投稿日:2020年5月19日 更新日:

登山初心者のための「登山計画の立て方」

登山計画が重要な事はもちろん、計画を立てるだけでも楽しいものですよね!

安全性の観点だけでなく、これから登る山やルートを決める行為そのものが登山の一環だと思うんです。

そんな登山計画ですが、初めはどのように計画したらよいのか難しいもの・・・。

一つの参考になればと思い、私の計画の立て方をご紹介できればと思います。

登山計画の概要

  1. 登りたい山域・山を決める。
  2. 目的地(山頂など)までのルートを決める。
  3. 登山候補日を立てる。
  4. 再度詳細な情報を集める。
  5. 天気予報を最終チェックする。

大きな流れはこんな感じですね!

登山計画を立てる段階では、漠然と「登りたい山」が頭に一つ二つは浮かんでいるはずです。

その山々をどのように登るか、どのルートを選ぼうか、どのように計画を立てていくのか1.~5.について細かくご紹介していきます。

登りたい山域・山を決める

はじめて登りたい山、次に登りたい山・・・候補は決まっていますでしょうか?

山岳大国である日本には本当に多くの山が連なっており、いくら時間があっても足りないくらいですね。

登山対象の選定において、私はまず日本百名山を中心に登山を始めました。

今でも登る山・撮る山を決める時には参考にすることが多く、一つの目安としてとても役立ちます。

およそどの地域にも百名山は選定されていますし、北海道の幌尻岳や北アルプスの剱岳など一部山域を除けば登山難易度もバランスよく選ばれています。

もし山選びで迷っているのであれば日本百名山をメインに決めていく方法が王道でしょう。

百名山は情報が多くて計画を立てやすいのも利点ですね。

他の方法としては、「登山初心者の山の選び方~おすすめの山や参考にすべき情報とは~」でも紹介しているように、例えば「初心者にもおすすめ〇〇県の登山50選」のような雑誌は必要な要点を簡潔にまとめているので、特に初心者の頃には山を選ぶのに参考になります。

あるいは山岳関係の専門雑誌などの特集で「テント泊縦走におすすめのコース20選」などもとても参考になります。

ブログやヤマレコなどWEBから得られる情報にはその記事を書いている人の感想など、書籍よりリアルな情報が得られる利点があります。

山や登山道のビジュアルも多く得られることから、視覚的に山を選びたい場合にもおすすめです。

得られる眺望や山容などから選びたいという場合は、TwitterやInstagramを活用するのも手ですね!

目で見て選びたい場合はインスタグラム、経験者に質問したいならツイッターがいいと思います。

目的地までのルートを決める

登る山が決まったら次は歩くルートを決めていきます。

ほとんどの山には複数の登山道が付いているため、登る山によって選択肢は大きく異なります。

季節や全体の工程により、全てのルートが候補になるわけではないことにも注意しましょう。

以下にルート決めで知っておきたいポイントをまとめてみました。

【手順1】標準コースタイムを算出

ルートを決める上で一番大切なのはコースタイムです。

山と高原地図などの山岳地図には、あるポイントから次のポイントまで歩くのに平均してどれくらいの時間を要するのか記載があります。

このコースタイムを登山口から目的地まで(山頂)、さらに目的地から登山口までの往復に何時間何分かかるのか正確に算出しましょう。

標高差が高ければ高い程、歩く距離が長ければ長い程、コースタイムは長く設定されています。

計画を立てる段階で歩く距離間や標高差を地図(等高線)から読み解き、登山ブログなどと合わせてイメージしておけると良いですね!

例:槍ヶ岳(上高地~槍沢)

一つ例を見てみましょう。

上高地から槍沢を登るコースでは登り9時間20分、下り8時間、合計17時間20分であることがわかります。

このことからまず日帰りは不可能だと分かりますね。

槍沢ロッジ、殺生ヒュッテ、槍ケ岳山荘のどこかに宿泊しなければ槍沢を通る槍ケ岳は登れないと分かります。

このように、必要なコースタイムを明らかにすることで、登山計画の全体像が見えてきます。

0日目は松本に泊まって、1日目は松本から上高地へ移動、上高地から槍ケ岳山荘まで一気に登り山小屋泊。ご来光を眺めて2日目に上高地まで一気に下山、東京へ帰ろう・・・といった具合です。

あくまで参考としてですが、1日のコースタイムは慣れないうちは6時間、登山経験が増えてきたら8時間を目安にしましょう。

1日のコースタイムが10時間を超えるような計画は完全に上級者向けです。

【手順2】登山コースの選定

槍ケ岳に登りたいと思い地図を見ると、槍ケ岳には東西南北幾つかの道が通っていることがわかります。

その中からどの道を歩いたらいいでしょうか?

一つの目安はやはりコースタイムです。

例えば画像の表銀座や裏銀座と言うのは、他の山を経由する縦走コースなのでロングトレイルとなります。

もう一つの目安は登山ルートの難易度です。

槍ケ岳の南北にある北鎌尾根はバリエーションルートですし、大キレットは上級者向けの道。

どちらも初心者のうちは登山対象になりません。

山と高原地図では「!」で危険個所が示されていますが、ルート全体の登山難易度は地図から判断するのが難しい事もあります。

そんな時は山のグレーディングを参考にしてみましょう。

日本一の山岳大国である長野県のサイトには豊富な情報があります。ぜひ目を通してみてください。

「グレーディングの温度感がわからない」初めはみんなそういうものです。

しかし、歩いて経験が増していけば、地図を見ただけでも「なるほどね!」と思える日がやってきますよ(๑´ڡ`๑)

グレーディングには各ルートに必要な体力と技術度が書かれていますので、コース選びで迷った時には参考にするといいでしょう。

また、そのルートを通っているヤマレコブログも参考にします。

歩いた感想や道の雰囲気を、複数の情報から多角的に判断することがとても大切です。

妄信的に一つの情報だけを信じないようにしましょう。

【手順3】スマホに登山計画を保存しておく

これは私流のやり方なんですが、行動中に登山計画を常に確認できるようスマホに保存しています。

行動中のチェックポイントごとに、計画から大きなズレがないか確認するんです。

絶景に目を奪われたり、疲労が原因で計画から逸脱しないようにチェックするわけです。

iPhoneのメモにはチェックマーク「☑」を付ける機能がありますので、無事計画通り進んでいればチェックを付けていきます。

一例として書き方はこんな感じです。

【登山計画書】槍ヶ岳登山(槍沢ルート)

 

5月22日 金曜  
☑ 八王子 ~ 松本  
☑ 松本~ホテルM松本(就寝)  
5月23日 土曜  
☑ 松本バスターミナル 5:30 ~ 7:05上高地 * 寝坊するとバスがやばい!!
☑ 上高地 7:15 ~ 8:00 明神  *きちっとストレッチ
☑ 明神 8:00 ~ 9:00 徳沢  
☑ 徳沢 9:10 ~ 10:00 横尾  
☑ 横尾 10:20 ~ 10:30一ノ俣  
一ノ俣 10:30 ~ 11:00 槍沢ロッジ *お昼休憩30分
槍沢ロッジ 11:30 ~ 13:00 大曲  
大曲 13:00 ~ 14:00 天狗原分岐 *途中に水場あり?
天狗原分岐 14:00 ~ 16:30 槍ケ岳山荘(宿泊) *16:00には一応到着予定。
*夕焼けは山頂で見る。
*日の入り:18時
5月24日 日曜  
槍ケ岳山荘~槍ケ岳 *夜明け前に槍ヶ岳へ!
*日の出:5時ちょっと前
槍ケ岳山荘~槍沢ロッジ  
槍沢ロッジ~横尾  
横尾~上高地  
上高地~松本  
松本~八王子  

予めお昼休憩の場所を想定したり、寝過ごすとマズいのであればホテルに注意書きを入れるなど、注意書きのメモを入れておくと当日の不安が少なくなります。

大切なのはコースタイム通りの時間を記載しておくこと。

この時間通り、あるいはコースタイムより早く歩いているなら問題なし。

遅ければ途中で引き返す目安になるからです。

水場がある場合や、コース上危険な箇所がある時もメモしておくといいでしょう。

日の出日の入りの時間などもメモしておくと便利ですよ。

途中☑マークが付いているのは、実際に山の中でチェックをいれることで、予定通り工程をこなせているか確認するためです。

書き方は自分が見やすいよう工夫するのがいいのですが、どんな様式にせよ、紙のメモとスマホのメモの二刀流ならより安心できますね。

登山候補日を立てる

登りたい山と歩くルートが決まったら、次は登山候補日を考えます。

基本的には自分の仕事休みに合わせたり有休をとったりすると思いますが、登山で欠かせすことができない情報、それは天気です。

自分の休みに山の天気が微笑んでくれそうかどうか確認します。

晴れなのか、雨なのかくらいは分かるようになりたいですね!

登山候補日を考える上で大切なのは天気だけではありません。

登る季節も非常に重要です。

例えば槍ケ岳ですが、例年10月中旬(近年は遅くなる傾向もありますが)には初雪が降ります。

下界はまだまだ秋ですが、3000mの世界では冬がやって来ているのです。

登る山域によって、季節の重要性は大いに変わってきますので、計画の段階で十分に注意しましょう。

再度詳細な情報を集める

さあ、登山日が近づいてきましたね!

大雨が降って川が氾濫していないか?

台風で土砂崩れが起きていないか?

登山道が通行止めになっていないか?

登山口までのバスが運休していないか?

往復の新幹線チケットは予約できているか?

前泊のホテルは予約できているか?

こうした情報をしっかりと集めて、備えあれば憂いなしの状態にしておきましょう。

例えば北アルプスの岳沢は大雨によって通行が困難になることがあります。

南アルプス林道は台風でバスがしょっちゅう運休します。

中央アルプスのロープウェーは点検整備のため運休になることもあります。

晩秋であれば降雪はどうでしょうか?

山小屋は営業していますか?

水の確保は大丈夫でしょうか?

安全な登山を楽しむうえで最新の情報は欠かせません。

山の状態だけではなく、山に至る道路やバスなどの交通機関の状況にも目を光らせましょう。

目標としているルートを歩くのに十分な登山道具を備えているかも大切ですよ。

天気予報を最終チェックする

登山出発前の計画やチェックもいよいよ大詰め。

ヤマテンでは2日後の天気予報を知ることができるので、出発直前に確認しておきましょう。

ヤマテンだけではなく、一般の天気予報も参考にします。

登山における天気の重要性は計り知れません。

問題なさそうであれば、予定通り登山に向かいましょう!

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