自転車日本一周279日目、三重県の名勝「夫婦岩」近くにある駐車場からスタート!駐車場の奥の方に東屋があったので、その裏にテントを張って幕営させてもらいました。
ここから夫婦岩までは自転車で10分かからない近場。自転車でも車でも、夫婦岩とご来光を撮る場合に便利ですね。
二見興玉神社から望む夫婦岩とご来光
三重県の伊勢近く、二見という場所にある二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)の境内から拝むことができる夫婦岩。東面に位置し、夏の時期は岩と岩の間からご来光があがるため、日の出の写真スポットとして人気があります。
ご来光まで余裕をもって来たつもりですが、平日にもかかわらず既に数名の方が三脚を構えてました。到着時、既に空がオレンジ色に染まっていていい感じです。奥の方にうじゃうじゃしているのは雲。雲が無ければ富士山も見えるそうですよ!
岩と岩の間、縄の上からご来光が上がって来ました!梅雨の時期だというのに、肝心な時はしっかり晴れてくれるのは、本当にありがたいで。
雲から太陽がしっかりと出てきました!とても力強いご来光です。空を、海をオレンジ色に染める太陽。ここが伊勢に近い場所であることを考えると、あの太陽に天照(アマテラス)を連想しますね。
少し位置を変えて鳥居と太陽を重ねてみました。これだけ素晴らしい景色だと、どう撮ってもいい感じにしかなりません。
上空に印象的な雲があるわけではないので、望遠レンズを使って太陽をできるだけ大きく写し、印象的な写真にしようとウロチョロ。日本一周中で見たご来光では、一番いい感じに撮れたかもしれません…!
太陽が上がるとオレンジ色から辺りは黄色一色に。
境内(撮影場所)から夫婦岩まではそれなりに距離があります。標準レンズではイマイチ迫力に欠けるので、ここは必ず望遠レンズを用意して撮影に臨みたいですね(๑╹ڡ╹๑)p♪
二見興玉神社の祭神は猿田彦(さるたひこ)と言う神様で、猿田彦の神使(しんし:神の使いとされる動物)が蛙なんだそうです。境内には至る所に蛙の石像が安置されています。神使としては、稲荷神社の狐は有名ですね。太宰府天満宮に行くと牛の姿も見えます。
蛙には「無事に帰る」という意味があります。猿田彦は「道案内(道開き)」の神様なので、ある種の験担ぎですね。ちなみに、私は日本一周出発前に友人から蛙のお守りを頂きました。無事に帰るのが、家族や友達にできる、一番大切な事ですよね。
ちなみにのちなみにで、そのお守りを見返したら熊野神社でした。
熊野神社についてはコチラの記事をどうぞ!(熊野大社は日本全国にある熊野神社の総本社)
伊勢神宮~日本最高位の神社~
夫婦岩の撮影の後、やって来たのは伊勢神宮。
伊勢神宮は他の神社と区別するために”伊勢”神宮と言われますが、正式名称は「神宮」と地域名を付けません。そもそも〇〇神宮とは〇〇神社より格が高い神社に用いられますが、その中でも、最高位にあることが名前からも分かります。
まずやってきたのは伊勢神宮の外宮(げくう)です。
伊勢神宮は外宮、内宮の二つから構成され、距離が離れているので参拝には移動が必要。また、外宮に参拝したのち内宮へ行くのが正しい作法とされています。
外宮の祭神「豊宇気毘売神」~食物・穀物の神様~
外宮の祭神は豊宇気毘売神(トヨオウケヒメ)という神様。イザナミが火の神様を産んで火傷を負った後、尿から産まれた神様「ワクムスビ」の子供にあたる神様です。
伊勢神宮に祀られているくらいです。極めて重要な位置づけなのは間違いありません。これはトヨウケヒメがアマテラスの食事係(御饌都神)だったからです。アマテラスが鎮座した伊勢の内宮と比べ、外宮は500年後に創祀されています。アマテラスが伊勢に鎮座した後、丹後からトヨウケヒメを迎え、内宮に近い地に神殿を建てたと。
外宮も内宮も、トヨウケヒメとアマテラスの荒魂(あらみたま)を祀る別宮があります。荒魂とは神様の怖い面の事。神様をきちんと祀れば幸いをもたらし(和魂)、無礼を働けば災いを起こす(荒魂)と言われています。私たちが神様を丁重に祀っているのはこの辺の事情もありそうです。
それにしても、伊勢神宮は驚くほどにシンプルで美しい。無駄なものは一切ありません。神様の説明や神社の由緒なんかも、入り口に看板があるだけで、中に入ると一切ありません。ごちゃごちゃした観光要素は一切合切省略されており、真に神社の美しさを感じられる場所だと言えそうです。
写真は関係ない水面への映り込みですが(笑)
外宮から内宮へ移動、途中で猿田彦神社へ
外宮での参拝を終え、内宮へ移動します!歩いて行くのは骨が折れるので、車か自転車が欲しいですね。途中に猿田彦神社があるので寄っていきます。
神社の祭神は、名前の通り猿田彦です。上述の二見興玉神社の祭神も猿田彦でした。猿田彦とは、天孫ニニギノミコトが天下りをする際、高天原から地上への天下りする際、先導すると自ら名乗り出た神様。そのことから、道開きの神様として知られています。
日本最高神「天照(アマテラス)」が祀られる伊勢神宮 内宮へ
宇治橋を渡り、五十鈴川で禊をしてから正宮へと向かいます。
外宮同様、一切無駄のないシンプルな構造です。
こちらが、天照大神(アマテラス)が祭られている正宮です。写真撮影はこの階段の下からしかできません。アマテラスは太陽の神様であり、天皇家の祖先にあたる神様。しいては、日本国民の総氏神(日本国民の祖先だという事)として、日本の神様の最高位として崇められています。
稲作が中心だった昔の日本では、農作物を育てるのに太陽が必要不可欠であり、必然的に、太陽の神様であるアマテラスは重要視されてきました。スサノオとの誓約、天岩戸、国譲り、天孫降臨と様々な場面で登場するアマテラス。日本神話を語る上で欠かすことができない存在です。
内宮には三種の神器の一つ八咫鏡(やたのかがみ)も祀られています。これは天皇ですら実見したことがない幻的な存在。天皇の即位の際に継承されますが、恐らく日本にある物の中で最も謎に包まれている物の一つでしょう。我々一般ピーポーには縁遠い話ですね(笑)
伊勢神宮の正宮は奥まで行けないので、写真的に映える場所があまりありません。私の想像より遥かにシンプルで無駄がない造りで、本当に驚きました。
「赤福」を食べに行こう
伊勢神宮前、おかげ横丁には商店が並びます。その中でも、ここに来たら外すことができない赤福へ!
あんこでお餅を包んだなシンプルな和菓子。
ほうじ茶と一緒にできたてを頂きます。2個で210円とお安く、縁側で食べられるのが嬉しい。蝉の声を聞きながらリラックスタイム。
美味しいのですぐにお代わり(笑)
赤福のかき氷もありましたが、これは次の機会に取っておこうと思います。
月の神様「ツクヨミ」を祀る月讀宮へ
天照には弟にあたる神様がます。夜の世界を統べる、月の神様「ツクヨミ」です。
イザナギが黄泉の国から帰った後、禊をして右目を洗ったときに産まれたのがツクヨミ、アマテラスが左目を洗ったときに産まれたことからも、太陽と月という関係からも、相対する立ち位置なのは明らか。
月の神様という事で、月の満ち欠け、つまりは暦を司る神様でもあります。
アマテラスの弟です。月の神様ということからもめっちゃ偉い神様・・・なんですが、実は古事記では特に活躍する場所がなく、ただただ静かに、夜の世界を守っていたのです。アマテラスやスサノオが大活躍する一方で、ひっそりと夜の世界を守っていたツクヨミ。
伊勢に来たのであれば伊勢神宮と一緒にお参りしておきたいですね。
独特な食感の伊勢うどん
月読宮の前にある月読食堂で、伊勢名物の伊勢うどんを食べていきます!
見ての通り、黒くて濃いお出汁に太麺が特徴。讃岐うどんとは対極にあるうどんで、コシがあるわけではないんですね。それでも、太麺だからか、タレとよく絡んで美味しいから不思議。ただし、かなり好みが分かれそう。とりあえず、香川県民は食べない方がいいと思います。感想が手に取る様にわかります(笑)
伊勢を後にして、松阪、津、鈴鹿、四日市と進んでいきます!
夏だー!!!
あっちー!!!
・・・無心でひたすら走るのみ。とにかく暑い。汗ダラダラできついっす。
途中で日本一周徒歩ダーと遭遇!
いやね、自転車で日本一周するのも骨が折れると言うのに・・・歩いて!日本一周!・・・これがどれ程大変なのか、もはや想像もつきません。伊勢から四日市に移動するのだって、とんでもなく大変ですよ。しかもこの炎天下を。徒歩ダーこそ最強の人種でしょう。
徒歩日本一周と自転車世界一周は本気の本気で大変だと思います。
比較したら、自転車日本一周やバックパック世界一周なんて楽なもんでしょうね。
衝撃的な県庁所在地が三重県にあった件
三重県の県庁所在地がどこかご存知ですか?
そう・・・津(つ)・・・です。
世界一短い地名だとかでギネスに登録されているらしい。それは良いんですけども。写真の駅、これ、津駅ですよ?三重県の県庁所在地の!県庁所在地!!!
四日市が一番大きな街だとは聞いていますが、津の県庁所在地としての「本当にこれでいいの?」感はハンパなかったですね。かなり衝撃的でした。こうなると、なぜ津を県庁所在地にしたのか、というのが気になって仕方ありません。
自転車トラブル?ダボ穴が折れてる件
最近、走っていて後ろのパニアバッグがグラグラしてる気がするので、ネジをしっかりと締めなおしました。作業が完了して走り出すと「ギギギッ…!」と明らかに異音がしているのでもう一回確認。
おっと!キャリアを留めるネジが外れていたようです。これがチェーンに引っかかっていたのかな?
・・・あれ?ダボ穴に入らない?
・・・って言うか、って言うかー!!!
ダボ穴が折れてるじゃねーかー!!!
自転車とキャリアを固定する穴が折れてました(白目)
キャリアが揺れてしまうと今度は他の部分が折れるリスクが増します。キャリアが動かないように、結束バンドで硬く固定します。よし、これで問題なし(๑╹ڡ╹๑)p♪
格安の殿堂「TRIAL」に初めて入ったのはココだけのお話し。
今まで機会がなかったのよねん。
ハッとした・・・東海道・・・名古屋だと??
ここまで”アッチー”、”夏かぁ!!!”、”でも雨よりはマシだ雨よりはマシだ”なんて思いながら三重県を北上していました。そこで、ふと見上げたこの看板。
「国道1号線、東海道・・・名古屋まで、もう、50kmもないのか?と、言うか名古屋?あの名古屋?ついに名古屋が射程距離の場所まで戻って来たのか・・・。」
ドキッってしましたね。ハッとしました。
名古屋と言ったら、お隣は静岡県。長距離の看板がすでに「浜松」の文字を示しています。
旅。そろそろ終わってほしいと思っていたはずなのに。いざ、着実に関東に近づいていることがわかると、何だか焦燥感に近いような感覚を覚えました。近い将来、本当に終わる時が来るんだなって。
昨日に続きKさん、プラスAさんで夜ご飯へ
昨日は伊勢でKさんに味噌カツをご馳走して頂きましたが、二日連続で、ご馳走していただきました…!しかも、名古屋を先駆け、三重県で名古屋飯を頂きます。
Kさんのお友達のAさんも加わり、三人で楽しい時間を過ごしました。
(世話になり過ぎじゃないのかー!?)
・・・とは言え、ありがたいのは事実。楽しいのも事実。今は、ご厚意に甘えよう。本当の本当にありがとうございました!四日市の夜、楽しい会食の後、駐車場にて撮影。
移動ルート
今日の旅データ(279日目)
本日の走行距離 | 96km |
総走行距離 | 10928km |
スタート | 野宿「夫婦岩近くの駐車場」 |
ゴール | ネットカフェ「快活クラブ(四日市野田店)」 |
お気軽にコメントください
コメント一覧 (4件)
清宮さま
いやー、すごいな、夫婦岩の
ご来光!迫力あるねー!
三重県を満喫されたようで、
なによりです!
もう少し時間があれば、
四日市を案内したかったですが、
またの機会に!
実は翌日の夜は名古屋にいました(笑)
いま、四日市に帰宅\(^o^)/
また、近いうちに会いましょう(謎)
ありがとうございます(๑´ڡ`๑)
夫婦岩のご来光、最高でしたねー!!!
天気の神様には愛されているようです☆
ぜひどこかでお会いしましょう!三重では、本当にお世話になりました!
お疲れ様です。確かに三重県の県庁所在地には疑問でした、平成の大合併で周囲の市町村を吸収しても四日市の方が人口も多い上に産業・交通の拠点としても四日市の方が上です。
推測ですが、廃藩置県の時点で藤堂家の安濃津の城下町であった津の方が都会だったのかと思われます。
あと少し、道中お気を付けて。
あとは、三重県は縦に長いので、四日市を県庁所在地にしてしまうと、尾鷲など南部の人が行政の手続きで県庁所在地に行くのが大変になりすぎるのではないか?と三重県の方がおっしゃってました。昔は津の方が都会だったというのは、歴史に詳しいフミオさんならではの考察ですね(๑´ڡ`๑)