昨日は悪天の中を進み祖母山へ!山頂から仰いだご来光ですべての苦労が報われた気がしました。そんな祖母山の山頂から後半戦スタートです!
前編を見ていない方はこちらからどうぞ。
祖母山からのご来光は本当に最高でしたねぇ。
雲が出ていた分、きれいな朝焼けとなりました。今日は1日晴れ予報、引き続き気合入れていきましょう!
コースタイム
2日目は祖母山の山頂から、つづら越天場までのロングコースを縦走します。
1日目
- 11:30 緒方駅
- 13:00 尾平登山口
- 14:30 1000m地点
- 16:30 祖母山九合目小屋
- 17:00 祖母山(登頂!)
- 17:30 天場(テント幕営)
2日目
- 2:30 起床
- 4:00 天場 発
- 5:10 祖母山頂(2回目)
- 5:50 ご来光
―後編ここから―
- 7:10 祖母山山頂 発
- 9:20 障子岳
- 10:30 古祖母山
- 14:00 本谷山
- 16:00 つづら越小屋
3日目
- 2:00 起床
- 5:30 傾山頂
- 5:50 ご来光
- 12:20 九折
- 13:20 上畑(バス停)
よしっ、行きますかね!
まずは祖母山から高度を一気に下げて直進、奥に見えるピーク「障子岳」を目指します。
祖母山からの下り、なかなか怖いぞ?
祖母山の山頂から一気に下っていきます。縦走路の入り口は山頂にあるため、ご来光を見てから縦走しやすくて助かります。
見るからに傾斜が大きく、滑って落ちないように気を付けましょう。
はしごあり、ロープありの急こう配!ここは難路です。祖母山から傾山への縦走路でここが一番怖かった。人によっては怖くて下れない人がいるかも?
縦走路を振り返って、さっきまで居た祖母山です!
派手な山容ではありませんが、大きくて渋い、滋味ある山って感じ。こうやって見ても険峻な山肌なので、人を容易に寄せ付けない雰囲気があります。
縦走路の随所に展望地があったので所々寄ってみました。
・・・歩いていると目の前に鹿が!写真を撮る間もなくすぐに逃げられてしまいましたが、縦走直後に鹿を見かけるとは、さすが祖母山系、鹿が多いだけあります。
天狗岩から望む阿蘇山
展望地の中でも天狗岩と呼ばれる巨岩には寄っておきたいですね!
天狗岩からは素晴らしい展望が広がっています。祖母山の左肩に目を引く山塊があります。熊本にあって火を吹く山、阿蘇山です!
右側の険峻な岩稜が根子岳(ねこだけ)、左手の最高峰が高岳(たかだけ)です。
頭上には波打つ不思議な雲が・・・山岳波?
太陽の周りちょっと彩雲っぽくなってる!
9:20 障子岳
障子岳(しょうじだけ)までやって来ました!
奥に見えるポコッとしたピークがスタートの祖母山ですよ。
障子岳から次は古祖母山まで歩くんですが、ここで道が分からない・・・鹿避けのフェンスの左右に回り込んでも道がない?
そう思って困っていたら、鹿のフェンスの中に道がありました(笑)
祖母山系には鹿の天敵がいないため、適正な量を大幅に超えて鹿が繁殖しているらしく、鹿の食害と思われる荒れた場所が多くありました。他県民としても心配になるレベルで荒れていたので、レストランで鹿を見かけたら積極的に食べていこうと思います。
ややこしいピンクテープが…
縦走路にはピンクテープが豊富にあるので、道迷いは余程の悪天でなければ問題ないと思いますが、所々で展望台へと続くピンクテープなどが混在していて、ちょっとややこしい。
ここはテープ通り歩いて行ったら断崖絶壁の展望地に導かれてビビりました(汗)
10:30 古祖母山
古祖母山までやって来ました!「古い」祖母山ということですが、名前の由来が気になる所。
古祖母山から先の稜線を境に雲が沸き上がっていて迫力満点。
まだまだ先は長いので、ここで水分補給、カロリーメイトで小腹を満たして少々休憩。
素晴らしい景色を見ていると、このまま寝てしまいそうになります。
・・・先長いですからね、頑張らないと(汗)
古祖母山からは、樹林こそあれど展望の良い稜線を歩いて行きます。
昨日は真っ白で見れなった祖母山の稜線です!
遠くから見るとギザギザした形をしているんですね。一番右が祖母山です。あそこからぐるっとここまで歩いてきました。
道中、いくつか水場のマークや看板があるんだけれど、実際どこにあるのか全く分からなかったです。道を外れた所にあるのか、枯れているのか?しっかり探せばあったのかしら?
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古祖母山から尾平越(おびらごえ)、丸山まで展望がきかなくなってきて、ひたすら樹林帯の中を歩きます。ロングコースの縦走だと苦しい時間がどこかしらあるものですが、祖母山~傾山だと古祖母山~本谷山あたりが一番苦しい時間でしょうか。
特にこれと言ったものもないので、ただ、ひたすらに、ガシガシ歩いて行くのみ!
本谷山近くに来ると植生が変わって笹が豊富に。
14:00 本谷山
本谷山!特に展望があるわけではありません。この辺りまでくると疲労が溜まってきます。
・・・その後は笠松山を越えて・・・
16:00 つづら越小屋
つづら越小屋(つづらごしごや)に到着ー!!!
長かったぁ!
つづら越し小屋の前には小広場があります。正式な天場ではないようですが、テントサイトとしてよく利用されているようです。
左手にはまるで耳のような特徴的なピークを持つ傾山が目の前に!
昨日は雨の中のテント泊だったので、テントが濡れたまま。
太陽の力を借りて全力で乾かします。
傾山からの夕日は諦めることに
当初の計画では、傾山の山頂から夕日を見に行こうかと思っていたんですが、ここまでの縦走で疲れてしまい、さすがにここから傾山の往復をするのはキツかったので、今回は止めておきます。
天場から九折越コースへ10分も下ると水場があるので、夕食分と明日の行動用をしっかり補給。
縦走では水場の有無が非常に重要で、水場が途中にない縦走だと「全ての水」を事前に用意しなければならないのですっごく大変。
途中で水が手に入るのは本当にありがたいのです。
テント場の様子ですが、本日ここでテントを張るのは私のみ!
山の中に一人でテント泊するのが好きなんですよねぇ。よく「怖くないの?」と聞かれますが・・・慣れたら全然ですよ。これほど楽しいことは他にないってくらい、山のテントは楽しいんです。
正式な天場ではないようですが、微妙に区分けされている気もする・・・。その辺の線引きと言うか、何というか、ご当地ルールみたいなものがありそうなので、事前に調べておくことが大切かもしれません。
夕暮れ時は雲が多かったですが、空が澄んでいて、とてもきれいでした。
ディナーは贅沢に・・・
夜ご飯は普通のアルファ米とレトルトですが、おビール!なんと、贅沢にも一番搾りを持ってきました!しかも「大分に乾杯」という大分限定もの!(左下の福岡工場製造というのは気にしない笑)
祖母山~傾山は大分と宮崎の県境にありますが、基本的には大分県の山だと思っています。そしたら、このビール飲むしかないという事で、奮発しちゃいました。
・・・明日の朝も早いので、夜ご飯を食べてお休みなさい。
3日目
おはようございます。時刻は朝だか夜だか分からない2:00!
昨晩と同じく、早起きしてご来光を見に行きます。真っ暗な傾山をピンクテープを頼りに登っていきます。
傾山は一本道なので道迷いする心配はありませんが、上の方は岩場が連続するので、私の様に初めての登りが真っ暗なナイトハイクというのはいただけません。
良い子は真似せぬよう、よろしくお願いします(笑)
5:30 傾山頂
傾山の山頂に到着!・・・ほう、傾山の山頂は広いんですね?どこから朝日を見るか悩ましい。
ご来光前の空がオレンジ色に染まりだす時間、いいですよねぇ。奥に見える山塊は九州の秘境とも呼ばれる大崩山(おおくえやま)方面です。
5:50 ご来光
日本の皆さん、おはようございます!今日も素晴らしいご来光です!
雲一つない快晴なので、朝焼けとはいきませんでしたが、素晴らしい展望を楽しむことができました。
傾山の影と朝日に染まる祖母山方面です!
自分が歩いてきた縦走路を、ご来光と一緒に見れるなんて最高か。右奥の一番高い山が祖母山、そこからぐるっと左に回ってここまで歩いてきました。感動も一層深まるってものです。
傾山(1602m)登頂です!昨日は祖母山頂、今日は傾山頂を独り占めとか、贅沢か。
傾山の名のごとく、標識が傾いているのが何とも愛おしいじゃないですか(笑)
傾山山頂付近は険峻な岩場となっているので、初めてなのに真夜中に歩くとかは止めまし・・・笑
傾山のピークは他の山には無い、独特な形をしていますね。
こっから見ると・・・止めときましょう(笑)
つづら越のテント場まで戻って来て、ちょっと寝て、テントを片付けて下山開始です!
九折(つづら)経由、上畑(うわばた)の登山口を目指します。
傾山の登山路は省略しますが、なかなかに急な道だったので、登りで使うと結構大変かもしれませんね。
上畑コースは下の方に行くと沢に沿って歩くことになります。川を何度か横断するので、大雨の直後は渡渉が必要かも知れません。今回は何とか岩を飛び渡っていくことができました。
下の方は緑がきれいです。新緑からマイナスイオンをたっぷり浴びていきます。
九折まで下りてきましたー!
いやぁ、祖母の登りからここまで長かった(涙)
九折までマイカーは入ることができるし、休憩所もあるしで充実してますね。
フリーwifiがあるので、久しぶりにスマホをいじりながら休憩。祖母山はソフトバンクでも電波がはいりましたが、傾山は完全に圏外でした。
地獄の猛ダッシュ
ここから、登山口までそれなりに距離があるにも関わらず、ゆっくり休憩し過ぎた。
歩き始めた時にはすでに遅し。
迫り来るバスの乗車時刻と一分一秒を争う状況(白目)
最後は全速力で走り続け、バスが来る30秒前くらいにバス停に到着。マジで疲れて汗だく、ゼーハー言いながらバスに乗車。
写真は最後の死力を振り絞って撮った満開の桜です。
終わりよければ全て良し、最後まで気の抜けない登山でしたが、これにて祖母山~傾山の縦走は完了です。
登山データ
- 日程:2017/4/11~2017/4/13
- 行程:4/11 尾平鉱山登山口 ⇒ 祖母山、2017/4/12 九合目天場 ⇒ 祖母山 ⇒ つづら越、4/13 つづら越 ⇒ 傾山 ⇒ 傾山登山口(上畑)
- メンバー:単独
- 天候:4/11 雨、4/12 晴れ、 4/13 晴れ
- 主なピーク:祖母山(1756m)、傾山(1605m)
交通手段
祖母山、傾山ともにマイカーでアクセスする人がほとんどでしょうが、今回はバスで登山口に行きました。緒方駅から豊後大野のコミュニティバスが出ており、「傾山登山口」、「尾平鉱山」どちらも降車可能です。本数は少ないですが、縦走してバスで帰れるのはありがたいですね。
祖母山~傾山縦走を振り返って
何といっても祖母山からのご来光が最高すぎました。祖母山と傾山、どちらの山頂も展望が抜群なので、是非どちらからの景色も愉しんでほしい山。祖母~傾山は非常に山深い場所にあるため、世間の喧騒から離れて静かな山行を愉しみたい方にもおすすめです。一方、縦走するには体力、経験共に必要なコースです。かなり険しい場所もあるので、滑落しないように注意が必要ですね。
祖母山~傾山、私はかなり好きな山域となりました!次は祖母山からダイヤモンド傾山を狙うか、後傾山から星景写真を撮るか・・・何にしても、また来たいと思える山でした。
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コメント一覧 (2件)
縦走お疲れ様でした。
九州の山は標高低いけど絶景ポイントは沢山有りますよ。あと1ヶ月遅かったら花に癒されながらの山歩き楽しめましたよ~
ありがとうございます!
私はあまり標高は気にしていないんです。海抜からの話ですからね、
地面からどれくらい高いのかは多少気にしますが(๑´ڡ`๑)
アケボノツツジが咲くころも良いですよねぇ!
しかし、祖母山系はこの時期でも緑があったので十分楽しめました。