
私は高校生のころから座右の銘を持ち、常に意識して生きてきた。高校生から座右の銘を持っているなんて珍しいかもしれない。そもそも、座右の銘なんて持っていないという人も多いと思う。
「座右の銘を持とう…!」と意気込んで持ち始めたわけではなく、当時、思い悩むことがあり、本の中からヒントを貰おうと思っていた時に出会った言葉。
「座右の銘」というのは、常に心に留めて指針とする言葉であり、うまくいかない時、あるいは、うまくいきすぎている時、特に意識する言葉でもある。
古き時代、君主など高貴な人が、助言者や大事なものを常に右に置いていた習慣から、座右の銘という言葉が生まれたらしい。
すべての悩みや問題を解決してくれる魔法の言葉ではないけれど、挫けそうになった時、有頂天になっていると感じた時、励ましにも、戒めにもなる言葉。
“ 究極の失敗の原因は、安住してしまうことにある。”
高校2年生の時から、私は常にこの事を意識してきた。
今は良かったとしても、ぬるま湯に浸かったままではいずれ失敗する。今は心地よい状態だとしても、将来の事を考え、常に行動しなければ、「未来の自分」が後悔する。
あるいは、上手くいかなかった時。原因は「安住していたこと」にあったのではないかと、反省することが多い。「考えるのをやめてしまっていないか?」と言い換えることもできる。「自分を甘やかす時間が長すぎやしないか」と反省するわけである。
安住してしまう時間や期間は、対象によって様々だが、いずれにしても、常に将来を見据えて、変化を恐れずに行動しなければならない。
「やらない後悔より、やった後悔」なんて言うけれど、まさにその通り。やった結果、失敗した。最終的な判断が失敗だったとしても、行動していれば、それだけ人生の経験が増える、改善する余地を見つけやすい。
一方、安住という状態は、思考を止め、行動せず、大小問わず過去の成功や栄光にすがっている状態であることが多い。安住した結果、失敗や悲劇に見舞われれてしまうと、反省材料は「安住すべきではなかった」しか残らない。
やや拡大解釈的な物言いにはなるけれど、私は、「今が良ければそれでいい」という状態がいかに潜在的なリスクを孕んでいるか、恐れているのかもしれない。
健康だから、病気になるわけない。だから健康診断は受けなくていい。
投資がうまくいっているから、資産が減るわけない。ポートフォリオは放っておけばいい。
もう30代も後半なのだから、それなりでいい。新しいスキルを身に着ける必要なんてない。
英語が話せるんだから、これ以上望むことはない。新しい単語なんて覚えなくていい。
私がこの座右の銘をブレずに持ち続けている理由は、安住は停滞であることを知っているから。安住は将来の悲劇になりうることを知っているから。
何より、今の状態に満足して将来に投資しないと、未来の自分が苦しむことを知っているから。
自分が安住している間も、時間は止まらない。現状維持は、自分だけが停滞している状態であり、世界は動いている。
この言葉はCNN創設者のテッド・ターナー氏が発言したというのだけれど、調べてみてもイマイチ出典は分からなかった。とは言え、座右の銘の出典はどうでもいい。心から感銘を受け、自分にとってプラスになると思える言葉であれば、誰の言葉だってかまわない。
座右の銘なんて考えたことがなかった、そんな人はぜひ、ポジティブになれる、人生を豊かにしてくれると思える言葉を探し、自分の心に宿してみてはいかがでしょうか。
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