こんにちは!自転車日本一周もついに1か月!本日は記念すべき30日目でした。パソコンが壊れたりレンズが壊れたりと、トラブルもありましたが、全体を見てみればできすぎなくらいの1か月だったと思います
それでは!記念すべき30日目いってみよー!
おはようございます。今朝はグリーンパーク不忘(ふぼう)という山の中にあるキャンプサイトで目覚めました。見てこの開放感!キャンプ場独占ですよ?独り占めですよ?・・・ほとんど野宿と変わらねーじゃねーか٩(◦`□´◦)۶ 笑
でもまあ、電源を確保することができたのでよしとしましょう。コーヒー飲んで荷物片付けて、8時半頃ゆったりと出発です。
グリーンパーク不忘から出発
そんなゆっくりで大丈夫?あれ?今日は蔵王山登るんじゃなかったの?
いや、それがですね。ずーっと晴れの予報だったはずなんですけど、今日だけ曇り/雨の予報にいきなり変わってたんです。明日からはまた晴れのようなので、1日スケジュールをずらして、登山は明日にします。
空を見れば何となく雲が多い感じもする。
ここを右に曲がれば昨日訪れた蔵王キツネ村!意外と地元の人で来たことない人多いみたい(後日談)。
「地元だといつでも行けるから意外と行ったことない」ってことありますもんね。
遠刈田方面を目指す
明日、蔵王山に登るため今日は麓の遠刈田温泉まで進み、温泉に入ってゆっくりしよう。
そう考えていると、目の前に看板が・・・
弥治郎こけし村
ほほう?実は、これから向かう遠刈田は温泉だけでなく、こけし発祥の地としても有名です。「折角の機会だし、今日は伝統文化としてこけしについて学ぶか」という発想が頭をよぎり、それなら時間もあるしこの弥治郎こけし村も行ってみよう。
そんな風に思ったわけです。
が!
この判断があんなことになるなんて、この時知るよしもありません(涙
4kmなんてあっという間だぜい!とか思って走りだすと、下り坂が続きます。しかも、かなりの傾斜です。
最高54kmという速度まで叩きだして絶好調!
ですが・・・
こ、これはいつまで下るわけ?
・・・もしや、4kmずーっとこの調子で下り坂?
このまま下山してしまいそうな勢いで下り、帰りを思うと顔面蒼白になりましたね。
とはいえ!これだけ下ったからには引き返せない٩(◦`□´◦)۶
そんな想いで弥治郎こけし集落に着きました。
こけし作っているような雰囲気はあるものの、留守なのか朝早すぎるのかお店は開いてないですね。
工人さんの看板があるも、ご留守の様子・・・
ま、まさかこれでお終いとは言うまいな?
やばい。収穫ゼロだったらと思うと、脂汗出てきました。
・・・
ウロウロ、キョロキョロしてるとお母さんが出てきてくれて、下にこけし館があるから行ってみたらどうかと教えていただきました!
こちらがこけし館!
中にはこけしの販売コーナーやこけしの歴史、文化、発展、系統による違いなどが数多くの展示と共に説明されています。入館料は無料!
写真撮影禁止だったので、中の様子はご紹介できませんが、すごい良かったです!
こけしの歴史や文化を学ぶ機会なんてそうそうありませんからね。とても興味深かったです。
遠刈田に行くため、辿るべき道はただ一つ。
先ほど下った激坂を上るのみ。
辛い、辛い坂道です。5~7km/h程の低速でゆっくり上りながら、こんなこと考えてました。
「このタイミングで、弥治郎こけし集落に行かなかったら、今後の人生で行くことはなかっただろうな。」
そう思うと、ちょっと辛くても足を伸ばす価値ってある。こけしについてもすごい勉強になったし、坂を登って筋トレになるし。
あれ?良いことしかない?
旅をしていると「色々なことを経験して吸収したい」欲がすごいので、とにかく行動します。その結果、ちょっとポジティブな考えができるようになってきた気がしてます(╹◡╹)
毎日自転車乗っているからから、少しずつ筋力もついてきて、思っていたより楽に上りきることができました!
坂の途中で缶コーヒーの差し入れもいただきました!ありがとうございます!
旅のことを感心してくださった一方、こんな事も仰ってました。
「野宿なんてよくできるなー!熊とか怖くない?俺なんて車に熊当たったことあるからさ(笑)」
「怖さを知らないからできちゃうのかなぁ」
・・・その通りかも。実際、一回でも熊とかみたら野宿超怖くなりそう。本当注意しないとね。
実績あるし(笑
いや、笑えないけどね٩(◦`□´◦)۶
遠刈田に向かう途中、とても魅力的な看板を発見!
行こうと思ったんだけど、水芭蕉の見頃は4月いっぱいとのことで断念( ;∀;)
昨日止まったキャンプ場から遠刈田までは下り坂で(弥治郎こけし集落にいかなければ)あっという間!
さあ、遠刈田に着こうかというところで、こけしの里という看板が目に入りました。
何事にも「発祥」には深い意味があります。どんな伝統文化にも始まりがある。その場所に来たからには、文化を体感しないなんてもったいない。
弥治郎こけし集落に行き、こけしモードになっている清宮はワクワクしながらこけしの里へ!
丑蔵型こけし
おおー!
「丑蔵庵」ってなんて読むんだろう・・・うしぞうあん?すごい名前のお店ですね。
このお店では実際にこけしを作り、販売しています。
店内でこけしを見ながらお母さんに色々と教えていただきました。
こけしには11の系統がありますが、いずれも東北。東北は雪と温泉が多い地域。積雪していても家の中で作業ができ、作ったこけしを温泉街で売ることができたので、東北でこけしは発展したそうです。良質な木材に恵まれたことも理由の一つ。
そもそもこけしって何なのさ?ということですが、昔はこけしをおぶって遊んだり、温泉街に来たら必ずと言っていいほどお土産に買ったようです。昔は木地の玩具だったんです。
時代は進み、今ではおもちゃとして使うことはないですが、こけしを集めるのが好きな方が多くいるようで、好きな系統、好きな表情、好きな作者など、自分のコレクションとしてこけしを買う方が中心と言います。
日本の伝統文化は海外でちょっとしたブームになっていますが、外国人で買う人も多いとか。
こけしの発祥について、実はわかっていないこともあるようです。
一ついえるのは、こけしの系統の中でも、ここ遠刈田と鳴子が最も古いこけしであるということ。
遠刈田こけしは頭が大きく胴が細いので女の子が背負って遊びやすかったといいます。おかっぱ頭や細い切れ目、花柄模様などが特徴です。
他の系統のこけしを見ると、系統によって全然違う!興味があるかたは是非調べてみてください。
11系統とは・・・
(福島県)→ 土湯系
(宮城県)→ 弥治郎系、遠刈田系、鳴子系、作並系
(山形県)→ 肘折系、山形系、蔵王系
(秋田県)→ 木地山系
(岩手県)→ 南部系
(青森県)→ 津軽系
そんな話をしていると、お父さんが来て「ろくろ」の実演を見せてくださることに!!!
やったー!
工人が作業しているところが見れるなんて最高。これも弥治郎こけし集落行って、こけしに興味持ったおかげやで。
こけしを一から作るのでは時間がかかるので、こまを作ってくださると言います。
ろくろに木材をセットして、
形を作って、
細部を調整する。
紙やすりを使って表面を滑らかに。
紙やすりの後、草を乾燥させた自然のやすりでさらに磨いていました。
紙やすりとは「細かさ、粗さ」が違うんだそうです。
見事な筆遣いで朱色を入れて、
緑色を併せます、
こまの上部を作っていく。
間近で実演して見せていただいただけでなく、各作業を親切にご説明いただいたり、こけしの歴史や系統などについても教えていただきまし。
その後は旅の話もすることができました。工人の方と、このようにお話することができるなんて!
お父さんが仕事をする作業場!かっくいいー!
お土産でこけしを買っても破壊する可能性が高すぎるので、代わりにこけしラムネをいただくことに。
遠刈田こけしを今に伝える工人のお父さんとお写真も撮らせていただきました!
ちなみに、この丑蔵庵の丑蔵(うしぞう)ですが、おじいちゃんの名前なんですって。丑蔵とかかっこよすぎ!
遠刈田温泉
こけしの里から少し行くと、遠刈田温泉の入り口、こけし橋が見えてきます。
橋にこけしがある所もそう多くないのでは?
そして!着きましたー!
蔵王町にある遠刈田温泉(とおがったおんせん)です。
ここはこけし発祥の地としてだけでなく、名湯としても有名。
温泉はいるぞー!
旅をしていると、お風呂に入れる回数が限られる、そうするとお風呂に入るだけで至上の幸せを感じますが、温泉ならなお一層幸せ。さっそく温泉に入ろうー!
っと、その前に腹ごしらえ。時刻は14時を回っており、腹ペコです。
お昼ご飯はここ、みこし。
実は、丑蔵庵のお父さんにおすすめのお店を教えてもらってました。「みこしの野菜炒め定食は若者をうならせる」とのことでした。
ふふふ、旅人の胃袋なめてもらっちゃ困りますぜ?
そして、注文した野菜炒め定食がこちら!
うっまそー!!!
鉄板に乗ってるのいいね!お皿からはみ出るボリュームもいい!ぐはっ、見ただけでノックアウトですわ。
味もうんまい!かっこむように食べ、あっという間に平らげました。
このお浸しはほうれん草、ではないんです。これは山菜の王様「シドケ(モミジガサ)」。山の奥の方に生えています。独特の歯ごたえとほろ苦さが特徴。
山菜はゼンマイのような聞きなれたものから、シドケのように知らないものまでたくさんあって奥が深い。
美味しいお昼ご飯を堪能して外に出ると、すこし雨が降っていたみたい。
野晒しの状態だったから、荷物が少し濡れるという痛手を被る。
まあしょうがない!さあっ!温泉にいきましょー!
っと、再びその前に、今日の宿を確認しておこう。
それがこちら!昔は金山だったという、遠刈田公園。
キャンプ場?
いーえ、ただの公園です。しかし、毎日のようにテントを張っている人がいます。
ここは遠刈田公園キャンプ適地といって、「公園だけども、キャンプが公認(黙認?)されている」不思議なところです。水場とトイレがある上に公園なのでタダ!旅人にはもってこいの場所ですね。
今日はここに泊まろうかと思います。
BBQに乱入!
温泉に向かう途中で、一台の軽トラが後ろにピタッとついてきている。
ん?
日本一周が珍しいのかな?と、思っていると「今日泊まるところあるのー?!」と、男性から声をかけられる。
「観光地だし、宿の勧誘とかかな?」と思っていると、そうではなく、日本一周している人の話が聞きたい、応援したいと声をかけてもらいました。
しかも!今日たまたま遠刈田小学校の運動会があったらしく、その打ち上げでBBQをやるから来ないかとお誘いいただきました!
そんな場に参加していいのかなと思いながらも、温泉に入ったら参加するとお伝えし、とりあえず温泉にいくことに。
温泉はBBQ会場から(たまたま)すぐにある「まほろばの湯」というところ。
内風呂も露天風呂も堪能し、身体をピッカピカに磨いたところで外に出ると・・・
めっちゃ雨降ってる!( ;∀;)
荷物がかなり濡れてしまった。屋根がなかったんだよなぁ。
・・・
その後、BBQ会場であるお宅へ行くと!
「きたきたー!」「ね!日本一周の人くるっていったでしょ!」
ワイワイと歓迎していただきました。
ずうずうしいと思いながらも、声をかけてくださったお父さんが本当に素敵な人で、遠慮しなくていいから食って話して楽しんで!と、歓迎してくださり、ご馳走をいただきました。
牡蠣!ホタテ!サザエ!牛タン!ビール!
・・・楽園?笑
大層豪華なBBQに参加させていただき、遠刈田の話や旅の話をしていたらあっという間に夜の8時、まだ雨ザアーザアー。
さらに話して夜の9時。雨は上がったものの、漆黒の闇の中、遠刈田公園まで行って雨に濡れた芝にテントを張る、か?
な、なんと、そのままご自宅に泊めていただきました( ;∀;)
いい表情してるねー!
写真はありませんが、大・豪・邸!
東京でこんな家に住んだら1臆円じゃすまないでしょう。そんな素敵なご自宅で、お布団で寝させていただき、1秒かからず爆睡。
・・・
「遠刈田に来てくれて嬉しい。自分ができないような旅をしてくれている、それが嬉しいし応援したくなる」
ただ好きで旅をしているだけなのに、ここまで言っていただけるとは、そして、ここまで良くしてもらえるとは・・・この場では恩をお返しできない。
まずできることは、日本一周達成すること、そして報告しに行くことかなと思ってます。
今日天気が崩れて蔵王山に行かなかったことが、こけしについて勉強したことが、そしてまほろばの湯に行ったことが、さらに、たまたま運動会の日に遠刈田に来たことで、こんなご縁に恵まれました。
本当に、恵まれています。感謝、感謝です。
走行距離 | 33km |
総走行距離 | 1002km |
スタート | キャンプサイト「グリーンパーク不忘」 |
ゴール | 友人知人宅「北岡家」 |
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コメント一覧 (2件)
素敵なツーリング継続中何よりです。小生も先週蔵王HC参加たっぷりと、苦悶を楽しみました。 心優しき人々との出会いは、旅人への最高のプレゼントですね。私もほっこり。 尚こけし館への下り坂は地元の人たちは、パイロット道と呼ばれてます、テイクオフしそうだから? 宮城県たっぷりと、堪能してくださいね、
こめんとありがとうございます!
自転車レース参加されたんですね!すごいです!
私もすべての荷物を降ろした本気状態で上ったらどれくらいでいけるのか、
試してみたかったです笑
御恩を受けてばかりで、それでいいのか・・・なんて葛藤もあったりしますが、
今は素直にお世話になろうと、ご厚意に甘えようと思っています。
本当に、ありがたいかぎりです。
パイロット道!確かに起伏の大きい直線だったのでテイクオフできそうかも笑
宮城県も後数日ですが、たっぷり楽しもうと思います(๑╹ڡ╹๑)p♪