NIKKOR Z MC 105mm レビュー:愛猫の撮影から物撮りまでこなす単焦点/中望遠レンズ

サイベリアンのノアをお迎えしてから数日後、ペット撮影のために単焦点レンズを購入しました。

NIKKOR Z MC 105mm f2.8 です。

猫ちゃんなので自宅での写真が基本。明るいレンズが使いやすいということで単焦点レンズを久しぶりに新調しました。作例とともにレンズのレビューをしていきたいと思います。

目次

NIKKORZ MC 105mm の概要

焦点距離105mmの単焦点レンズです。ニコンの言うところのマイクロレンズ、世の中で言うところのマクロレンズ。単焦点レンズなので写りの良さは言うまでもなくピカイチ。ズームレンズとは一味違った「深み」がありますね。

これは私の持論なのですが、画質にこだわるのであればカメラ本体やメーカーの違いを議論するのではなく、単焦点レンズを使うのが一番だと思っています。

単焦点レンズは特定の焦点距離でしか撮影できないという「縛り」がありますが、画質に関してはズームレンズより格段にきれい。具体的に何が違うかと言えば、得られる画が精細かつ立体的(だと私は思っています)。画質にこだわるのであれば単焦点レンズを選ぶべきです。

NIKKOR Z 24-200mmとのサイズ比較

私が風景撮影で愛用している高倍率ズームレンズ24-200mmとのサイズ比較です。こうして並べて見ると、片や24mmから200mmまで撮影できるのに対して、新調したマクロレンズは105mmでしか撮影できない割にサイズは大きいので、それはその分、きれいに撮れなきゃ納得がいかないというものです(笑)

フードのサイズがボディと比較してかなり大きいですね。S-Lineということで、ニコンの「最高峰レンズですよ」というお墨付き。

基本スペックをおさらい

最短撮影距離撮像面から0.29m
最大撮影倍率1倍
質量約630g

単焦点レンズは大きくて重たいが当たり前でしたが、手持ちで使ってもストレスにならないサイズ感と重量だと思います。私のようにペット撮影で使う場合は手持ちになることが多いと思いますので、この辺りの感覚は大切。

手持ちで撮った観葉植物の新芽

マイクロ(マクロレンズ)ですので当然マクロ撮影も可能です。実は、今回単焦点レンズの中でもマクロレンズを選んだの理由の一つがこれ。将来的には高山植物をマクロ撮影するのも面白いなと思い、せっかく単焦点レンズを買うなら、マクロも取れるこのレンズを選びました。

風景を撮るのに105mmを選ぶ人は少ないと思いますので、基本用途は①花や昆虫などのマクロ撮影②ポートレート(私はペット)かなと思います。あるいは③商品などの物撮りでも力を発揮してくれるレンズです。

ニコンの商品説明でもちょうどその3ジャンルが撮影サンプルとして掲載されていますね。

50mm or 105mm どちらを選ぶ?

マクロレンズではスナップに向いている50mm f2.8もあります。こちらの方がレンズとしての取り扱いは簡単ですし、気軽に撮影できますが、猫の撮影で50mmだと結構寄る必要がありますので、向き不向きは被写体次第かなと思います。

また、マクロレンズとして使用するなら50mmだとちょっと物足りないかなと思い、105mmを選びました。被写体にどうせ寄るなら食いつくようにクローズアップできる105mmの方がパンチが効いて良いかなと思った次第です。

単焦点レンズとペット(猫)撮影の相性

ポートレートのように動きをコントロールできる(意思疎通できる)相手であればいいのですが、ペットではそうもいきません。中でも猫ちゃんの動きは神出鬼没で予測しにくいこと、被写体としてかなり小さいことから、焦点距離を調整できない単焦点レンズがあらゆるシーンで活躍する万能レンズだとは思いません。

しかし、それでも単焦点レンズを選ぶべき理由がいくつかあるのでご紹介します。

明るいレンズは自宅で大正義

それでも単焦点レンズを選んだのは、猫ならではの事情があったりします。家猫の撮影は自宅での撮影が99.9%になりますので、大前提として明るいレンズ(F値2.8以下)は大正義。日光が入る日中でもISO1000以上で撮ることが基本ですし、ちょっと暗い時間帯ならISO2000 – ISO4000くらいは当たり前。

そうなってくると、基本はF2.8のように絞りを開放して撮ることがほとんど。自宅での撮影、特に手持ちでは明るいレンズが大正義なのです。

きれいな写真を残したい

単焦点レンズの画質がきれいなのはこれまでの経験からよくわかっていました。愛する我が子(人であれペットであれ)の写真はきれいに残したい、そう思うのは当たり前の話。特に、室内での撮影はレンズを間違えると暗くて汚い写真になってしまうリスクが高いもの。

その点、生き物を撮るのに単焦点レンズは筆頭候補です。

グッと寄れる最短撮影距離

私が風景で使っている24mm-200mmなんていうレンズは自宅でのペット撮影には最も適さないものの一つです。このレンズは山岳写真のように遠くのものを撮るのに向いていますが、最短撮影距離が非常に長く、例えば目の前にいるペットにレンズを向けても全然ピントが合いません。

一方、マクロレンズというのは近くを撮るのが本来の仕事であり、そのように設計されています。目の前にいる愛しのニャンコにグッと寄ってダイナミックな写真を撮ることが可能です。

吸い寄せられるような猫の瞳

特に、焦点距離105mmは離れていても大きく写すことができますので、近寄っても遠くからでも撮れるのが最大の武器ではないでしょうか。

単焦点レンズと物撮りの相性

単焦点レンズは物撮りにも向いているとご紹介しましたが、その理由は、やはり単焦点レンズならではの立体感・奥行きゆえです。物を撮るということは、その物体の空気感を伝えるということ。遠く離れた風景とは異なり、目の前にある物体は立体感を伝えるのがとても重要。

単焦点レンズはその点とても優れていますので、物撮りに向いています。例えばネットショッピングで商品画像を撮影する、あるいは自分の商品をブランディングするために画像を撮ることもあるでしょう。他には、アフィリエイターさんやブロガーさんが商品を紹介する場合。

こう言った時にズームレンズではなく単焦点レンズを使うと立体的で空気感の伝わるアカ抜けた写真が撮れます。

マクロレンズは寄ることが仕事だと書いた通り、商品の質感を伝えるのも大得意。きれいに写りすぎるので本気で撮るなら埃に気をつけなきゃならないほど。

私はブログで商品レビューや商品紹介をする機会も多いので、その点でも単焦点レンズ・マクロレンズというのは相性がいい。この点で言えば50mmでも105mmでもどちらでもいいのですが、強いて言えば、背景を強くボカしたいのであれば105mmを、軽いレンズで手軽に撮りたいのであれば50mmが向いていますね。

105mm(中望遠)とペット撮影

自宅でペット(猫)を撮るのに最適な焦点距離はどれくらいかといえば・・・一長一短あって選ぶのは難しいところ。上述のように、105mmくらいの中望遠なら少し離れたところから撮影できるので、猫のように「こちらの動きに敏感」な動物の撮影に向いてます。

猫の可愛い仕草を撮ろうにも、近づくとこちらに反応してその仕草をやめてしまう・・・なんてことは本当にザラなので、ある程度遠く離れていても撮れる中望遠が個人的にはおすすめ。

繰り返しになりますが、例えば近づいてもあまり警戒されない動物、例えば犬であれば50mmの方が取り回しはしやすいと思います。単焦点レンズなので、被写体との距離は自分が動いて調整する必要があるため、105mmでは狭い室内で撮りにくい可能性があるからです。

一般には焦点距離24mmまでを広角、24mmから70mmを標準、70mmから105mm/120mmあたりを中望遠、105/120mm以上を望遠と呼びます。※ 35mm換算フルサイズのカメラでの話です。

NIKKOR Z MC 105mm f2.8 の良いとこ悪いところ

重複するところもありますが、NIKKOR Z MC105mm f/2.8mmの良いところと悪いところをまとめてみます。

  • 単焦点ならではのトロけるような背景ボケ
  • 単焦点ならではの最高画質
  • 立体感を感じる奥行きのある画
  • 遠く離れたところでも撮影できる中望遠の強み
  • F2.8という明るさが室内撮影をサポート
  • こなれた値段設定
  • マクロ撮影からポートレートまでこなす器用さ
  • 105mmしか撮れない融通の効かなさ
  • 105mmしか撮れないのにこのレンズのデカさと重さ
  • フードが大きい(実はペットからの攻撃を守ってくれる)
  • 風景との相性はいまひとつ

マクロ撮影もしたい人、ポートレートや動物撮影用の明るいレンズを探している人にとって、とてもいい選択肢になると思います。自信を持っておすすめできる良いレンズでした。

風景撮影では24-200mmを使っており、こちらもかなりおすすめです。こんなに便利でしっかり写るレンズは他にない。24-105mmで足りるならそちらでも◎

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