日本一周の経験を元に、今日は旅に最適なカメラを考えてみたいと思います。
私は自転車日本一周に、ニコンのフルサイズ一眼レフ「D750」を持って行きました。"日本を巡りながら色々な景色が撮りたい"そんな思いから、出発前に奮発してフルサイズの一眼レフを購入。そして自転車旅という過酷な日々に、D750を投入したんです。
持ち運びが大変だとか、私の不手際で一度故障したとか、色々ありましたが、結果としては素敵な写真を撮ることができ、一眼レフを旅に持って行って本当に良かったと思っています。
しかし、その経験だけで「フルサイズ一眼レフが旅に最適なカメラ」だとは言えません。人によってカメラに求める条件は様々だと思いますので、多角的に検証してみたいと思います(๑´ڡ`๑)
【旅に最適な条件その1】サイズは小さな方が良い
車の旅であれば関係ありませんが、徒歩や自転車、あるいはバイクで旅をする場合。ただでさえ荷物が多いのに、カメラ関係の荷物が嵩張るのは好ましくありません。サイズはできれば小さな方が良いに決まっています。
その点を考慮すると、コンデジやミラーレスの方が一眼レフより優れていると言えそうです。
【旅に最適な条件その2】価格はできるだけ安い方が良い
旅をしようとすれば、かなりのお金がかかります。それなのにカメラやレンズに何十万円もかけられない・・・できるだけ安い方が嬉しい。私も安いものが大好きです。ただ、この点はカメラの種類と言うより性能に大きく左右されため、一概には言えません。一眼レフより高いコンデジやミラーレスもあります。
【旅に最適な条件その3】きれいな写真が撮りたい
カメラを持って写真を撮るのであれば綺麗な方が良いに決まっています。サイズや価格をある程度犠牲にしても、写りには妥協したくない!そんな人だっているはずです。
この点においては、フルサイズ一眼レフ/ミラーレスが一番です。しかし、他のカメラも侮れない。もはや写りが極端に悪いカメラなんてそうそう無いですもんね。
【旅に最適な条件その4】色々なシーンで使えた方が良い(防塵防滴がベター)
旅に出たら様々なシーンで撮影することになります。砂塵が舞っている時、雨の時、雪の時だって写真を撮りたいかもしれません。カメラを大切に扱う事が一番ですが、カメラ本体が丈夫ならそれに越したことはありません。
防塵防滴ないし屈強な構造というのは、同じメーカーであっても基本的に上位機種の方が優れています。
上記の条件を頭に入れた上で、具体的なカメラの選択に落とし込んでいきたいと思います。
コンデジなのか?ミラーレスなのか?一眼レフなのか、という事ですね(๑´ڡ`๑)
【1】コンデジか、レンズ交換式のカメラにするかどうか
いわゆる気軽に持ち運びできるタイプのコンデジにするか否か、と言い換えることができます。
レンズ交換式の物にするかしないか。まずはここから考えてみましょう。レンズ交換式でなければ、本体を購入するだけですので、軽いし安いし、写りもそこそこ、小さいので雨風でもすぐにしまえます。
”軽量コンパクトが第一優先、便利できれいなカメラが良い!"
このようなタイプの人は、迷わずレンズ交換不要のコンデジを買うのが良さそう。
おすすめはソニーのRX100シリーズの中のミドル機種。RX100シリーズは軽量コンパクトで写りがいい。電子ファインダーが付いているので、コンデジなのにファインダー越しに写真を撮ることが可能。その上USB充電対応なので、モバイルバッテリーから充電できます。
USB充電なのは良いですね。旅をするのであればモバイルバッテリーは必ず携帯するでしょうから、この強みを活かせます。撮影範囲が24~70mmといわゆる標準域に限られますが、コンデジで遠く(望遠側)を撮っても画像が荒くて結局使わないことが多いかなと思いますので、個人的にはこれくらいでいいのかなと思います。
RX100は機動性に優れるため、旅人、Youtuberなんかに好まれている実績あるコンデジ。もしコンデジの機種で悩んでいるんであれば、間違いない選択肢の一つです。
オリンパスのタフシリーズは、防水、防塵、耐荷重などを強化し、河辺や海辺、雪や砂漠など、あらゆるタフなコンディションでの撮影に対応できます。他のブロガーさんのページで作例を確認したところ、写りも良い!こんなコンパクトカメラで素敵な写真撮れちゃうんだから、一眼レフのデカさが際立ちます笑
実は私も登山でのサブ機(雨の中の記録用など)に欲しいと思っているところだったりします。焦点距離は25~100mmなので、RX100と比べると中望遠として使えます。アウトドアでは100mmくらいあれば十分な事が多いですね。それ以上遠くを撮ろうと思うと、何にせよコンデジでは難しく、ちょうどいい焦点距離だと思います。
今の時代、コンデジでもきれいな写真が撮れるようになりました。レンズ交換式と比べると撮影の幅は確かに狭いですが、値段やサイズ、機動性を考えると大いにアリだと思います(๑´ڡ`๑)
【2】一眼レフ VS. ミラーレス
カメラを選ぶ際によく話題に上がるこの問題。そもそも、一眼レフとミラーレスでは何が違うのでしょうか?
一眼レフとは、名前の通り「"レフ"レクション」つまり、カメラの中で光を反射させる機構を持っています。ミラーとペンタプリズムと言うガラスが入っているので、どうしてもボディが大きくなります。ミラーレスはこれら一眼レフの欠点を補う形で独自の進化を遂げてきました。名前の通り、内部にミラーの機構が無いため、軽量小型化に成功しています。
他には、センサーと呼ばれる、カメラの心臓に当たる部位の大きさが違います。一眼レフの方が大きいため、理論的には一眼レフの方が写りに強みがあります。また、一眼レフは光学ファインダー、ミラーレスは電子ファインダーなど…細かな違いはあれど、最新のミラーレスカメラは写りが非常に良く、一眼レフとの違いはあまり感じられない感が強くなっています。
・・・ここで、旅カメラに対する私の結論を述べましょう。・・・
"旅"という難しい状況での撮影を考えると、少しでも小さくて軽く、そして写りも良い「ミラーレス」が最も勧められるカメラであろうと考えます。
ミラーレスは各社から出ていますが、私はソニーとオリンパスをおすすめします。キャノンやニコンにもミラーレスはあるんですけどね、現状はどう考えても一眼レフに注力している気がするので(この先はミラーレスにもっと注力するかもしれませんが)。
ソニーのフルサイズセンサーを搭載したミラーレスです。最新機種は4K動画を撮れたりしますが、日常でそんな動画撮る機会は無いと思うので、値段を考えα7Ⅱをおすすめします。
ボディ内に手ぶれ補正が付いているので、写真撮影の安定感が違います。ソニーのカメラは全体的に写りがシャープで、実を言えば、私も興味があるメーカーだったりするのです(将来的に)。
一方でオリンパス。値は張りますが、OM-D M1 MarkⅡはオリンパスのフラグシップとしてスペックが心強い。防塵防滴にマイナス10度までの動作保証。レンズのラインナップも広角から望遠まで幅広い。ミラーレスで本格的に写真をやりたい人におすすめです。
上の二つは高すぎるという方におすすめ。防塵防滴で、値段もいい感じ。旅人的にはこっちの方が合っているかもしれません。旅が終わった後にカメラをどう使うかイメージできていると、選びやすいですね!要は、旅が終わってもカメラの活躍する機会があるのか、ないのか、が重要です。
ミラーレスではパナソニックという選択肢もあるんですが、ソニーやオリンパスはカメラボディに手ぶれ補正が付いているので、パナソニックをあえて選ばなくてもいいかなと言う感じです(๑´ڡ`๑)
レンズについてここでは深く語りませんが、広角から中望遠まで写せるレンズが一本あると、旅では心強いです。
【3】一眼レフをおすすめするのはこんな人!
さあ一眼レフ。まるでミラーレス信者なような書き方をしてきましたが、実際に私が使っているのはフルサイズの一眼レフです。フルサイズ一眼レフ、良いんですけどね、旅ではどうなのか?そこが重要。まず、一眼レフはサイズが大きい。ボディも高いが、何よりレンズが高い。
しかし、です。現場に目をやれば、多くのプロカメラマンが愛用しているのは、やはり一眼レフです。アマチュアだって、カメラが趣味と自負している人の多くは一眼レフを使っています。撮影スポットで三脚がずらりと並ぶ独特の景色。そのカメラの多くは一眼レフです。
一眼レフは、ミラーレスの電子ファインダーとは異なり、光学ファインダーを通じてそこにある景色をそのまま見ることができます。さらに、純正レンズとサードパーティーからなる豊富なレンズラインナップ。この点ではまだまだミラーレスは一眼レフに敵いません。高いレンズの交換性で、あらゆる撮影状況に対応できるのは一眼レフの強みです。
「旅」という枠組みだけで考えれば、より小さくて使いまわしのいいカメラを勧めますが、その先、ずっと写真撮影を趣味でやっていきたいというのであれば、一眼レフを使ってみたいと思ったのであれば、迷わず一眼レフをおすすめします(๑╹ڡ╹๑)p♪
一眼レフの中でも小型軽量で知られる、キャノンのkissシリーズですが・・・。最近のミラーレス機の台頭、写りの良さを考えると、微妙かなと思っています。一眼レフを買うにあたり、サイズがネックになっているのであれば、ミラーレスの購入を勧めます。
kissシリーズの様なエントリー機よりミラーレスの上位機種の方が写りは良い、と言うのが私の感想です。
先日、キャノンが新機種を投入してきました。EOS 6Dの後継機にあたるEOS6D MarkⅡです!バリアングルのライブモニターを備え、センサーからAFポイントまで機能を刷新、気合の入った一台です。もしフルサイズの一眼レフを考えているのであれば、6D MarkⅡは大いにアリだと思います。
もちろん、私が使っているD750はおすすめ!何と言ったって、自転車日本一周をやり遂げた実績のある機種です(๑´ڡ`๑)
D750の深いグリップから生まれる持ち運びやすさは他を圧倒します。フルサイズの重さを感じさせないんですよね。
フルサイズ一眼レフを買ってしまえば、ある意味それがカメラの最終形態。今後「何のカメラを買おうかな」という悩みから解放されますよ!笑
"一眼レフならフルサイズ、そうじゃなければミラーレス" というのが最近の私の持論。
【まとめ】タイプ別におすすめするカメラ一覧
最後に、①値段②利便性③写りのどこにウェイトを置いているのか、それぞれのタイプ別に私おすすめのカメラをまとめておきます。参考にしていただければ幸いです。
タイプA:値段と写りバランス型(高いのは無理、でも写りも妥協したくない)
- オリンパス TG-4(コンデジ)
安い割に写りも良く、何よりタフな状況に耐えられます。個人的にも欲しいカメラで、旅に最適。
- オリンパスTG-5(コンデジ)
TG-4の後継機で最新式のセンサー搭載。しかし、画素数を下げた仕様となっており、好みが分かれそう。
- キャノン Kiss X7(一眼レフ)
とにかく安く一眼レフを始めてみたい人におすすめ。kissX8より安いけれど描写性能はそんなに変わりません。一眼レフとしては最安の分類ですが、コンデジと異なり別途レンズが必要ですので、実際はプラス数万円必要。
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オリンパス OM-D E-M10 MarkII(ミラーレス)
安くて写りも悪くない、そんなミラーレスはこの辺りかなと思います。KissX7同様、レンズ代でプラス数万円必要。
- パナソニック ルミックスGX7MK2(ミラーレス)
まだそんなに古くないのに5万円を切っていて狙い目。パナソニックのミラーレスですが、ボディに手ぶれ補正ありなのも嬉しい。
- ソニー cybershot RX100Ⅲ(コンデジ)
少し値段は上がるものの、描写性能、利便性、価格のバランスが良い名機。
タイプB:描写性能重視(でもフルサイズの大きさはちょっと・・・)
- ソニー ミラーレス一眼アルファα7 II (ミラーレス)
お値段そこそこで、フルサイズのセンサーを積んでいるソニーのミラーレス。ソニーはセンサーを自社開発しているからなのか、描写性能の評価はすこぶる高い。これからカメラを始めようとする人は、ソニーお勧めです。しかし、防塵防滴に関して言えば下記のオリンパスより下。ここをどう考えるか。値段と機能を天秤にかけて考えてみてください。
- オリンパス OM-D EM1 MarkⅡ(ミラーレス)
高い描写性能と防塵防滴、そしてカメラ本体のサイズから、かなりおすすめのカメラ。少し値は張りますが、旅は本気で写真が撮りたい、終わった後も写真を続けたいという人にかなりおすすめ。
タイプC:本気で写真を趣味にしたい人
何を迷うことがあると言うのです??・・・フルサイズ一眼レフを買いましょう\(^o^)/
- キャノン EOS 6DMarkⅡ
- ニコン D750
旅で使うのであれば、この二つがやはりおすすめ。例えば、ニコンD750の上位機種であるニコンD810はサイズがより大きくなり、その違いは「旅」をする上で割と致命的な差だと思います。フルサイズの一眼レフを買う場合、確実に店頭まで足を運び、実際どれくらい大きいのかを確認する。自分の手とグリップの相性も大切です。
せっかく旅をするのであれば、いい写真を残したいですよね(๑´ڡ`๑)