【九州】九重山 縦走登山(夏山・テント泊):九州本土最高峰と星空を巡る旅

州本土最高峰である九重山(くじゅうさん)を縦走登山してきました!記念すべき初の九州登山!牧ノ戸峠からスタートして坊ガツルにてテント泊、長者原へ下山という一泊二日の山行です。

九重山は九重連山とも言われ、いくつかのピークが集まった山群の総称、日本百名山の一座に選ばれています。

目次

コースタイム

1日目

  • 10:20 牧ノ戸峠登山口
  • 10:50 沓掛山
  • 12:00 星生山
  • 13:00 久住山
  • 14:20 中岳
  • 15:15 白口岳
  • 16:00 鉾立峠
  • 16:30 法華院温泉山荘
  • 16:40 坊ガツル

2日目

  • 12:00 坊ガツル
  • 13:00 北千里ヶ浜
  • 14:30 長者原登山口

登山道が雪解けのドロドロだったこともあり、コースタイムは夏山と比べればややゆっくり目。2日目はピークを踏むのを止めて坊ガツルでお昼近くまでゴロゴロ優雅な時間を過ごしました(笑)

1日目(牧ノ戸峠登山口~久住山~坊ガツル)

九州初の山旅はゲストハウス「別府ゲストハウス」から始まります。宿泊者は日本人と外国人が半数くらいの印象。複数人が一部屋に寝るドミトリー部屋でしたが、メキシコ人のオスカーと二人だったので仲良くなりました(変な意味ではありません笑)。

別府駅のすぐ近くに位置しているので登山の拠点として便利ですね!

荷物をまとめて別府駅へ!ゲストハウスから歩いて3分程です。

今日は高気圧が九州を覆っているため雲一つない快晴。風がやや強いですが、絶好の登山日和。

九重の登山では牧ノ戸峠(まきのととおげ)と長者原(ちょじゃばる)登山口がよく利用されていますが、どちらも別府駅から九州横断バスでアクセスが可能。別府⇔熊本のバスを利用します。

バス停は別府駅から1分程歩いたところに位置しているので、分からなければ駅員さんにすぐ聞いちゃいましょう。時刻表はもちろん確認していましたが、現場について驚いた・・・。

九州横断バスは事前予約制(知らんかった)なので、もし満席だと乗車できません(白目)この日はガラ空きだったので問題なく乗れましたが、6月のミヤマキリシマが咲くころは超混雑が予想されます。他にもゴールデンウィークなど混む時期にバスで行く場合は早めに予約しておく方が良さそうです。

10:20 牧ノ戸峠登山口

バスに揺られること約2時間、牧ノ戸峠に到着!登山口はバス停目の前です。登山届もここで提出できますよ!さあさあ、ここから九州初の山行が幕を開けます。

スタートしてすぐに驚いた。九州の山ってもう雪なんか無いのかと思っていたら、割とがっつりあった(白目)アイゼン無しでも歩けますが、この時期はチェーンスパイクを携帯しておくと安心かと思います。

(雪があるのなんて序の口、真の地獄がこれから始まろうとしていたのだった・・・)

10:50 沓掛山

牧ノ戸峠から登ると、沓掛山(くつかけやま)のピークを踏むことになります。

記念すべき九州の初ピーク頂きましたぁ!関係ないですが、沓掛って聞くと利尻島を思い出しますね。

沓掛山からの景色、なかなか良いですね!薄い雪化粧を纏っていて何とも言えない風情があります。

残雪期を過ぎた、ドロドロ地獄

アカン。これはアカン。雪は、いつかは溶ける運命。九重山は九州本土最高峰とは言え、標高は2000mにも達しません。この時期になると雪が豪快に溶け始め、登山路はまるで川の様に水で溢れています。

(登る時期を間違えたか・・・超白目)

雪解けが激しくて、テンションガタ落ちの所にチョコチョコ動く影が!

モグラ!!!めっちゃ可愛い、これは癒される。なぜか雪の上をモグラが駆け回ってました。他の人に踏まれないように脇まで走るのを見届け、先に進みます。

直接久住山に行ってもいいんですが、できれば色々なピークを踏みたいという事で、星生山(ほっしょうさん)を経由して向かうことに。星生山はこの特徴的な岩が目印です。

標高を上げると目の前に九重山の主峰、久住山が見えてきました!

めっちゃ紛らわしいのですが、百名山に選ばれているのは山全体である九重山(くじゅうさん)、その九重山の主峰が久住山(くじゅうさん)。どちらも「くじゅうさん」なので紛らわしい事この上なし。

九重と久住、いずれもお寺に由来する歴史ある名前らしく、長らく名前の争奪戦があったと言います。時は流れて現在、今では山全体を九重主峰を久住と呼ぶようになったということです。

12:00 星生山

星生山の山頂に到着!

星生山からは久住山の迫力ある展望が楽しめます!ちょっとやだー、星生山からの景色最高じゃないですかー!(後にも先にも、星生山からの展望が一番でしたよ)

左手には三俣山(みまたやま)と、その遥か奥に由布岳なんかも見ることができます。

星生山から久住避難小屋を過ぎ、久住へアタック開始!この辺りまでで特に難しい所はありませんが、星生山の下りはちょっと岩々しいので、注意が必要かなと思います。

13:00 久住山

九州本土最高峰(と言いたいところですが、本当の最高峰は中岳)にやってきました!

久住山からの展望で特筆すべきは南側で、霞んでいるもののうっすらと大きな稜線が空に浮かんでいます。大分県と宮崎県の県境にまたがる日本百名山、祖母山(そぼさん)です!

昔は九重ではなく祖母山が九州本土最高峰と考えられていたようで、歴史も古く、九州を代表する山の一つですね。

久住の後は中岳へ向かいます。

標高1791mの中岳(なかだけ)は九州本土最高峰

・・・なぜ、そういう大事な山にこんな凡庸な名前を付けてしまうのか到底理解できません。まあしかし、九州本土最高峰はこの中岳ちゃんなので仕方ない。

中岳からは久住と御池(みいけ)を一望することができるので、展望地としてはいいですね。

御池はごく一部氷が残ってますが、もうほとんど溶けていました。

中岳からさらに足を伸ばし、次なる山へ。白口岳(しらくちだけ)に向かうんですが、中岳を下りて白口岳へと続く登山路(上の写真)に特に案内板などがなく、ちょっと分かり辛かった(汗)

こちらが白口岳ですが、台形であまりかっこいい山ではないですね(と、思っていた)。

白口岳登頂!この辺りまで来ると久住からはだいぶ離れていて、代わりに大船山(たいせんざん)や平治岳(ひいじだけ)なんかがよく見えます。

ただ、まっ茶色(汗)

・・・そろそろ新緑の緑色した山が恋しくなってきました。

白口岳から今日のキャンプ地である坊ガツルまで一気にくだります。写真奥の平らな所ですね。

16:00 鉾立峠

白口岳から降りてきたところ、鉾立峠に着くころにはドロッドロの状態に(涙)

16:30 法華院温泉山荘

標高1303m、九州で一番高い所にある温泉「法華院温泉(ほっけいんおんせん)」に到着!

ここでは、なななんと、500円で温泉に入ることができちゃいます。九重はキャンプ地のすぐ目の前に温泉があるとか、立地最高ですね。

法華院温泉から振り返れば鋭いピークをした山が!実はこれ白口岳なんですが、こっち側から見ると、さっきのずんぐりした山とは同じとは思えません。

法華院温泉には、温泉だけでなく自動販売機まであるという文明の利器っぷり。自動販売機どころか水すら売ってない山が多い北海道と比べると・・・笑

自動販売機も発電機の電気でまかなっているというのだから驚きです。そりゃもう、ラインナップ見たらC.C.レモン一択ですわ。疲れた体に染みわたるぅ!

坊ガツルテント無料で、1500張りもキャパがある広大な土地。夏だと草がふっさふさみたいですが、今の時期は草を焼いた後なので文字通り焼野原と化してました。

白口岳が見える場所にテントを張って一休憩。

どこで夕景を撮ろうかと、九重に来る前は悩んでましたが、坊ガツルは周囲の山的に夕景はイマイチ映えません。暗くなる前に法華院温泉でお風呂に入ってきます(石鹸類は使えず、温泉に浸かるだけ)。

法華院温泉ね、めっちゃ気持ちいい!九州で一番高い所にある温泉だし、九重来たら入った方がいいですよん。

ディナータイムは豪勢に焼肉丼で

九重縦走した後に食べる/飲む焼肉丼おビールとか最高なんですけどやだぁ。

ちょっと高いですが、法華院温泉でビールもおつまみも売っているので、下界から持ってこなくても山ビールを楽しめます。

坊ガツルから望む星空

自動販売機や温泉があると言っても、ここは九重の山の中。辺りに人口の灯はないため星が冴えます。今日は月が明るいので星はやや控えめですが、それでも白口岳(南側)と星を写してやれば絵になる。

こちらは大船山(東側)方面です。ビールで酔っ払いながらも星の撮影は忘れません。

坊ガツルは朝とか夕方より、星の撮影を楽しんだ方がよさそうですね!

朝の5時頃、目が覚めて外を見たらうっすらと天の川が昇ってました。月が明るいと天の川ってなかなかきれいに見えないので、本当は新月の時が写真には最適。

5時というと今度は太陽が顔を出し始める時間帯なので、ちょっと撮りはじめが遅かったか(涙)

2日目(坊ガツル~北千里ヶ浜~長者原)

新しい朝が来た!時刻は12:00!

・・・朝じゃなくて昼や(笑)大船山やら三俣山やら、登ろうかと計画していましたが、どちらも真っ茶色だったのであまり気が進まず。それならいっそ、坊ガツルでお昼までゆっくりゴロゴロすることにして、2日目はお昼からまったり下山。

13:00 北千里ヶ浜

ルート的に1日目に寄れなかった北千里ヶ浜(きたせんりがはま)にやって来ました!山の中にだだっ広い土地が広がっているのが九重の特徴の一つかと。

右手の噴煙をあげているのは硫黄山。ガスが危ないので登山は禁止です。

バスの時間まで余裕があるのでまったり下山です。下の方までくると植生が見えてきました。これがミヤマキリシマなのかな?(違うか?)

九重山にはミヤマキリシマが自生していて、6月頃になるとピンクの花を咲かせます。写真を見る限り、他の山ではまず見られないような景観で、本当きれいみたい!

そんな訳で、次は来年の6月にまた来ます。(激混みらしいですけどね汗)

14:30 長者原登山口

長者原(ちょうじゃばる)登山口について無事下山。

長者原にはワンコの石像が建っておりました。食事処もあったので、遅めのお昼ご飯を食べて、バスに乗り込み、別府まで戻って登山完了です。

登山データ

  • 日程:2017/4/3~2017/4/4
  • 行程:2017/4/3 牧ノ戸峠 ⇒ 九重山縦走 ⇒ 坊ガツル 2017/4/4 坊ガツル ⇒ 長者原
  • メンバー:単独
  • 天候:両日 快晴
  • 主なピーク:星生山(1762m)、久住山(1787m)、中岳(1791m)、白口岳(1720m)

交通手段

別府から九州横断バスで牧ノ戸峠にアクセスしました。牧ノ戸峠の隣のバス停が長者原なので、どちらからスタートすることもできます。ただ、バスで行くと登山開始が10時頃になるので、日帰りの場合、ややタイトなスケジュールとなります。

どちらも駐車場があるので、マイカーで来る人が多いみたいですね。九重は九州の山でも人気の山域なので、ゴールデンウィークやミヤマキリシマが咲く6月などは激混みらしいので要注意。

九重山を振り返って

想像していたより雪が残っていましたが、これがアクセントになって渋いながらもかっちょいい景色を楽しむことができました。全体的に歩きやすい山なので、九州で人気があるのも納得。

一方、この時期は雪が溶けて登山道がドロドロになっているので辛かった(笑)

次はミヤマキリシマと新緑が美しい6月頭に再訪したいと思います。2018年も間違いなく来るので、次はまた違った表情の九重を楽しみにしています。

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お気軽にコメントください

コメント一覧 (4件)

  • 九重登山お疲れ様でした。
    私もはるか昔に登ったことがあります。
    『坊がつる賛歌』に歌われているミヤマキリシマは九重の代名詞と言っても過言ではないと思います。
    今度は、咲き誇る時期に来て下さい。

    • ありがとうざいます(๑´ڡ`๑)
      おお、やはり九州の方は登るものなのですね!
      ミヤマキリシマの6月、厳冬期の冬景色も良さそうですね。
      次回も楽しみにしています(๑╹ڡ╹๑)p♪

  • こんばんわおぉようこそ九州へ( ノ^ω^)ノ
    覚えてるぅ?大山小屋泊組の古い方です
    あれー早くblog観るんだったぁ➰⤵
    3日は祖母山に行ったのだけど。。。
    知っていたら。。。差し入れ持ってったのに➰とざんねーん⤵m(__)m( TДT)
    ねー九州っていっても。。。油断できないでしょ?
    2週続けての祖母山でしたが。。。
    雪たっぷりだったのですよぉ➰ー
    風邪引かないよーに(^o^)/~~ガンバレー

    • もちろん覚えてますよお!
      ヤマップの記録も大方拝見しました。
      今年の九州は異常に寒いと聞いていますから、雪解けも例年より遅れているのかもしれませんね。
      ただ、九重は雪があってよかったです。なかったらちょっと殺風景過ぎたかも(笑)
      最近の雨で溶けている気がしないでもないですが、さすがに降雪はないのかなと思いますし。
      祖母は朝日と夕日を楽しみに行くつもりです(๑╹ڡ╹๑)p♪

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