【北アルプス】涸沢帰りにパノラマコースから行く奥又白池:ルートや難易度について

穂高岳を縦走して涸沢に向かった後、パノラマコースを利用して上高地へと下山したんですが、パノラマコースの途中で、奥又白池へ通じる分岐点を通ることを知り、行ってみる事に!奥又白池メインの計画だとちょっと寂しいし、でも行ってみたいという気持ちだったのでちょうどいい機会でしたね。

目次

北アルプスの瞳「奥又白池」

パノラマコースは涸沢と新村橋、しいては徳沢へと通じる破線ルートの事で、その途中に中畠新道へと通じる分岐点があります。中畠新道は奥又白池山へと通じる道なんですが、山と高原地図には「熟達者向け」と書かれていて、実際どうなのか気になってたんです。

地図上で言いますと、涸沢から下って来て最後に「くいッ」と左に伸びている道が中畠新道です。奥又白池はクライマーのベース/キャンプ地として知られ、北アルプスの瞳とも呼ばれている秘境。前穂高岳が池にリフレクションしてかっこいいみたい

実際に行ってみた結論としまして「①めっちゃ急登 ②クライミング要素なし ③北アルプス初心者は行かない方が無難 ④道は明瞭」という感じでした。

“行きたいけど、行けるの??”と気になっている方がいるかは分かりませんが、その道筋を記録に残しておこうと思います。

涸沢~パノラマコース

涸沢で紅葉とモルゲンロートを見た後の話です。

パノラマコースを歩いて徳沢方面を目指して下山します。

パノラマコースは「山と高原地図」で破線ルートとなっていますが、北アルプス登山するような方であれば、注意して歩けば心配いりません。

中畠新道分岐

さあさあ、中畠新道分岐までやって来ました!目印はこの岩ですね。近くには沢が流れていて、水分補給可能な休憩適地です。

奥又白池へはこの岩の裏からスタートします。岩のトレースがあるので、入り口で迷う事はないでしょう。ただし、「奥又白池」や「中畠新道分岐」などの看板はありませんのでご注意ください。むしろ岩には「✖マーク」が付いていています。

中畠新道は相当な急登です。上で幕営予定がないのであれば、アタックザックなどを利用して軽荷で行った方が良いかも?

私はバルトロを使っていますが、もともとアタックザックが付属されてます。これに「水、カロリーメイト、モバイルバッテリー、レンズ」を入れて出撃です!

分岐点から見た景色はこんな感じ。特徴的な尾根があるので見紛う心配はありません。しかし、この雰囲気。整備された一般登山道ではなさそうだなという感じがビシバシ伝わってきますね。

実際、行こうか悩んでいる方が他にも何名かいらっしゃいましたが、どこから行くのか一見分かりにくいのでやめている様子でした。

地図を見ると尾根筋を登るよう書いてありますが、実際その通り、あの特徴的な尾根の中に突っ込んでいきます。左の沢「松高ルンゼ」の方が歩きやすそうに見えますが、尾根の中へ突っ込んでいってください。

奥又白池への登山道

尾根の入り口まで行けばワシのマークの慰霊碑があるので迷う心配はありませんね。

入口はこんな雰囲気で、岩と松が入り混じっています。

尾根を上がっていくんですが、この道が相当に、辛辣な程に急登です。

道は狭く、序盤は基本的に迷子になるような心配はありません。とにかく急坂を上がっていくハードワーク。樹林帯で展望は効かず「道あってるかな?」と心配になりますが、トレース上を歩いている限り大丈夫です。

北アルプスの整備されている道とは違います。何と言うか「山に対して挑戦している!」というような、ある意味では登山の厳しさや醍醐味を味わえる道だなと思いました。なので、安心安全でワイワイ歩きたいという方にはハッキリと不向。

草木がうるさい場所もありますが、トレースは割としっかりしていて、その点は安心できました。

急登の樹林帯を抜けると岩壁が見えてきました。今日の穂高岳はガスっていますが、東側から登っているので時折ガスが切れる場面も。

最終的にはあの岩壁近くまで登っていきます。

樹林帯の後は割と歩きやすい道になります。

道が広くなってきますので、とにかくトレースから外れないようにだけ気を付けて登っていきます。

たまにピンクテープが付いている場所もありました。

この辺まで来ると岩場歩きになるんですが、足場は自分で選んで歩くような形。特にクライミングの要素があるわけではなく、登山道の難易度としては穂高縦走などに比べて全然易しいです。

「熟達者向け」は言い過ぎか!?とも思いましたが、人が少ない事や整備状況を考えると、そうなのかなぁという気もしてきます。何にしても、北アルプスであれ他の山であれ、日常的に登山をしている方であれば問題ないと思いました

いよいよ岩壁が近くなると、左方向に巻きながら登っていきます。

常念山脈の展望が見事ですね。今日はヤマテン予報通り、穂高・槍・笠などはガスっていますが東の常念山脈は青空が見えてます。

この的中率はさすがだなと、改めてヤマテンの凄さを感じました。

岩場を左から巻いて行くと、最後細い道になり。青空が見えた所でゴールの予感。

奥又白池:前穂高岳「北尾根」の展望地

不安な気持ちもありましたが、無事に奥又白池までやって来ましたー。

自分にとって新しい道を開拓する時はドキドキしますね。でも、それが登山の楽しみであり、やりがいだなと改めて感じます。

急坂を上がった先には、思っていたよりずっと大きな池がありました。これが奥又白池か!!

池の先にそびえるのは前穂高岳!!

前穂高岳北尾根が池に映る光景は一見の価値ありです。しかし・・・池がマジで思ったより大きいのと、池までの距離が短いので全景を入れるのが難しい。

ちょっと青空が覗いた瞬間を狙ってパシャリ。

クライマー達はあの岩壁から前穂高岳へと登ります。ごいすー。ちょっと、クライミングできるようになりたいと思っちゃいますね。

奥又白池は正式な幕営地ではありませんが、クライマー達のベースキャンプ地となっているので、普通に幕営しています。15張くらいはいけそうかなと。しっかり整地もされてました。

東を向いているので、幕営してご来光を狙うのも良さそうですね。

コースタイム(中畠新道分岐~奥又白池)

  • 9:50 中畠新道分岐
  • 11:00 奥又白池(着)

登りで1時間10分かかっています。これはアタックザック・荷軽でのタイムですので、テントを担ぐ場合は1時間30分~2時間程度見た方が良さそうですね。

  • 11:30 奥又白池(発)
  • 12:20 中畠新道分岐

初めて奥又白池に行ってみての感想

  1. とにかく急登:序盤の樹林帯が激坂。
  2. クライミング要素なし:そこは安心できます。
  3. 北アルプス初心者は行かない方が無難:人が少ないです。
  4. 道は明瞭:トレースはしっかりしてましたね。無雪期は道迷いの心配はないと思います。

プランとしては、朝一で上高地に入れば日帰りも可能。徳沢で一泊して余裕を持って行くのも良いですね。私のように涸沢の帰りに寄るのもありだと思います。

以上、奥又白池のレポートでした。奥又白池への登山を考えている方の参考になれば幸いです。

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