おはようございます!自転車日本一周31日目です。
旅をしてはじめて身体で理解できたんですが、人間って朝日を浴びると目が覚めるんだなって。よく目覚めが悪い人はカーテンを開けて寝ましょうなんていわれますが、あれは本当ですね!
テントは太陽の光をもろに受けるため(外で寝てるので)、太陽が昇り明るくなると自然と目が覚めます。スマホの目覚ましで起きることはまれですね!大体は自然と目が覚めます。
しかも、外で!テントで!寝袋で寝ているはずなのに、ぐっすり寝て体は元気。エネルギーを毎日使い果たしているから、深い眠りで効率的に寝れているのかもしれません。
それでは!31日目のスタートです!
日本一周31日目
昨晩は北岡さんの家に泊めていただきました。お布団で寝れて、美味しい朝ご飯までいただき・・・何から何までお世話になってしまいました。素敵な出逢いに恵まれて、心身ともに温まりました。
本当にありがとうございました!
家族みんなと集合写真。日本一周がんばります。
今日は快晴!どこもかしこも暑くなるみたい!
登山の予定を1日ずらしたのは大正解でした。
さあ、こけし橋を渡り、登山へ向かいましょう。
と、その前にコンビニで朝ご飯とお昼ご飯と水分を用意します(遠刈田、セブンありますよ!)。
今日はハンパじゃない過酷な1日となることがすでに分かっているため、お昼も既製品を用意します。
そしたらなんと!くじでジュースが当たりました。
今日の目的地は、宮城県の名峰、百名山の一つ「蔵王山(ざおうさん)」です。
「蔵王山」という山があるわけではなく、山形と宮城を走る山々をまとめて蔵王山、あるいは蔵王連峰といいます。
主峰は標高1,841mの熊野岳。こいつを登れば蔵王山登頂と言えそうです。
標高がずば抜けて高いわけではありませんが、登頂するのはめっちゃ大変。
遠刈田から登るには、登山口である大黒天(だいこくてん)というところまで行きますが、車ならいいけれど・・・
そこに至る道は長く険しく、およそフル積載した日本一周自転車で上るような場所ではないわけです。
一見上りと平坦な道が交互になっているように見えますが、見えますが!
ずーーーーーーーっと上りです。
ずーーーーーーーっと坂道です。
今日の登山は、登山と言ってもその9割を自転車で上ります。
登山と言うより坂道との闘いです。
走るのは宮城から山形まで繋がる、県道12号「蔵王エコーライン」と呼ばれる魔の上り坂。
ここはロードバイクのレースでも使われるような長い一本道、上り坂で、先週ちょうどレースがあったようです。
地獄の蔵王エコーライン
この鳥居が目印。
エコーラインを上りきって蔵王山の絶景に会いに行く。今日はそれだけ!
ミッションスタート!
上り始めると・・・いきなりキツイ傾斜が待っています。エコーラインの何が辛いって、どれだけ上っても、ずーっと上り坂なので、休むところがなく、ゴールまでずっと坂なのがわかっていること。
今日は北海道が沖縄より暑い、そんな度が付くほどの快晴。汗がぼったぼた落ちて来て、ハンドルが滑る。タオルを首に巻いてガシガシ上ります。
エコーラインは新緑がきれいな林の中を抜けていく。
1車線な上に車とバイクがよく通る。日曜だからツーリングも多い。信号もないのでレース感覚で飛ばしている車も多いのです。
よろめかないようにハンドルをしっかり握り、前へ前へ進みます。
なお、すでにかなりの疲労度。何しろずーっと坂なのです。
滝が見れるところがあるので休憩がてら寄ってみると、
ちょっとショボい。
どんな大きな滝でも、遠くから見たら小さな滝になってしまいますからね。
ぐんぐん走り、斜度がきつすぎるところはたまに自転車を押したりして、前進あるのみ。
玉こんにゃくで元気を付けてファイトファイト!
この自転車でエコーラインを走っているものだから、すっごい目立つ。
通り過ぎるロードバイクの方々から信じられん奴がいる、アホや、という目で見られること必至です。
蔵王山が近づいてきて、お!なんとかなるか?
・・・と思っていたんですが、ここから先が、まだまだ、まだまだまだまだ長かった。
木で作られた標識を見ながら「お、可愛いじゃん」とか、思える若干の余裕がこの時はまだ残っていた。
この時は・・・。
エコーラインは途中でご飯を食べることができるので、この辺りで昼食をとるのもいいと思います。
途中で一回だけ分かれ道がありますが、直進あるのみ!
間違って右方向にいかないようにね。
・・・
やばい。これ、いつまで続くの?一体どれほど上ったのだろうか。
途中で案内板を見かけ、現在地を確認して2回程、絶句、絶望。
坂はこれまでも経験してきましたが「こんなに長い」のは初めて。
実を言うと、本気で心が折れかけ「これは上りきるの無理か?積載した自転車じゃきつすぎたか?」と考えました。
スタートが9時半ごろでした。今日は上って下るだけなので余裕かと思ったらとんでもなかった。
登山口に着いてから、登山にどれくらい時間がかかるかイマイチ読めなかったので、12時半を回ると焦りも出てくる。
また、私を悩ませイラつかせていたのが大量のコバエ。めっちゃいる。めっちゃストーキングされてる。
周りを飛んでるだけならいいけれど、まつ毛とか耳の穴とかナイーブなところに着地しようとするもんだから許せない。
エコーラインには、大量のコバエがいる。積載した自転車のスピードだとハエに追いつかれてストーキングされます。暑いのも相まって「くっそー!両手が空いたらお前ら覚悟しとけ」と怒りを隠せませんでした。
鬼の形相で、あるいは死にそうな顔でエコーラインを上っていると、折り返してきたお父さんが麦茶をくださいました。本気でありがたい!!!
ここまでですでに2Lの水を飲んでおり、それでもすべて汗で流れる。
命の水でした。助かりました。
だいぶ標高が上がったのか、雪の壁が少し残っていました。
もう少し時期が早いと、エコーラインには雪の壁があるようです。気が付けば汗も引くほど気温が下がり、走りやすくなっていました。
でも、ハエの数がどんどん増える。30匹のハエにストーキングされながら登る坂道は地獄そのものでした。
どんだけ高いところを走ってるんだ・・・
何度か諦めそうになったり、リアルに叫んだりしましたが・・・
なんとか、何とか上りきることができました。
まだ登山してないのに、すでに計り知れない達成感が。
登山口までくれば勝ったも同然です。
自転車で蔵王山に登るには、①大黒天②蔵王ハイラインどちらかまで自転車で行き、あとは歩くことになります。
蔵王ハイラインは自動車専用道路で、自転車も徒歩も通行禁止なので気を付けてください。料金所があるので入れませんけどね。
大黒天からの方が登山度が整備されており、おすすめです。
蔵王山 登山
長い、長い自転車登山を終え、やっと歩いての登山・・・
エコーライン上るのに3時間半かかりました。時間はかかったけど、レースじゃないから、上り切ればそれでいい。
一体どれだけのカロリーを消費してるか計り知れない。
大黒天には駐車場があるので、ここに自転車をとめて、歩き登山スタート!
雪が残った蔵王山は美しく、迫力満点。
天気もいいし言うことなしです。
刈田岳まで1時間程度とのことなので、歩き登山は楽なものです。
蔵王山は「活火山」なので、登る際には火山情報をよく確認してからのぼりましょう。
昨年は活動が活発で、一部制限されていた場所があるといいます。実際、熊野岳に上れなかったという記事も見たことがあります。
登山道はよく整備されています。ただ、滑りやすいのでトレッキングシューズはあったほうがいいですね!
30分も歩けば大量のケルンがある場所に到着!
そして、横を見ればそこにはお待ちかねの光景が待っていました!!!
蔵王山と言えばこの御釜(おかま)!
エメラルドグリーンをした火山湖です。青い空、白い雪、むき出しの岩肌が美しい景色を作りだしています。
少し歩くと・・・レストハウスかな?
後で寄ってみよっと。
それにしても、
美しい。
蔵王山は磐梯山のようにてっぺんからの展望を楽しむ山ではありません。
この御釜が作る景観を求めて皆やってきます。雪が残っていてよかった、御釜を引き立てますね。
御釜を楽しみながら、ひとまず熊野岳の山頂までいくことに。
刈田岳から熊野岳山頂までは歩いて30分ほどなのですぐです。
せっかく来たのなら、蔵王山の最高峰まで行ったほうがいいと思うんだけど・・・皆さん面倒なのか全然人がいませんでした(笑)
よし!蔵王山上りましたー!死ぬ思いでエコーラインを駆け上がり、なんとか、なんとか目標達成できた!
熊野岳から見える展望です。新緑の山々がきれいでした。
自分へのせめてものご褒美に山頂でコーヒーを頂く。
誰もいない中、ちょっと浸ってました。
苦労したぶん、大変思い出深い山になりました。御釜と一緒に記念撮影!
馬の背と呼ばれる場所です。ここを歩いて御釜を見たり、熊野岳⇔刈田岳を移動します。
この絶景を見るために頑張りました。今日は自分をほめてあげたい。
午後4時頃になると太陽が沈んできて御釜に光があたらなくなります。なるべく早い時間に来た方がきれいな姿を見ることができると思いますよ。
先ほどのレストハウスに寄ってみると、なんと!こんなしっかりしたご飯処があったとは。
裏手に回ると・・・
バスで来れるんだね。
ふ、ふーん。。
山頂までバスで来れるのは珍しいですね。皆およそ登山をする格好ではなく、普段着でした。バスで来れちゃうからね。
いいのよ、苦労したぶん、俺には御釜がより美しく見えているさ。でも、ありがたいですね。お年寄りや家族などは大助かりだと思います。
17時になる前に下山を開始。誰もいない登山道を歩きます(皆バスか車だから)。
あまりにも人がいない。この時間になると登山道にはだっれもいません。人がいないことを確認して、やっちゃいました。
あれ、やっちゃいました!
駐車場もがらんとしています。自転車がぽつりと寂しそう(ハエがたかってました)。
さて、私は山形方面に抜けるのではなく、来た道を戻ります。つまり、つまり!今度は!
ずーーーーーーーっと下り!
下りながら、上りを振り返り、あまりの達成感に涙した(マジです)笑
それほど厳しい戦いでした。いや、本当に。自転車で60km/hというのも初体験。これが最初で最後でしょう。
予定では道の駅まで進むつもりでしたが、時間も遅いので、昨日紹介した遠刈田公園キャンプ適地で野宿します。
先にテントを張って、今日も温泉へ!
荷物はテントに置いて、久しぶりに身軽な自転車で走ると・・・
は、羽が生えている?
かと、錯覚するほどの軽さ。
ちょこんとペダル押しただけでどれだけ進むねん٩(◦`□´◦)۶ 笑
普段、いかに重い自転車に乗っているか改めてわかりました。
・・・え?じゃあ荷物を置いてエコーライン上れはよかったんじゃないかって?
・・・それは言わないお約束。
やけどするほど熱い「神の湯」
今日の温泉は「神の湯」というところ!
遠刈田温泉のど真ん中にある共同浴場です。
共同浴場とは言葉の通り、共同で使うお風呂のこと。つまり、元々は地元の人が使う銭湯のことを指します。場所によって違うみたいですが、遠刈田温泉の共同浴場は観光施設としても利用されており、地元以外の人も多いです。
「昔ながらのお風呂」という雰囲気を愉しむにはもってこい!地元のじーちゃんが真っ赤になりながら浸かってます。
なにしろ「ぬるい湯」が42℃!「熱い湯」は45℃!熱い湯も入りましたが、やけどするかと思った。
シャンプーやボディーソープは持参、シャワーもなく蛇口からお湯を作って使います。不便ではあるけれど、それがいい!遠刈田温泉に来たら、ぜひ共同浴場に入ってみて欲しいです。ここでしか味わえない雰囲気を楽しみましょう。
走行距離 | 33km |
総走行距離 | 1035km |
スタート | 友人知人宅「北岡家」 |
ゴール | 公園「遠刈田公園キャンプ適地」 |
お気軽にコメントください
コメント一覧 (8件)
やりましたね。\(^o^)/バンザイ万歳。
やりましたー!!!!!
万歳(๑╹ڡ╹๑)p♪
あの荷物で重たくなった自転車に乗りエコーラインを上り、本当に熊野岳まで行ったんですね。すごいよ~!! 大黒天からも徒歩で1時間半以上かかるのに体力あるわぁー!!
私共の写真をこのブログに乗せていただき大変ありがとうございます^^
清宮君との出会いがあって、色々なお話ができてたくさん心の財産を頂きました。
感謝する立場なのはこちらなので、恩を返すという考えは旅の負担になりますよ^^
とっくにお気持ちは頂いております^^
体調管理と事故に気を付けて、目標を目指してください^^
北岡さん!
昨晩は本当にお世話になりました。身体が休まっただけでなく、
旅の道中で、地元の方に声をかけていただき、泊めさせていただいた・・・
旅の思い出、私こそ心の財産をいただきました。
フル積載した自転車でのエコーラインはまさに地獄、
なんとか、なんとか上りきることができました。
その分、御釜の作る景色に心から感動しました。
日本一周達成できるように、これからも楽しみ、頑張っていきます(๑╹ڡ╹๑)p♪
健太さん、お久しぶりです!
前の会社でお世話になった翔弥です!
地元の御釜が掲載されてたので初コメしました笑
変わらず元気そうで何よりです(^_^)
毎日欠かさず寝る前にブログを見てます!
明日は仙台方面に向かうということなので、国分町を楽しんできて下さい(東京でいう歌舞伎町のような通り)!笑
いつか健太さんに会いに行きます!
うぇーい!コメントありがとう!
友人、前職の人からのコメント随時募集しておりますよ☆
そうか、御釜は山形の人からしても地元なんだもんね。
というか、どうやら熊野岳は山形県なのかな?
ブログを読んでくれてありがとう!それが何よりの励みになるぜ!
いやね・・・旅してると三大欲求のうち食欲と睡眠欲で99%占めるからね、
もはや煩悩とかほぼないから(ほぼね)笑
是非、道中に会いにきてくれい!しょうやも新天地で忙しくしてると思うけど、
身体には気を付けて、がんばってね(๑╹ڡ╹๑)p♪
こんばんは。蔵王は冬スキーに行った事ありますが今の季節の蔵王もいいですね。エメラルドグリーンの火山湖綺麗です。上り坂は超地獄。下り坂は天国♪でしたね。お気を付けて。
コメントありがとうございます!
蔵王山は四季折々の季節が楽しめるみたいです。
今なお御釜は山肌とエメラルドグリーンと白い雪化粧がとてもきれいでした!
エコーライン・・・本気で地獄の上り坂でした。
下りも楽しいと言えば楽しいのですが、一瞬60km/hを超えてしまい、
危うく風になるところでした笑
ブレーキを握る時間が長いので結構握力使うかもです。
でも、本当に楽しかったです。これからも頑張ります(๑╹ڡ╹๑)p♪