遭難死のリスクを軽減するため「ココヘリ」へ加入しました!

皆さんココヘリ (COCOHELI)ってご存知でしょうか?

遭難した登山者の位置をGPSとヘリコプターを使って特定するサービスです。

比較的新しいサービスということもあり様子を伺っていたのですが、山に行く度に「いま遭難したらヤバイ」と思うようになり、少しでも遭難死のリスクを下げるために加入いたしました。

このサービスを知ったときは「本当に役立つのか?」という疑問が結構あったのも事実。画期的すぎてちょっと疑っていたサービスです。

登山界隈では知っている方も多いと思いますが、ココヘリの簡単な説明と加入を決めた経緯などをご紹介いたします。

目次

遭難者の位置をGPSで特定するサービス

photo by COCOHELI

ココヘリは至ってシンプル。遭難発覚時に登山者が携帯している「専用のGPS端末」をヘリコプターで探すサービスです。

遭難が発覚した場合、ココヘリの有無に関わらず県警のヘリコプターで遭難者を探すのは一般的ですが、何せ場所がわかりません。唯一のヒントは目撃者の有無や登山届になりますが、広大な山の中からヒト一人探すことがいかに困難かは想像に難くありませんね。

遭難者の居場所さえ特定できれば助けられる命は本当にたくさんあると思います。見つけさえできれば救助できる確率がグッと上昇するわけです。

これを解決するために生まれたサービスがココヘリ。

ココヘリに加入すると命綱となるGPSが支給され、それを登山時に持ち歩くというわけです。

私がココヘリに加入した理由

100%単独行で登山しているため、遭難しても誰にも気づいてもらえないリスクが非常に高い。

その上、初冬や厳冬は人と一切すれ違わないことも普通です。

さらに、冬は携帯電話の電波が入りにくく、孤独に遭難してしまうリスクが高まります。

総括すれば、ココヘリの利用を決めたのは単独で雪山登山をやることが最たる理由。

私はテント泊登山&かなり変わった工程で行動しているため、日帰り登山者とは工程や時間帯が根本的に異なることが多く、ことさら目撃されにくい登山をしているのも加入を決めた理由です。

広いグラウンドで米粒を探すようなものだ…なんて表現されてる遭難者の救助。

北アルプスの雪山でテント泊をしているとき「何かあっても誰も来てくれないな」と怖くなる時があります。

山での静寂を愛する一方で、誰もいない山奥で遭難して、誰も自分の場所が分からない、特定しようがない、なんてことになったら・・・考えるとゾッとしますよね。

“どこかの岩場に落ちてしまい、携帯の電波もなく自力脱出もできない。捜索依頼が出たとしてもこの場所じゃ見つかるわけがない。そんな時にGPSさえあれば・・・!!”という時に命を救ってくれるかもしれないサービスな訳です。想像するとかなり心強い。

jRO会員なので初期費用が無料に

というわけでココヘリへ加入しました。

遭難時の命綱となるかもしれないGPSが届いたのは申し込んでから1週間後。

これさえ持っていれば、私が万が一遭難してしまったときにヘリコプターが見つけ出してくれるはず!

jRO(ジロー)(日本山岳救助機構)の会員だとココヘリの初期費用(3000円)が無料ということで背中を押してもらいました。jROに加入しているとjROモデルのGPSを選べるみたい。可愛くてすごく良きじゃないですか。

本当にこんな小さな発信器で見つけてもらえるのかと心配になるくらい小さく、携帯しても登山の負担にはなりません。これが馬鹿でかいトランシーバーみたいなサイズだと加入したくありませんが、このサイズは素直にすごいと思います。

それでいて捜索範囲は最大16kmということで、登山届けをしっかり出してさえいれば、割とすぐ場所を特定してくれるのではないかと期待できますね。

「北アルプス全域」では広すぎますが、登山届から「北穂高岳」など山岳まで特定できれば、かなりの確率で見つけてもらえそうです。

GPS端末は難しい操作は不要。microUSBで充電すれは3ヶ月程度は稼働してくれるらしく、あとは本当に持っているだけです。

ザックに固定するようの細引きもついていますのでこちらをストラップのように通して・・・

ザックの適当な場所に装着します。

もともと温度計をS字カラビナで固定していたので、リングを噛ませてカラビナへと通しました。

GPS本体とプロテクターが外れてしまいそうなので、細引きはこちらを固結びで固定するのに使用。

ザックの布切れ一枚分くらいは電波の発信に問題ないと思うので、普段はこのようにザック内にしまっておこうかと思います。

受信機は生活防水レベルという説明がありましたが、流石にザックからぶら下げておくと紛失や破損のリスクも怖いですしね。

念のためザックのポケットに入れても問題ないかココヘリへ問い合わせましたのでその回答も載せておきますね。

ザックのポケット内に入れている子機でも受信機で電波を受信できますが、
携帯電話などと一緒のポケットに入れていると、
携帯電話に使われている金属がココヘリの電波を妨害してしまいますので
別のポケットに入れることをお勧めいたします。

高い位置の方が電波が飛びやすくなりますので、
なるべく高い位置にあるポケットに入れてご使用ください。

他に電波を発信するものとは混在させず、なるべく高い位置のポケットなら問題なさそうです!

回答も親切丁寧でとても好感が持てました。

ココヘリ利用の注意点

遭難してしまい、スマホの電波もない状況で「どうやって救助を要請するのか」不思議に思いますよね?

そう、これはココヘリに関わらず、第三者が要請してくれるまで救助はスタートしません。誰かが要請しない限りはココヘリのヘリコプターも出動できません。

考えてみれば当たり前の話。

家族・友人・職場などに登山計画を伝えておくこと、ココヘリ加入の事実を伝えておくこと、および救助要請の方法やタイミングを伝えておくことが極めて重要です。

  • 例えば下山日の翌日になっても降りなければすぐ救助要請するのか、翌日までは待ってもらうのか。
  • まずは警察に連絡して、次にココヘリへ連絡すること。
  • その間に登山届の番号やココヘリの番号なども伝えること。

登山届けの提出は当たり前として、身近な人への情報共有が本当に重要なわけですね。

救助さえスタートすれば、ヘリコプターで居場所が分かり、すぐに助けてもらえる可能性が格段に高まります。3フライトまでは無料です。jROも入っていればまずお金はかからないでしょう。

サービスの利用も大切ですが、入るだけでは意味がなくて、有効に活用できるよう情報を細かく伝えておくことが肝要。

改めて徹底したいと思います。

まとめ

すでにココヘリを介した救助事例もあるようですし、利用者が3万人を突破したとのことで、少しずつ認知度が上がっている印象です。

誰だって山で死にたくありませんよね。

特に単独で入山している人やリスクの高い登山をしている人にはお勧めできそうです。

昔では考えられなかったサービスが利用できる時代です。活用しない手はないですね。

サービス概要

  • 年会費 3650円
  • 初期費用 3000円(jRO一括プランで無料)
  • 遭難1回に対し、ヘリコプター出動3回まで無料
  • 沖縄など一部除き全国対応
  • ココヘリ公式サイト

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