【屋久島】宮之浦岳 縦走登山(3/4)永田岳から望む、宮之浦岳のご来光

宮之浦岳縦走、屋久島横断3日目です。2日目は高塚小屋から宮之浦岳、そして永田岳まで歩き、山頂から夕陽を眺めて鹿之沢小屋で幕営しました。3日目はこの縦走登山で一番楽しみにしていた「永田岳から見る宮之浦岳とご来光」の出番。これが本当にもう・・・。

目次

コースタイム

3日目は赤矢印の③を辿ります。永田岳から再び宮之浦岳、屋久島三山の最後である黒味岳のピークへ!夜は黒味岳から少し下った石塚小屋にて幕営。縦走も3日目という事で、今日は少し早めに小屋に着き、少しでも体力を回復させないと。

  • 4:20 鹿之沢小屋
  • 5:20 永田岳(3回目の登頂)
  • 8:20 宮之浦岳(2回目の登頂)
  • 11:00 黒味岳分岐
  • 11:30 黒味岳
  • 12:10 花之江河
  • 13:30 石塚小屋(テント泊)

この縦走登山の間に永田岳に3回登頂するというのは、正気の沙汰ではありません。しかし、永田岳山頂はそれ程に魅力に溢れているということでもあります。そこから望むご来光は・・・!

縦走(横断)3日目スタート!

今朝は朝の3時に起きて、鹿之沢小屋からナイトハイク!さあ、楽しい楽しい夜登山の始まりです(白目)

とは言え、この道は昨日の間に往復しているので歩きなれたもの。軽快なステップで登っていきます。

鹿之沢小屋から永田岳への道は、端的に言ってあまり歩きやすくありません。ロープ有り、段差が大きく、水浸しの場所多数。夜に歩く場合は細心の注意を払う必要があります。

それでも「永田岳からご来光を見たい!」と、いう想いが強すぎて、割とニコニコしながら登っているので、ちょっとアレかもしれませんね。

大分上がったところで山の下の方に光が!鹿之沢小屋に泊まっていたパーティーのヘッドライトが夜の帳に一点の光を灯します。

永田岳

快調に進んで永田岳の山頂へ到着。

雲一つない快晴の中、水平線がオレンジ色に染まっていきます。

蒼い空が黄色く染まりだし、やがて朝がやって来ました。

「1カ月で35日雨が降る」と言うのは屋久島を表す代表的なセリフ。世界でも稀な多雨地帯で、これ程の晴天に恵まれたことに、ただただ、感謝です。

ご来光が始まった後、日が昇りすぎる前、太陽は一段と力強く輝きます。

宮之浦岳と永田岳は南北に並んでいるため、ご来光はやや斜め後ろから光を刺す形になります。東面が徐々に明るくなっていく様を、呆然と見つめていました。

霧や雲がある幽玄な景色

太陽が昇って気温が上がると一気に霧が舞ってきました。屋久島は360度海に囲まれ、さらに近くに海水温の高い黒潮が流れている関係で、常に湿った空気が島に流れてきます。その湿った空気は屋久島の山を滑昇し、2000mに達する頃には霧となり、雲となる。

背後の海から霧が流れて、宮之浦へ流れていく様はとても幻想的でした。

あれよあれよと霧が湧き、辺りは真っ白な景色へと変貌しました。恐ろしい・・・。もしある人が「今日は頑張って早めに登ろう」と思って来てみたら、出発時は快晴でも山頂は真っ白という事になります。山の難しい所ですね(涙)

お気に入りの場所で朝ご飯のラーメン!真っ白の霧の中ですが、宮之浦岳とご来光を見れたことで、私は満足感で一杯。

この時期、東京の日の出は5時前でしょうか?屋久島は5:40くらいです。九州は関東などよりだいぶ遅いので、ご来光登山をする身としては助かります。

宮之浦岳

永田岳から宮之浦岳へと向かう道中、霧が晴れて雲となり、永田岳山頂を猛烈なスピードで駆け抜けて行きます。

気持ちのいい青空、山頂を流れる雲とのコントラストったらもう。。。

宮之浦岳主稜線を行く

宮之浦岳から先には栗生岳(くりおだけ)翁岳(おきなだけ)安房岳(あんぼうだけ)、筑紫岳(つくしだけ)など1800m級のピークが立ち並ぶ主稜線がお出迎え!

稜線はヤクシマダケ(ヤクザサ)が茂り、花崗岩が芸術的とも言うべき様相で配置されています。栗生岳以外のピークは巻いて歩くのでアップダウンはそこまで大きくありません。「屋久島でしか見れない光景」をしかと目に焼き付けながら前へ。

屋久島ほど水に困らない山もないのではないでしょうか?至る所から水が溢れ出ているため、水を持ち運ぶ必要がありません。適当なタイミングで水を確保し、粉ポカリでドリンクを作ります。

もちろん、水場では生の水もゴクゴク飲みまくりですよ!うっまい!

花之江河方面まで結構あるな・・・。さすがに縦走3日目という事で疲労感もなかなか(汗)

屋久島は水が豊富で美味しい反面、登山路は多くが水没気味。快晴がこれだけ続いてもまだこんなに濡れています。雨の日や雨の後はどんな感じなんでしょう?さながら川のようになるんでしょうか?

屋久島三山(三岳)ラスト、黒味岳へ!

屋久島三山の最後、黒味岳(くろみだけ)がついに姿を現しました!

黒味岳分岐

黒味岳は稜線から少し外れているため、この分岐から黒味岳へ取り付きます。

黒味岳への登山路は程々にロープあり、急登あり。

黒味岳の山頂が見えてきました!

うおー!この突如現れる枯れた木と青空がカッコいい!白骨樹(はっこつじゅ)と言うらしですね。黒味岳には美しい白骨樹が多いので、見逃さないように要チェックです。

黒味岳

黒味岳の頂上にはこのように巨岩が立っていますが、山頂はまさにこの岩の上。しかも登ることができます!

この上に立って下から写真を撮るのが黒味岳のお約束みたいですが、そこはボッチ登山の悲しい所・・・タイマーをセットすれば撮れないことはないですが、さすがに虚しいので今回は諦めます(涙)

岩の上に回り込んで、黒味岳(1,831m)登頂ー!

晴れてはいるんですけどね、この時間になるとガスが多くてあたりの山は雲の中。景観はまた今度のお楽しみという事で。

花之江河

黒味岳は風がヤバいので早々に下りてきました。やって来たのは花之江河(はなのえごう)という高層湿原。泥炭(でいたん)と言う、植物の遺骸が蓄積した泥を見ることができます。あれです、ウィスキー作りで欠かすことができないピート(泥炭)ってやつですね!

黒味岳から見ると、ここ花之江河だけ焼野原のように見えたので、火事でもあったのかと思っちゃいましたが、湿原になってたんですね。

花之江河は複数の登山道が収束している場所。西へ行けば栗生歩道、南へ行けば湯泊歩道、東へ行けば花之江河登山道、南東へ行けば淀川登山口という具合です。

明日は湯泊歩道から下山する予定ですが、今日は花之江河登山道にある石塚小屋へ。

石塚小屋は5分程の所に水場があります。夜使う分をここで補充して、

ブロック造りの石塚小屋に到着!

ふぃー・・・さすがに疲れました。山小屋泊も考えましたが、まだ日も高いのでテントでゆっくりしたい。

しかしながら石塚小屋にはテント場がない。ここまで全く人気を感じなかったので、看板前の広場をお借りして幕営します。体力気力はまだまだ十分いけますが、足の疲労感がハンパない。

テント内ではとにかくストレッチを徹底的に行います。普段もしていますが、今日は特に念入りに。ストレッチとマッサージを真剣にやると、翌日の快適度がまるで違います。足がずいぶん軽くなる。

何しろ、中~長期で縦走して、カメラもレンズも重たいとなるとザックの重さは確実に20kgを越えます。普段の体重より20kg以上の重さを支えるわけで、さらには山道を歩くとなれば足の負担は相当なもの。太ももの外側や足の裏なんかをよくマッサージすると、気持ちよくて昇天しそうになりますよ!笑

少し早めにおビールも頂いて、しばしお昼寝。

・・・お昼寝していたら、外から人の声?誰か来たのかな?

ヤクザル(屋久島猿)さんでしたかー!

めっちゃ見られてる。めっちゃ警戒されとる。そしてめっちゃ可愛い。群れで移動しているところでした。望遠レンズ持ってきて良かったぁ!屋久島には動物も多いので、今回は奮発して標準レンズ+広角レンズ+魚眼レンズ+望遠レンズと4本体制(笑)

重たい機材を持ってきた甲斐があったというものです。

・・・

今日はとにかく、宮之浦岳のご来光が最高でした!

明日はいよいよ最終日!

この登山ログ

  1. 【屋久島】宮之浦岳 縦走登山(1/4)苔むすもののけの森と縄文杉
  2. 【屋久島】宮之浦岳 縦走登山(2/4)九州最高峰から眺める永田岳の絶景
  3. 【屋久島】宮之浦岳 縦走登山(3/4)永田岳から望む、宮之浦岳のご来光
  4. 【屋久島】宮之浦岳 縦走登山(4/4)黒味岳のご来光と湯泊歩道

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