎖は迂回路を使ってみました。

16:00 石鎚山公衆トイレ休憩所

山頂から30分程手前にトイレ&休憩所が用意されています。比較的新しい建物の様で、人気の石鎚山にこれ程しっかりしたトイレがあるのは嬉しいですね。

あれ?そういえば、二の鎖を過ぎたけれど、テント場らしき平地は無かったような??

見落とした??

テント場のマークはあるけれど??

トイレの少し下に広場があるので、ここを幕営地にしようかと思います。二の鎖近くに広場あったのかな?

(後日確認したところ、1張りだけテントを設営できる場所がありました)

テント設営完了!

しかし、若干傾いている広場です(汗)慣れていれば問題ありませんが、斜めの場所で寝るのって結構ストレスなものです。

山と高原地図、あるいは山中の案内板にもキャンプのマークがついているんですが、実際にはテントを張れるようなスペースはほとんどありません。うーん、もしかすると、夜明峠のことをテント場として書いているのかもしれません。石がゴロゴロしている場所ではありますが、一番広々とした広場だったのはあそこだしな・・・。

さあさあ、テントの設営も終わったので山頂を目指します!

残り500mです。

石鎚山の山頂は恐ろしい程に垂直な岩壁が屹立しており、迫力満点。

景色だってこの通り!遠くは西条の市街、右手には瓶ヶ森や笹ヶ峰と言った高峰の展望が素晴らしいんです。

・・・ただいまどこに居るかと言いますと・・・

三の鎖の真っただ中。石鎚山にある鎖は一より二、二より三と厳しさが増すようで、三の鎖はほぼ垂直でガチの岩壁

こんな風に鎖の輪に足をかけながら登っていくんですけど、高所恐怖症の人は発狂するレベルの難易度かも。槍ヶ岳(北アルプス)の垂直梯子なんて児戯のように感じる高度感。

迂回路が用意されているので、ナイトハイクの場合はそっちを利用することにします(白目)

16:45 山頂(弥山)

三の鎖を登った先には、石鎚山の山頂が待っています!

山頂に着いたぞー!!!

石鎚山の山頂の一つである弥山(みせん)からは、この通り!

天狗岳(最高地点)が天に向かってそびえています!

ずっと・・・これが見たかったのよ(涙)

弥山から岩稜を歩いて天狗岳へ向かいます。

写真は道中から弥山を振り返ったところです。弥山には石鎚神社の奥宮があり、あの裏には石鎚頂上山荘もあります。石鎚神社の奥宮は神職の方が常駐されており、石鎚信仰の強さ、深さを感じるところ。

頂上山荘は春~秋の営業。紅葉の時期は超混みそう。

天狗岳への道は左側が垂直に切れ落ちた岩稜となっいます。テンション上がってはしゃいで落ちたらそのまま天狗どころか天国へ行ってしまうので、超要注意。

もう本当、こういう写真を撮りたいがために落ちないよう、本当気を付けてくださいね!

(当方、安全には十分配慮して楽しんでおります。)

この高度感よ。。

17:10 山頂(南尖峰)

天狗岳をスルーしてその奥にある南尖峰(なんせんぽう)まで先に来てみました。石鎚山は最高点の天狗岳、南尖峰、弥山のピークから成る山。

南尖峰から望む天狗岳は弥山からの景色とは大きく表情を変えます。

17:00 石鎚山頂 最高点(天狗岳 1982m)

石鎚山、登頂(天狗岳1982m)しましたー!!!

私は今、西日本で一番高い所にいます。九重よりも、宮之浦よりも、高い所にやって来たぞー!!!

言うまでもなく、石鎚山は日本百名山に選ばれており、選出者の深田久弥さんは著書「日本百名山」の中で、“四国の石鎚山と剣山は異論のない所と思う”と述べており、四国から百名山を選ぶのには悩まなかったそう。

間違いない。100人が選んだら100人が百名山に入れる山です、石鎚山は。

弥山から望む、極上の夕焼け

時刻は19時頃、夕焼けタイムが始まりました。

やばい、今日の夕焼けはやばいぞ。

雲があるのに、一方で空気は澄んでおり、太陽は姿を消さずにスーッと落ちていきます。この日(2017/6/4)は夕陽がきれいだったと喜んでいる写真家が多そう。

これ程に美しい夕景はそうそうありません。

今の時期、石鎚山から太陽は真反対にあるにも関わらず、夕日で天狗岳が照らされ赤く染まります。こんなに綺麗なアーベントロート久しぶりだ。

西側が、とんでもない事になってる(笑)

この日、西側で夕日を撮影していたカメラマン発狂したんじゃなかろうか?そう思うほどの夕焼けでした。ここから見ても海面が赤く染まっているのが確認できます。そして雲が焼けすぎてヤバイ。地面から見る景色も格別でしょうが、2000mレベルの高所から眺める景色も極上。

太陽は一切隠れることなく、水平線へ沈んでいきました。夕日が沈んだ後の残照よ。初日から絶景をありがとう。

夜ご飯は米を炊こう!

今日の夜ご飯はカレーライス!普段はモンベルのアルファ米(白米)を使っていますが、今回は生の米を持っていたので下界から持ってきました。

高所で米を炊くと芯が残りやすいと言われますが、米を炊き始める前に30分程しっかりと水に浸してやることで成功確率がグッと高まります!

炊きたての米でカレーライス、もちろんビールも頂いて、初日は成功裏に幕を閉じました。

・・・2、3日目(後編)へ続く・・・

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コメント一覧 (6件)

  • 夕陽に照らされた石鎚の写真を探していましたが、まさか天狗岳のものが見えるとは思いませんでした。この写真を僕のFacebookのタイムラインにアップしたいのですがよろしいですか?クレジットは何と書けばいいですか?

    • もし大きなサイズの写真がご希望の場合は仰ってくださいね。クレジットは清宮で大丈夫です。

      • ありがとうございます。いつか登って夕陽や朝陽を拝んでみたいと思いますが、晴れていると思って登ってももなかなかこんな景色には遭遇できないでしょうね。お疲れ様でした。

        • 僕のタイムラインに掲載させて頂きました。ブログのアドレスを載せました。もしよければ、アドレスを記入しますので、東温市から見た夕陽に照らされた石鎚連峰をご覧ください。
          https://www.facebook.com/ito.yuzo.5/
          「公開」に設定していいるので、Facebookに登録していなくてもご覧になれると思います。

  • 土小屋から何度か登ったことがあります。鎖では宙づりになって動けなくなった経験があります。西条方面から登るための情報が満載でしたね。要所の写真があり、説明も詳しいですし、何よりも絶景の写真が素晴らしい!山の魅力があふれていました!今度登るときは西条からチャレンジしてみます。(多分ロープウェー)

    • お褒めの言葉ありがとうございます。日本一周中に登っているので時間的にゆとりがあり、とても充実した登山だったことをよく覚えています。またいつか再訪したいです。

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