こんにちは清宮です。
仕事で英語が使いたいと思っている人も、実際に使っている人も英語の勉強をしていると思います。
その中で「いったいどれくらい英語の勉強をしたらいいのか?」と迷う事も多いはず。
私は前職時代、英語を使いたいと思い日々勉強していましたが使う機会はなし。現職ではほぼ毎日英語でメールをして、電話やスカイプもして、年に何回か対面で会話をしている状況です。
結論としては、母国語になりえない以上、英語学習に終わりはありません。
そんな中にあっても、仕事で英語を使うにはどの程度勉強する必要があるのかという疑問に対して、私の経験から3つのケースに分けて必要な能力と学習のアイディアをまとめてみたいと思います。
【ケース1】英語を使うのはメールが主体で会話はほとんどない場合
仕事で英語を使うとは言え、ライティングがほとんどでスピーキングやリスニングの機会がないパターン。
例えば海外のビジネスパートナーと受発注のメールをするけれど、電話をすることはない場合。
このケースなら多くの人が割とすぐに対応できるようになります。
私たちは中学~高校と英語の基礎をしっかりと勉強しており、忘れてしまっていたとしても、英単語帳を1冊復習し、英文法書を1冊更に復習すれば英語の基礎を思い出せる状態にあります(過去にしっかり勉強している前提です)。
英語学習に費やす時間を1日1時間とした場合、サボり日などがある前提で、1年程度の学習で業務をある程度そつなくこなし、さらに実務の中で必要な単語やフレーズを学ぶことで2年目には英語で業務をこなせるようになると思います。
一方、文章とは言え交渉など高度なやりとりが求められる場合、1年の卓上学習では難しいでしょう。
大学移行、一切英語に触れていないとすれば、最低でも2年の復習が必要だと思います。
これも1日1時間の勉強を継続できるとすればの前提ですが、働きながらだと1日1時間集中して勉強することも難しいもの。
学習のアイディア
必要なスキルがメールでの文章作成であれば、英単語を覚えてボキャブラリーを増やし、文法を学んで致命的なミスをしないように気を付けるのみ。
後はどんどん英語を書く練習を積むだけです。
例えば日記を英語で綴る、仕事の反省や振り返りを英語で綴るなどが効果的な学習法だと思います。
とにかく色々なテーマについて書くことが重要。
同じくらい重要なのが、自分が使っている英語が正しいかどうか確認すること。
赤ペン先生をしてくれる人がいれば最適ですが、そんな人はいない場合は英語のニュースを読んで、ネイティブの文章と自分の書く文章を比べる習慣を持つと良いでしょう。
【ケース2】英会話も必要だが、その相手の母国語が英語ではない場合
仕事で英語を話す必要がある場合、求められるスキルはグッと高まります。
日本人は中学~高校でかなりの時間を費やして英語の学習をしているので、一時的に忘れているとはいえ、過去に学んだ英単語の量はそれなりです。
しっかり復習すれば1年程度である程度の文章を書ける程度には英語力が戻ると思います。
一方、英会話をこなすのに必要なスピーキングとリスニングの能力はライティングと比べてずっと難しいものです。
日本の学校教育の弊害なのでしょうが、私もですが、日本人はとにかく話すことが苦手。照れ屋な性格も相まって、とにかく会話力が無いと言われます。
かく言う私もそんな一人。
TOEFLを受けた時にライティングだけ点数が優れていて、リスニングはボロボロという経験があるくらい。
日本語と英語は発音やイントネーション、発話のスピードが全然異なるために、日常的に英語に触れていない限りビジネスシーンで英会話を実践するのはとても骨が折れると思います。
大学卒業後、とくに英語の勉強をしてこなかったとすれば、1日2時間程度の勉強時間で2~3年は継続的に勉強をしないと、流暢に会話するのは難しいでしょう。
しかもそれをビジネスシーンで実践するとなれば、日常会話から仕事の話まで求められるボキャブラリーやスキルはずっと高まります。
週のうち1日だけでも、数時間みっちりと英語の勉強する日を確保するくらいの気持ちが必要です。
ただし、ビジネスの相手の母国語が英語でない場合、例えばヨーロッパ圏の人がビジネスパートナーの場合はハードルが下がります。
相手も私たち同様、英語を日常的に使っている訳ではないためか、使われる単語や表現は平易で、スピーキングのスピードも発音も、日本人が聞き取りやすいことが多いからです。
学習のアイディア
上記同様にボキャブラリーを強化することは、リスニングに置いて相手が何を言っているか理解するのに必要不可欠。
そのうえで、日常的に英語で独り言をつぶやくなどが有効な学習方法です。
自分の日常やちょっとした描写を英語でしてみましょう。
この時、頭の中で考えるのではなく、実際に声に出してみることが大切です。
頭で考えるのは文章作成と同程度の難易度です。
頭で考えたことを反射神経で言葉にする訓練が英会話には欠かせません。
【ケース3】ビジネス英会話が必要で、その相手の母国語が英語の場合
ビジネスで英会話を必要とし、相手がアメリカ人やカナダ人、イギリス人やオーストラリア人の様に母国語が英語の場合、相当の勉強が必要です。
時に彼らは容赦のないスピードで話します。
もし大学卒業後に英語を一切勉強しておらず、アメリカ人と対等にビジネスしたいと思うのであれば、1日3~4時間の勉強を数年は続けないと話にならないでしょう。
英会話学校などは「すぐに話せるようになる」など宣伝しますが、そんなに簡単な話なら、私たちは中学や高校の時すでに英語が話せるようになっていて然るべきです。
しかし残念ながら、日本人(日本語)と英語の相性は非常に悪く、母音を強く発音することに慣れた私たちにとって、ネイティブの発する子音は簡単には聞き取れません。
上述の通り、非ネイティブの発する英語はかなり聞きやすいんですけどね。
学習のアイディア
私たち日本人にとって、英語の学習の難易度は ライティング<<<リーディング<スピーキング<<<リスニング です。
自分の言葉で書いたり話すことは、慣れてしまえば思っているほど難しくありません。
本当に難しいのは相手の言葉を聞き取り、正しく理解すること。
ネイティブとの英会話では特にです。
とにかく言葉が早いので、これに慣れなければいけない。
映画や音楽、ドラマなどでネイティブのリアルなスピードに慣れることが何より大切。
その中で同時に、ネイティブの使っているボキャブラリーが想像以上に幅広い事にも気づかされるはず。
「ネイティブは難しい単語は使わない、少しの重要な単語を学べば英会話はマスターできる」的なことを謳う記事や教材を見ます。
完全に嘘です。
試しに何か好きな映画やドラマの字幕を徹底的に勉強してみてください。
その中に知らない単語やフレーズがいくつありましたか?
どれだけ英語の勉強しても知らない単語に出くわすものです。
英語の学習に終わりはありませんし、環境によって求められるスキルは異なります。
しかし総じていえば、仕事で英会話が必要な場合でゼロから復習を始める場合、1日数時間の勉強を(最低)3~4年は続ける覚悟が無いと、私たち日本人にとって流暢な英語能力と言うのは身に着かないと思っていいでしょう。