一瞬の絶景を追い求める 山岳写真に魅せられて

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ニコン高倍率ズームレンズ24-200mm f/4-6.3と小三元24-70mm f4に違いはあるか画質を徹底比較!

ニコンユーザーの方もニコンへ鞍替えを検討している方もこんにちは。主に山でニコンレンズを使っている清宮です。

長い予約期間を経てNIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VRが発売されました。心待ちにしていた人も多いのではないでしょうか!かく言う私もそんな一人。

本記事では「24-200mm」が先行発売された「24mm-70mm f4」と比較して画質的にどうなのか?同等?優位?あるいは見劣りするのかを検討しました。検討した理由はシンプルで、私は現在どちらのレンズも所有しており、果たして2本必要なのか、使い分けは必要なのかを見極めるためです。

おそらく同じような状況のニコンユーザー様がたくさんいらっしゃるかと思いますので、参考になれば幸いです。

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NIKKOR Z 24-200m f/4-6.3mmはどんなレンズ?

SNSでもこのレンズを楽しみにしていた人が大勢いたように思います。「24-200mm」という焦点距離は非常にユニークかつ汎用性が高く、風景写真でよく使用される画角をこのレンズ1本でカバーすることができるからです。

しかも超小型、かつ超軽量。

まず標準ズームレンズを代表する24mmスタートであることがゲキ熱なのです。これが28mmでも30mmでもダメ。24mmというのは非常によく使われる焦点距離であり、多くのカメラマンにとって馴染み深い焦点距離。さらにそこから200mmという望遠までカバーしてくれるのはすごい。望遠レンズというのは上を見ればテレコンを使った800mmなど青天井な側面がありますが、風景写真(野生動物は含まない)では多くの場合200mmまでカバーできれば十分。だからこそ、標準〜望遠を1本でカバーできるこのレンズは革新的であり、多くの人が魅力を感じ、飛びついたと訳ですね。

一方で、そんな便利なレンズに落とし穴がないのか気になるわけです。軽量小型で標準から望遠まで写せるということは、何かを犠牲にしないと無理なのでは?その何かとは画質なのでは?と疑問に思うのは当たり前かもしれません。

24-70mmと24-200mmのスペック比較

24-70mm 24-200mm
f4通し(小三元) f4-f6.3
レンズ手ぶれ補正なし レンズ手ブレ補正あり
500g 570g
8.85cm 11.4cm
最短撮影距離30cm 最短撮影距離50-70cm

まず重要な違いはF4通しであるか否か。重量やサイズはほとんど変わらない。

レンズの選択、特に山岳写真のように携帯しうるレンズに限りがある場合はレンズの重量やサイズが極めて重要となりますが、上記の通り両者にはほとんど差がない。F4通しの必要性は被写体により大きく異なりますが、山岳写真ではマストではないでしょう。200mm/F6.3でも十分ボケますからね。

一点特筆すべきは、24-200mmは「最短撮影距離がかなり遠い」こと。24-70mmは焦点距離全域で30cmと被写体にかなり近づけますが、24-200mmは全く寄れません。これは撮影対象によってはかなり致命的になるので注意が必要です。テレ端200mmでの最短撮影距離は70cmです。被写体からレンズを70cm離さないとピントが合わないということ。風景写真では問題ありませんが、登山道で出会う昆虫とかはこのレンズではうまく撮れないことに注意が必要です(よくある使い方として望遠レンズをマクロレンズっぽくは使えません)。

メーカーによる各レンズの趣旨

似た部分も多い両者のレンズについて、ニコン公式がどのように紹介しているかを改めて見てみましょう。

24-70mm f4

描写力と携行性に優れた高性能な常用標準ズームレンズ

ズーム全域で、画面の中心から周辺までシャープで均質な描写が得られます

f/4で一定の開放F値、ズーム全域で実現した0.3mと短い最短撮影距離で、幅広い撮影フィールドや被写体に対応

ナノクリスタルコートを採用した高い逆光耐性なども備えており、さまざまなシーンで静止画・動画を問わず高画質が得られます

中望遠70mmでポートレートなどを撮る際には、開放F値4を活かして背景をやわらかく自然にぼかし、シャープに捉えた人物を際立たせることができます

by ニコン

24-200mm f4-6.3

トラベルレンズの新スタンダード、小型軽量で高性能な8.3倍高倍率ズームレンズ

高倍率ズームレンズにもかかわらず小型軽量で約570gと軽く、機動力を確保しながらさまざまなシーンを撮影したい旅行などに最適な1本

旅先など、撮影チャンスを逃したくない時に最適な1本

望遠側でも0.7mで撮影できるため、植物の葉や花などの小さな被写体も画面いっぱいに切り取ることができるほか、ボケを活かした印象的な写真表現が可能

レンズの小型化を目指しながら高い光学性能も追求し、絞り開放から高い解像力を実現。アルネオコートの採用でレンズ面に対して垂直に入射する光に起因したゴースト、フレアを低減します

by ニコン

両者の違いを明確に分ける部分とすれば、やはり24-200mmは軽量・小型化を実現した「高性能な高倍率ズームレンズ」であること。24-70mmはF4通しなのでボケを活かした写真が撮りやすいこと、でしょうか。しかし後者に関して、ボケを追求するのであればこのレンズは最適解ではなく、より明るい単焦点レンズやF2.8の大三元レンズを使うべきかと思います。

そういった意味で、24-70mmには代わりとなるプレイヤーがいますが、24-200mmには1:1で置き換えられるレンズがない、その点が24-200mmの特徴かと思います。

【画質比較】両者の違いは?優劣は?

ここからが最大の論点。24-70mmと24-200mmの画質的な違いの有無を検討してみます。

近くの公園(自然光)と自宅(蛍光灯)にて、同じ設定のJpeg撮って出しを比べてみました。左が24-70mm、右が24-200mm、スライド可能。

(関係ないですがレンズ交換をすると一寸の違いのない同じ写真を撮るのって難しいですね汗)

焦点距離24mm

焦点距離70mm

RAW(元データ)

Raw(レタッチ済み)

RAW(トリミング)

等倍表示

焦点距離200m

両レンズの違いまとめ

二つのレンズを屋外と屋内で比較検討した結果、以下の違いがわかりました。

24-200mmは24-70mmと比較して、また、現実と比較して青味が強い。これは24mmから200mmまで一貫して言えることです。等倍写真や黄色い絵の写真を見てもらうと一目瞭然ですが、実際の建物は24-70mmで撮った色をしており、24-200mmでは青っぽいのがわかります。

あと私の印象レベルになりますが、24-70mmの方が色がやや濃い気がします。コッテリとも言えます。気にしなくて良いレベルではありますが。

コントラスト

24-200mmの方が気持ち強いですね。拡大しなければ気づかないレベルですが、等倍で見るとコントラストが強い印象を受けます。

シャープネス

両者に違いは一切見出せませんでした。これは良かった点です。高倍率ズームは描写が眠くなりがちですが、シャープネスが甘いということはありません。むしろ、コントラストが強いこともあり画の明瞭度がやや強い気がします。

まとめ

レタッチした画像を見ていただくと分かる通り、私のスタイルであるRAW撮影+レタッチで違いはほぼ全くといっていいほど見出せません。

24-200mmを使う場合は色味がやや青いということに留意しておけば十分かと。総合的に画質の優劣をつけるとすると、やはり24-70mmになるかと思いますが、それは基本的に色の再現性によるものであり、解像感にはほとんど違いを見出せませんでした。その程度の違いであれば200mmまで写せることのメリットは大きいと感じます。

ちなみに、70mmと200mmでは得られる距離感がこれくらい変わります。

一方で、JPEG撮って出しが常用スタイルという場合に24-200mmの高倍率レンズが必ずしもおすすめできるかというと、そうではないかもしれない。特に色味の問題というのはJPEGでは結構厄介ですしね。上の写真は色温度をオートで撮っているので、都度最適な色温度を設定をすれば問題ありませんが、面倒なのは間違いないでしょう。

RAWで撮るという人は悩ましいですね。24-70mm f4は売っても大きな金額にはならないので、理想の運用はどちらも手において、明らかに200mmのような望遠が必要ない時と、望遠でも撮りうる時で使い分けるのも手かと思います。もちろん、広角・標準・望遠を持ち運べる撮影シーンであれば専用の望遠レンズを買うのも手です。望遠の大三元レンズ(70-200mm F2.8)もついに発売となり、かなり評判いいみたいですよ。

これからNikonのミラーレスを買おうとしている方や、高倍率ズームはどうなのかと迷っているかたの参考になれば幸いです。

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